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通貨が高くて衰退した国はない、と言っている人がいますが、本当なのでしょうか?

A 回答 (2件)

>では、『通貨が高くて衰退した国が無い』という言述にはある程度の真がある、と考えていいわけでしょうか?



文脈が分からないので答え辛いですが、その人は『ない』と言い切っていますが、WW1後のイギリスなどのように『通貨が高くて衰退した国』はあります。
したがって、質問を質問どおりに捉えるならその問いは間違っていると思います。

次に『意図的に通貨価値を高低させないこと』を条件として入れるならば、

>通貨が高いということはその国の経済がいい。それは繁栄の証左である。

で大体あっています。『繁栄の証左である』というのは良い表現だと思います。

ただそもそも通貨の価値が高い低いというのは何と比べて高いのか低いのかという問題があります。
大抵は過去と比較しているので、通貨が高いから繁栄とか衰退とか考えるよりも、国の経済力が増大するとその国の通貨はその分高くなり、国の経済力が減少するとその国の通貨はその分低くなる、もしくは『そのように動いてもらうべき』と考えた方がいいです。

ちなみに為替は
超短期では投機で動きます※。
短期では金利で動きます。
中期では貿易で動きます。
長期では購買力平価で動きます。


急激な投機による為替の変動に対処する為に政府や日銀が介入する。
つまり、為替は中長期には経済力にそって動くのが好ましいが、短期で急激に変動するのは経済にショックを与えるので望ましくないので政府介入の必要なわけです。
その他にも、一時的に落ち込んだ時にあえて円安誘導を行い、景気の痛み止めとして円安を利用する場合もあります。
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そもそも通貨の価値の高い低いは国の経済力に見合ったものにするべきで、国の経済力より不当に高くても、低くても好ましくありません。


円高には物価を引き下げ生活水準を引き上げる効果があり、円安には景気を良くする(仕事を増やす)効果があります。
逆に言えば、円高には景気を抑える(仕事を減らす)効果があり、円安には物価を引き上げ生活水準を引き下げる効果があります。
つまり、物価が下がっても失業してちゃ意味が無いし、仕事が忙しくても貧乏ならば意味が無いという事でバランスが重要なのだと思います。

歴史的に見れば、自国通貨を不当に高くしようとして痛い目を見た国は沢山あります。
例えば、WW1後のイギリス。
WW1前は世界の銀行として多様な国に金を貸していました。その際通貨が高いほうが好ましかったわけですが、それは世界で最初に産業革命をしたというメリットを生かし外国に沢山の金を貸していたからです。
それらを殆どWW1で使い潰してしまった後、再びポンド高にしましたが、今度は貸す金がありませんでした。
それに加え既に自国の産業はかなり衰弱していたのに無理にポンド高にしたので自国の産業は安い輸入品に押され、壊滅寸前のダメージを受けてしまいました。

同様にレーガンの強いドル政策も失敗しています。
これについては比較的すぐに方針を撤回してプラザ合意で弱いドルを徹底させたので大事には至りませんでしたが、失敗という事には変わりありません。

という訳で『通貨が高くて衰退した国が無い』ではなく『繁栄している国の通貨の価値は高い』という事だと思います。
まあ無理に引き下げる必要は無いとしても、無理に引き上げる必要も無いと思います。

ちなみに、自国通貨を不当に安くするというのは、輸入品に関税をかけて、輸出品に補助金を出しているのに等しいので、生産者を保護育成する効果があります。
ですから、生産力が未熟な昔の日本や中国のような途上国が使うわけです。そして競争力が育まれたら、為替水準を徐々に引き上げるわけです。
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この回答へのお礼

きわめて論理的に明快に解説してくださったのでだいたいわかりました。
では、『通貨が高くて衰退した国が無い』という言述にはある程度の真がある、と考えていいわけでしょうか?意図的に通貨価値を高低させないことを条件として、通貨が高いということはその国の経済がいい。それは繁栄の証左である。

お礼日時:2007/10/11 19:43

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