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少年期に脳内出血し、水頭症となり、シャント施術しましたが、約8年後の高校生の時に、チューブが抜け落ち、再手術しました。旧のチューブは腹腔内に落ちたままです。
新たに入れたシャントは、バルブの値を外から強力な磁力で変えられるものですが、入れ替えて、3年後に詰りがあり変圧してもらいました。
その後2年を過ぎて現在、再び詰りだし(この5年間で身長は伸びていません)、記憶障害・頭痛・だるさ・めまい等が出ています。
若干変圧してもらいましたが、改善が見られない場合、再度入れ替えるとのことです(古い2本は抜かず、3本入ることになります)が、詰りは、このように再々起こるものでしょうか?(1)
予防はできませんか?(2)
病院の技術によって結果が変わるということはありますか?(3)
命には代えられないとわかっていても、何度もCTを撮ることにも抵抗があります。
最善の治療法がありましたら教えていただきたいのです。(4)
よろしくお願いします。

A 回答 (3件)

転勤したばかりで担当患者が少なくてヒマなので


内視鏡手術について補足します

脳室内で作られた髄液は第三脳室→中脳水道→第四脳室を経て
小脳の後下側から脳の外側に出ます
この経路 主に中脳水道が閉塞または狭窄して生じたものを
閉塞性水頭症といいます。
内視鏡的第三脳室底開放術はこちらのタイプに有効です。
第三脳室から直接脳の外へ出口を作る手術なのです。

脳室の外に出た髄液はくも膜顆粒から吸収されます
ここでの吸収が遅くなって生じるのが開放性水頭症です。
外側で停滞するのになぜか脳の内側に髄液がたまります。
シャントバルブが閉塞するような髄液の場合、くも膜顆粒の
吸収もかなり落ちている可能性が強い。

開放性水頭症でも内視鏡手術で効果があることは実は報告としては
ありえるのですが シャント機能不全に対する VPシャントほどの確実性は無いし
手術としての危険性もシャントよりは高い。

そこらへんを踏まえた上での主治医の判断があったと想像しますが
納得いくまで質問することはおおいにけっこうなことだと思います。

自分の勉強をかねて一本論文を抄訳 
どうやら脳出血の既往が内視鏡手術にとくにイカンようです 勉強になりました
また、一番良好な70%台の成功率もシャントには劣ると思います
ただし 成功した場合の機能不全の少なさが内視鏡手術の魅力であります
 ↓注:は私の個人的見解です
 http://cat.inist.fr/?aModele=afficheN&cpsidt=172 …

イギリス リバプールこども病院からの報告
170例の初めての手術としての第三脳室底開放術(一次ETV)と
63例のシャント機能不全後の第三脳室底開放術(二次ETV)についてデータ解析 1998年以降の患者のみ

二次ETV63例の原因内訳 49例(78%)は機械不調(注:シャントシステムの不調で感染なし)であり、感染を伴う機能不全は14例(22%)のみだった
一次ETVの74%(127/170例) 二次ETVの70%(44/63例)で解析時点において成功的結果であった。機械不調のみの成功率は67%(33/49例)  シャント感染あり(注:←おそらく髄膜炎は含まれない)では79%(11/14例)。 
一次ETVのうち脳出血の既往歴のある患者:27%(4/15%)と髄膜炎のある患者0%(0/2例)は成功率が低かった。このパターン(注:予後が悪いこと?)は内視鏡手術後のシャント機能不全患者:71%(5/7例)や 脳室内出血後髄膜炎患者(3/4例) ではみられず、結果的に良好な予後だった。
二元配置分散分析(注:統計学的手法)では水頭症原因と予後(結果)の相関関係のP値はp = 0.011),で有意差あり、患者群(注:一次ETVと二次ETV?)とはgroup (p = 0.0686で有意差なしであった。どちらの群においても 95%以上において 失敗の結果は一ヶ月以内に現れた。
合併症は一次二次どちらの群でも高い成功率に比してきわめて少なかった。
結論 ETVは安全な手法であり高い成功率を一次二次両方において出した。シャント機能不全に対するETVは特に原因に関係ない。特にシャント感染例での成功が特典的である。多くの失敗例は早期に明らかになるが長期的観察が今後必要である。
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この回答へのお礼

まさかと思いましたが、再び、とても詳細な回答ありがとうございました。
なんとお礼申し上げてよいのやら…
 今、病院より戻りました。
今日は少し早かったです。少し改善がみられ、今回は手術を
回避できるかもしれません。週明けの検査を待ちますが…。
 子どもを目の前にすると感情的になってしまい、医師の
説明を冷静に聞けないことも多々あります。また、何を聞いて
いいやら、選択肢は示していただいた中から選ぶのみ。
それほど時間をとってお話できることもありません。
質問を投稿した時は切羽詰っていた状況でしたし。
こうして文字で見、残すことができ、たいへん参考になりました。
大切に保存します。
ありがとうございました。

お礼日時:2007/04/06 20:54

いちおう脳外科専門医のinogeです。

ksy2718と同感です

(1)シャント機能不全は脳室腹腔シャントの合併症として2~3割にものぼるもので、残念ながら専門家からみたらぜんぜん珍しくない状況です。

(2)脳脊髄液が脳室に貯留する(厳密に言うと頭蓋内の髄液吸収が産生に追いつかない)ために 腹腔に流して吸収させるわけです。
チューブを入れるということ自体 素材に工夫してあるとはいえ 異物を入れるわけなので 反応性に微弱な炎症を生じます。正常の脳脊髄液は水のようにサラサラしているのですが シャントを長期入れておられる患者さんや脳出血など炎症をきたしたことがある患者さんの髄液は白血球などの細胞成分やたんぱく質が多くなります。
また、圧可変型のシャントバルブ(圧調節器)では より複雑な構造をしているので不変型のバルブより詰まり易いです。

(3)手術の技術自体は相当確立された歴史のある手法なので 病院間の差はあまりないと思います。基本的に髄液の性状の変化とバルブの構造の問題が大きいと思います。

(4)とにかく 今はバルブが詰まって頭蓋内圧上昇による症状が現に存在するわけで 交換するしかないです。その際に 圧不変型の旧式なバルブに変更することは主治医はすでに考えておらると思います。正直 かなり専門的でややこしい話になるから説明を省略されたのだと思います。今までの圧設定の経緯や 不変型にするメリットとデメリットについて検討されていることと思います。結論については直接診察しデータを検討しないとなんともいえません。

頭部CTによる被曝のリスクは確かに存在しますが、水頭症のリスクの方が間違いなくはるかに大きいです。CTを撮らなくてえらいことになった例の方がかなり経験あります。被曝の影響は何か生じてから対処するしかありませんから気にするだけ損です。
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この回答へのお礼

 お忙しい中、回答いただきありがとうございました。
水頭症・シャントとも十数年来のつきあいですので、よく理解しているつもりでしたが、
シャントをやめ、内視鏡手術で髄液の流れる道を作れた(CTの回数が格段に減る)などの例を聞き、
他にも方法ができてきたのかと知りたくなりました。
(具体的にお聞きしなかったのは、その他にもあるかと思ったからです。)
 シャントを入れたとき、それしか助ける道はなかったわけですが、何回も入れ替えることは説明されませんでした。
それどころか、1回目に抜け落ちた時、看護師さんに、「こんなことは初めてです」と言われました。
 …と、こう書いてみると、医師や病院への不信感が私の中にあるのだと気付きます。
20代前半の子が、これから一生の間に何回手術になるかと心配するあまり
…命を助けることに比べたら、必要なことなんですね!
 回答を医師のinogeさんよりいただき、これが一般的なんだとわかりました。
今後は、医師やスタッフの皆さんを信頼し、お任せしていこうと思います。

お礼日時:2007/04/06 00:39

辛い思いをされていて、大変だと思います。



私の母(68歳)も昨年、脳内出血し水頭症と診断され、V-Pシャントを入れました。質問者さんと同じ、磁石でバブルの値を変えられるものです。
医師の説明では、
(1)詰りは度々起こるそうです。シャントの前または後ろで詰まることはあるそうです。シャントの所で髄液を抜いて、液の性状などを見ることによりシャントの前の詰りは確認できます。シャントの後ろの詰りは造影剤を入れてみないと判らないそうです。
(2)予防法としては、常に頭の位置を高くすること。私の母は認知症でもあるので、寝たきりです。結果、頭の位置がシャントの高さと余り変わらないので、水頭症の改善が中々見られません。従って、ベッドで寝ている時はなるべく起こした状態にするように言われています。出来れば、車椅子に乗せなさいと言われています。
(3)病院の技術と言うより医師の技術ですが、脳外科医の専門医の認定を受けている医師であれば、問題ないと思います。手術自体は難しい手術ではないと説明されました。しかし、管の設置時に神経を痛める可能性はあるという説明もされました。
(4)通院のたびにCTの撮影やシャント部分のレントゲンなど、気分の良いものではないことをされていると思います。しかし、確認の為にメスで切開するわけにも出来ないので仕方ないことだとは思います。今の技術では、このシャントを使う方法が現実的であり、確実な方法であると思われます。

以上、参考になれば好いと思います。頑張ってください。
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この回答へのお礼

 お母様の介護をされながら、早速の回答ありがとうございました。
十数年のシャントとの付き合いで、わかってはいるのですが、つい他に
できることは無いかと考えてしまうのです。
20代前半の子ですので、あと何回すればいいのだろう・・・とか。
つい愚痴になってしまいました。
心配なのは皆さん一緒ですね。
同じ思いで頑張っておられる方に励ましていただき、元気がでました。
ありがとうございました。

お礼日時:2007/04/06 00:11

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