電子書籍の厳選無料作品が豊富!

シャンソン “Sous le ciel de Paris ”
http://www.paroles.net/chansons/22120.htm
の歌詞の第2連、下から2行目、

“L'hymne d'un peuple e´pris ”

の“peuple ”と“e´pris ”の間に“de ”が抜けているのでは、と思うのですが、この行の文法的な解説をお願いします。

“e´pris ”は不定詞“e´prendre”の過去分詞で、注釈には“e´pris de ~ ”で「~に夢中になって」とあります。

また、“de ”を辞書で引くと「《形容詞・過去分詞をともなって》1. 不定代名詞と形容詞・過去分詞を結ぶ」とあり、その例文として、“Il n'y a personne de blesse´.”「けが人はいない。」つまり“blesse´”が“blesser ”(傷付ける)の過去分詞で“de ”と共に用いられてその前の“personne ”を修飾している、というのがありました。

もっとも、“personne ”には女性名詞としての「人」という意味の他に、代名詞として、“ne ”と共に用いられ「誰も~ない」という用法があるのに対し、“peuple ”は単に男性名詞しかなく、代名詞はありませんから、私の考えは間違っているような気もしますが…。

実は最初、この“e´pris de ~ ”の“de ”は“d'un”の前半のe´lisionしている部分かと思いました。しかし、ここの和訳は「心奪われた人達の賛歌を(大勢の人達が夕方まで歌いに来る)」になるので、この“d'un”は、「“peuple ”の“L'hymne”」という意味での“de ”、 つまり英語なら“of ”に相当するものではないか、と考えました。そうすると“e´pris de ~ ”の方の“de ”が抜けているのでは、と思ったわけです。

この“e´pris ”という単語はこの歌詩の別の所でも使われています。第5連、上から3行目に“Depuis vingt sie`cles il est e´pris ”とありますが、ここでは “e^tre ”(の直説法現在形・三人称単数の活用形)+過去分詞ですから、複合過去形で、用法が全く違うと思われます。

A 回答 (5件)

こんにちは。

昨日はご丁寧なお返事を有難うございました。時差の件お気遣いいただき有難うございます。でもどうかお構いなく、自由に締め切って下さいね。

L'hymne d'un peuple epris
De sa vieille cite
「古いシテに魅せられた庶民の賛歌を」→(歌いに来る)
は、全体がひとまとまりの名詞句で、その上の行にあるvont chanterの直接補語(直接目的語)になっています。

ご質問のun peupleとeprisの間のdeの必要性ですが、ここはdeは必要ありません。その理由は以下のとおりです。

(1)eprisはs'eprendre de「~に熱中する」「~に惚れる」という代名動詞の過去分詞になります。

(2)このs'eprendreという動詞は、代名動詞の中でも、「本質的代名動詞」に分類されるもので、代名動詞としてしか使われません。そしてこのseは全て直接補語(直接目的語)として扱われます。つまり形式上は、se(直接補語)を必要とする他動詞という認識になるのです。

(3)ここではseを用いずにeprisと使われていることから、他動詞としてのeprendre「魅了させる」を過去分詞にしていると考えられます。他動詞を過去分詞にすると受動的な意味になります。こうして受動的な意味「魅せられた」となった過去分詞eprisは、形容詞的用法として、すぐ前のun peupleという名詞を修飾しているのです。分析すると

L'hymne d'un peuple「庶民の賛歌」
←epris De sa vieille cite「古いシテに魅せられた」
=L'hymne d'un peuple epris de sa vieille cite
「古いシテに魅せられた、庶民の賛歌」

同じように過去分詞が形容詞的に名詞を修飾する例を挙げると:

a) C'est un chien entraine.
「それは訓練された犬だ」
entraineは他動詞entrainerの過去分詞で、chienを形容詞的に修飾しています。

b)Un philosophe assis chante ce chanson.
「座って考え込んでいる哲学者風の男は、この歌を歌う」
assisは他動詞asseoir「座らせる」の過去分詞で、philosopheを形容詞的に修飾しています。Un philosophe assisはこの詩の段落の2行目で用いられており、この過去分詞の用法は、eprisの用法と同じ形容詞的用法となっています。

(4)epris deのdeは、本来は「~に魅了された」という受身の主体を明示する前置詞とての用法があります。de以下にはその主体が置かれます。ここでは「古いシテ」が、魅了した主体になっています。

(5)ちなみに、citeとは「都市」といった意味がありますが、パリでciteという言葉を使う時、下町界隈にある、集合アパートの林立する庶民的な地区を指します。ここではその意味で使われています。ですからすぐ前のpeupleも一般の「人々」というよりは、「庶民」と訳した方が、このciteとセットで状況設定が生きてくるのです。

以上ご参考までに。

この回答への補足

英語で言えば、ちょっと無理がありますが、
the praising songs of people ( who are ) attracted by their archaic city
とでもなりましょうか。

ただ、英語の場合、他動詞の過去分詞(ここではattracted とか、別の語ならcharmed, fascinated, enchanted )はそのままでは形容詞的に名詞を修飾することができません。ですから私がやったように受動態にして形容詞的用法するには、関係代名詞+be動詞をくっつけてやらないと(( )内です)、単にpeople attracted by their archaic cityでは、主語がpeopleで、peopleが何かを魅了した、という他動詞としての機能しか果たさないので、そこら辺りが英語とフランス語では文法が異なるように思うのですが、いかがでしょうか?

補足日時:2007/05/06 01:54
    • good
    • 0
この回答へのお礼

>L'hymne d'un peuple epris
>De sa vieille cite
>「古いシテに魅せられた庶民の賛歌を」→(歌いに来る)
>は、全体がひとまとまりの名詞句で、その上の行にあるvont chanterの直接補語(直接目的語)

>epris deのdeは、本来は「~に魅了された」という受身の主体を明示する前置詞とての用法があります。de以下にはその主体が置かれます。ここでは「古いシテ」が、魅了した主体

あっ、なるほど!“De”と大文字で始まっているから、この行はすっかり別の文章かと思い込んでいました。教えて頂くまで気付きませんでした。訳では「古い街に」とありましたので、「古い街に、心ウキウキの人達が(自分達の)賛歌を夕方になって三々五々歌いにやってくる」というような意味に捉えていたんです。ちゃんと“e´pris de ~ ”の文章になっているんですね!

ご回答ありがとうございました。

お礼日時:2007/05/06 01:54

アラシみたいになるからあまり反論をしたくないのですが、se moquer deのmoquerが他動詞として用いられ、etre moque(e) deとなるのとは訳が違うと思います。

なぜならば、この文章を受動態にとるならば動作主はde notre Ile Saint Louisとなりますが、そうなると本来のs'eprendre de やetre epris(e) deの補語がなくなってしまいます。de以下はs'eprendre deならば《観点の状況補語》 やetre epris(e) deならば形容詞eprisの補語で観点を示すものでしょう。
#3の方もご自身で言われているように、これは過去分詞の形容詞的用法というか、過去分詞から派生して形容詞となっているものです。もし受動態ならば、この文章の動詞はあくまでも《est epris》であって、形容詞的には用いられません。
    • good
    • 0

なんとまあ。

3さんは素敵な文章だ。
> Notre Ile Saint Louis eprend le ciel de Paris.という能動態の文章
はもちろん、クラシックでエレガントな言い回しで、死語だ。コルネイユか、ラシーヌってところ。
他動詞としての用法を失っても、受動態で残っているもの。それが、過去分詞の形容詞的用法そのもの。能動態に戻せないから、受動態ではありません、なんて理屈は、文法を深く理解した人の言葉とは思えないんだな。
ここで答える人たちは、朝倉文法の新版は持っていらっしゃるだろうから、379ページ右段で確認するといいですよ。わざわざ確かめましたよ、マッタク。
    • good
    • 0

皆さんが和気あいあいとやっている所に水を差すのは気が引けるのですが、やはり誤りが目に付きすぎるようです。

細かいところまで一つ一つあげていたらきりがないので、大きいと思われる所を一つだけ。
第5連3行目の《Depuis vingt siecles il est epris De notre Ile Saint Louis》を受動態ととられていますが違います。etre+過去分詞の形には確かに受動態があり、また過去の動作を受けた結果を表わすpassif du resultatの形がありますが、ここでは普通にeprisは本質的代名動詞s'eprendreから派生した過去分詞型の形容詞ととればよいと思います。文法上の役割は主語《il》の属詞です。何故、受動態ではないのか。それは受動態ならばde以下が動作主(#2の方は受身の主体というよく分からない用語を用いられていますが)にならなければならず、その場合、Notre Ile Saint Louis eprend le ciel de Paris.という能動態の文章が可能にならなければなりませんが、#2の方も指摘されているように、s'eprendreという本質的代名動詞ですから、この構文は成り立ちません。
また、Il s'eprend de notre Ile Saint Louis.の構文なら可能ではないか、と言われる方がいるかと思いますが、この構文は能動態ではなく、代名動詞の構文です。
この文章《Depuis vingt siecles il est epris De notre Ile Saint Louis》は、《Depuis vingt siecles》 が時の状況補語、《il》が主語、《est》が動詞、《epris》が過去分詞から派生した形容詞であり主語《il》の属詞、《notre Ile Saint Louis》は形容詞《epris》の補語であり、《de》はその補語を導く前置詞です。
ここはアカデミックな意見を戦わす場でもなく、楽しく情報交換等ができればよいと思いますが、初心者などがあやまった意見を信じてしまうのを懸念しているものであります。
他にもいくつか指摘したい誤りはありますが、これ以上やるとネチケットに違反することになるのでここで止めときます。
質問者の方には#1の方が言われているように、基礎は教科書などでしっかりとされる方がよいかと思います。

この回答への補足

>第5連3行目の《Depuis vingt siecles il est epris De notre Ile Saint Louis》を受動態ととられていますが違います。…ここでは普通にeprisは本質的代名動詞s'eprendreから派生した過去分詞型の形容詞ととればよいと思います。

質問ですが、第2連では“peuple ”と“e´pris ”の間に“e^tre ”がありませんが、こちらにはありますが、それでもやはり“e´pris ”は両方とも「過去分詞型の形容詞」なのでしょうか?“e^tre ”はあってもなくても同じなのでしょうか?一体“e^tre ”はどういう役割を果たしているのでしょうか?

例えば先程#2の方への補足に英語で書いた例で言えば、第2連ではpeople attracted が文法上「受動態としては」誤りであるのに対し(センテンスそのものが誤りだと言っているのではありません、意味が異なるということを申し上げたいだけです)、第5連ではhe is attracted は文法上受動態としても成立しているからです。

補足日時:2007/05/06 02:23
    • good
    • 0
この回答へのお礼

>質問者の方には#1の方が言われているように、基礎は教科書などでしっかりとされる方がよい

はい、#1の方の回答に対するお礼コメントに書いた事情の通りですので、もちろん自力でも行っていきますが、何分独学でドグマに陥り易いため、これからも皆様のご指導、ご鞭撻の程宜しくお願い申し上げる次第でございます。

お礼日時:2007/05/06 02:23

se_tutoieさん、



一つめのほうは、「直前の名詞を修飾するもの」です。ご推察どおり「過去分詞」ですが「受動的な意味を表す形容詞」と思ってまったくかまいません。性数一致も形容詞と同じようにします。形容詞として辞書に載っているかもしれません。辞書は確かめていません、あしからず。そして、歌詞は次の行にそのまま続いていますので、お見落としのなきよう。

peupleは、普通の名詞です。代名詞ではありません。

二つめのほうは、「受身(受動態)」をあらわす、etre+過去分詞の文章です。これも性数は主語に一致させて使います。受身の意味の形容詞的な過去分詞ですから、上記と同じことです。形容詞として辞書に載っているかもしれません。これも次の行の歌詞に続いていきますのでご注意を。複合過去ですって!とんでもない。複合過去にetreを使うときというのは何でしたか?eprendreに使うはずがありませんね。

楽しそうにお勉強なさっていますが、初級文法は教科書を使うと大変容易に理解できますので、教科書をおすすめします。
千件の質問を公共の場で、質のまばらなサーヴィスを受けてまでしなくて済むので、きっと長くお勉強を楽しめます。もちろん、嬉々と答えてくださる方たちがいればこそ、需要と供給はこの場でなりたっているのかもしれませんが。芋づる式にわかっていないことが基礎から掘り出されるのもいけませんからね。。。基礎はどうぞしっかりと。

朝日出版社と白水社の教科書の一覧です。大学の先生でないとホームページでは購入できません。実質は献本依頼(資料請求)だからです。選んで、メールを書くなり、直接買いに行くなり、手紙を書くなり、お電話なさるなりすれば、もちろん一冊だけ購入できます。くれぐれもホームページで購入なさらないようにしてください。
http://sweet.asahipress.com/text/f-index.html
http://www.hakusuisha.co.jp/textbook/french.php

この回答への補足

実は最初、フランス人の先生にお願いしたら教えて下さるとお返事を頂いたので、授業が終ってから一度尋ねてみたのですが、非常に簡単にしか答えてくれなかったり、それを説明すると長くなる、としか言ってくれず、次の授業があるから、と、途中で打ち切られてしまいました。そこでこちらで通信教育(?)を受講させて頂いている訳です。

そういう付け焼刃的知識しか持ち合わせていませんので、当然ですが頓珍漢なことも考えたりしますが、その際はぜひご指導をお願い致します。

ところで、
>一つめのほうは…「受動的な意味を表す形容詞」と…形容詞として辞書に載っている

ご指摘の通り「形容詞」として辞書に載っていました。但し、「受動的な意味を表す」というご説明がいまいちよく分からないのですが、「受動的な意味」とは具体的にどういう意味なのでしょうか?

補足日時:2007/05/06 00:53
    • good
    • 0
この回答へのお礼

>一つめのほうは…「受動的な意味を表す形容詞」と…形容詞として辞書に載っている

ご指摘の通り「形容詞」として辞書に載っていました。但し、「受動的な意味を表す」というご説明がいまいちよく分からないのですが。

>複合過去ですって!とんでもない。複合過去にetreを使うときというのは何でしたか?eprendreに使うはずがありませんね。

おっしゃる通りでした。私が使っている文法書
『フラ語入門、わかりやすいにもホドがある!』(清岡 智比古著 白水社 2003年)
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%95%E3%83%A9%E8%AA …
で確かめました。複合過去で助動詞“avoir”を使うのが95%以上の動詞で、e^treを使うのは「行く」「来る」等場所の移動、状態の変化を表わす自動詞で13しかなく、その中に入っていませんでした。

>初級文法は教科書を使うと大変容易に理解できますので、教科書をおすすめします。
>基礎はどうぞしっかりと

シャンソンの歌詞に出てくる文法は、私が現在通っている、アテネ・フランセ入門科(全くの仏語初心者向けクラス)で習っていないことまで出てくるので(当たり前ですが)、それでまだ習ってもいない複合過去やら受動態を、この文法書の後半部分で出てくるページをめくって調べているというのが偽らざる現状です。

アテネ・フランセに通い始めたのがこの2月半ばのことで、それが私の仏語事始めです。ですからまだほんの3ヶ月程しか経っていません。ただ、せっかく仏語をかじり始めたので、学校の教科書で習うことだけでなく、まだ勉強していない事柄でも自分の興味のあることもやりたいと思って、始めました。

(字数制限の関係で「補足」欄に続きます)

お礼日時:2007/05/06 00:53

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!