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1 漢字以外に現在実用に用いられている表語文字はないと考えてしまってよいですか。
2 日本語は表語文字と表音文字が混交していると言えるのだと思います。日本語以外に表語文字と表音文字が混交している言語がありますか(朝鮮語?)。
3 素人の直感では現在は表音文字として完成している言語の場合も、太古の時代には表語文字としてスタートしているのだと推測します。どういう条件が揃うと表音文字に切り替わろうとするのか、興味があります。また、当初から表音文字としてスタートしている言語はないのではなかろうかとも推測していますが、こういう言語が有りや無しやにも興味があります。こういう観点に触れた啓蒙書がありますか。横着ではありましょうが邦文の新書版程度で済むと好都合です。可能であれば解説をして下さっても結構です。

よろしくお願いします。なお、この質問の主眼は3にあります。

A 回答 (4件)

私も素人ですが,同じようなことを考えたことがあります.



> こういう観点に触れた啓蒙書がありますか。
> 横着ではありましょうが邦文の新書版程度で済むと好都合です。

┌ 基本的には古代エジプトのヒエログリフに関する本ですが,
│ 最初と最後に世界の文字やその発達についても書かれています.
│ 20年ほど前に買った本なのでもう絶版のようです.

加藤一朗著,象形文字入門,中公新書,1962.
http://www.amazon.co.jp/%E8%B1%A1%E5%BD%A2%E6%96 …


> 日本語以外に表語文字と表音文字が混交している言語がありますか(朝鮮語?)。

#2 さんも書かれていますが,古代エジプトのヒエログリフも表音文字と
表意文字が混在しています.解読される前は表意文字 (ばかり) だと
考えられていましたが,文の意味から予想される単語数に比べて文字数が
多すぎることに気付いたシャンポリオンが解読に成功しました.


> 太古の時代には表語文字としてスタートしているのだと推測します。

文字の出発点は,目に見えるものをそのまま描いた絵文字や象形文字.
上記の本には,次のような記述があります.

  > 文明社会と絵文字 (p.19)
  > 一歩すすめて、万国共通の絵文字というものを考案した人もある。
  > (中略)
  > 最近では世界共通の文字というものも研究されている。
  > その一つを見て筆者は、それが非常にエジプトの象形文字に似ているのに
  > おどろかされた。しかし、このような文字が実は人類の文字の出発点で
  > あって到達点ではないということが、この本の中で明らかにされるだろう。


> どういう条件が揃うと表音文字に切り替わろうとするのか、

言葉で表現できるもののうち,絵に描けるものはごくわずかでしかない.
象形文字の段階では,絵にならない事柄は表現できない.
例えば,不可視なもの,抽象概念,仮定や条件 (~ならば,and,or),
否定 (不存在,無関係など) をどう表現すればいいのか?
⇒ 以下,上の本からの要約です (pp.16~17).

  表音化 (フォネティゼイション),つまり音の転用というものが
  唯一の方法.実際エジプトの象形文字も,この表音化の段階に
  達して初めて文字としての機能を十分に果たすことができた.
  
  "[ ̄]" という象形文字は3つの機能を持っていた。
  (1) 家を意味する。音はペル。文字のなかった時代から家の
    ことをペルと呼んでおり、家の形からこの文字ができた。
  (2) 家と関係の深い事物、たとえば「部屋」の意味にも使わ
    れる。このときの音はアト。また家という意味のままで
    他の象形文字と結びついて新しい文字を作ることもある.
  (3) 同じペルという音を持つ,「出る」という動詞に用いら
    れる.本来「家」とは関係ない語だが,音だけを借りた.
  
  (1)~(3) は一般に象形文字発達の順序.
   (1):各図形が持つ本来の意味を表す.
   (2):関係の深い事物を示す.
   (3):音の転用 (表音化) が行われる.
  (1)~(2) の段階は表意文字,(3) の段階は表音文字と呼ばれる.
   ・ネイティブアメリカンの絵文字はせいぜい (1),(2) 止まりで,
    (3) の例は見られない.
   ・漢字でも表音化が重要な役割を果たしている.(形声,仮借)
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この回答へのお礼

1 >>加藤一朗著,象形文字入門,中公新書,1962.
手配しました。手にとって見て読書の優先順序を決めます。有り難うございました。

2 ヒエログリフに表音文字が混在しているのは意外でした。それほど進化しているとは思っていませんでした。最終的にどう完成したか、変化を見届けたかったです。

3 自問自答になりますが、その後思いついた仮説を述べます(深く多方面から考えないから直ぐ思いついて、直ぐ不備に気づく)。
口語はあっても文語のない言語は珍しくないですが(漢字伝来以前の日本語、というより全ての言語の発祥時)、文語はあっても口語のない言語なんて存在できますかね。
表語文字を書くということは同時に何と発音し何を意味するかとの問に応える覚悟が生じます。この要求に口伝だけで応じるのは非能率なので結局遠からず発音記号も合わせて開発しなければならないのではないでしょうか。この発音記号がベースになって表音文字がほどなく完成するように思います。その後は社会の複雑化にともなって表語文字では対応しきれなくなり表音文字が幅をきかせるのではないでしょうか。
この考えが正しいにしても正しくないにしてもローマ字が伝来する以前の中国では漢字の発音の仕方を、どんな手段で伝授していたか興味をもたざるを得ません。

有り難うございました。またの機会にもよろしくお願いします。

お礼日時:2007/10/20 14:35

ご質問の主旨と異なりますが。



算用数字は表意文字ですね。私は表意文字の利点を外国人に説明するときに2+5=7と書いて、翻訳の必要がないことを申します。

日本と中国で、漢字の略字体を別々に作ったのは残念です。
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この回答へのお礼

なるほど算用数字は表意文字でした。
>>日本と中国で、漢字の略字体を別々に作ったのは残念
同感です。中国の簡体字は大胆過ぎて、その文字の履歴が失せてしまっていませんか。
有り難うございました。またの機会にもよろしくお願いします。

お礼日時:2007/10/20 14:33

素人ですが興味あるテーマなので参加させてください。



1.主要言語では存在しないと考えます。
2.表意文字の代表の漢字がすでに表音文字として、正しい漢字を忘れた場合や外国の地名、人名、外来語に使用されています。現代語ではありまんがエジプトのヒエログリフも両方の働き(使用)があります。 現代では好事家や観光客向けにヒエログリフで外国語を書いています。日本人の名前も書けます。
3.その通りでしょう。 表音文字の代表であるアルファベットも起源はフェニキア文字であり、フェニキア文字のAは牛を表しています。

消滅した文字のマヤ文字は象形文字ですが既に表音文字としても利用されていたことが知られています。このように生活が単純、行動範囲も狭いうちは表意文字で用が足せたものが、生活の複雑化、行動範囲の広がり、他民族の征服、抽象概念の発達などから、どの民族文字でも表意だけでは表現できなくなったと思われます。

意外なところに純粋な表意文字(絵文字)が残されています。
米国のニューメキシコ、アリゾナの一部に岩石に書いたヒエログリフがたくさん残っており、一部は国定公園として保護されています。

参考書はhttp://www.amazon.co.jpで表意文字、表音文字などをキーワードとして検索すれば多数表示されます。URLが長すぎるのでここに貼り付けが出来ません。
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この回答へのお礼

>>表意文字の代表の漢字がすでに表音文字として、正しい漢字を忘れた場合や外国の地名、人名、外来語に使用されています。
そうでしたね。これは盲点でした。中国語自身が随分音訳を採用しているのに気がつきました。

>>エジプトのヒエログリフも両方の働き(使用)があります。
これは意外でした。ヒエログリフがこれほど進化している言語だとは思っていませんでした。エジプトが鎖国をしていたらば日本語と同様に表語・表音混交語として完成したのでしょうか。

>>消滅した文字のマヤ文字は象形文字ですが既に表音文字としても利用されていた
マヤ文字の完成も見届けたかったです。残念です。

>>米国のニューメキシコ、アリゾナの一部に岩石に書いたヒエログリフがたくさん残っており、一部は国定公園として保護されています。
グランドキャニオンしか念頭になかったのは愚かでした。

なるほど「象形文字」で検索すると書籍も大量にヒットするのか分かりました。
有り難うございました。またの機会にもよろしくお願いします。

お礼日時:2007/10/20 14:31

わたしの少ない知識からですが、お役に立てばと思います。



1.YESともNOともいえます。
例えばトンパ文字。日常的に使われてはいないそうなので、YESといえるか、、、。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%B3% …
http://www.askasia.org/images/teachers/display/2 …
http://en.wikipedia.org/wiki/Nakhi#Language_and_ …
GEBA文字(日本語でなんと発音するか知りませんので)は中国の漢字にたいへん似ているので、漢字といってしまえばかんじですので、これもYESとは言いきれません。
http://www.langmaker.com/archives/mannaci.gif
Blissmbolicsというのがありますが、これは現代に造られた文字ですので、わたしの観念ではエスペラントと一緒で、この問題からは外れていると思いますが、一応。
http://en.wikipedia.org/wiki/Blissymbols

2.<日本語は表語文字と表音文字が混交していると言えるのだと思います>
はい、そのとおりです。漢字は表意文字、平仮名、片仮名は表音文字といえます。
(平仮名には文法的な役割がありますが、それはまた別問題ですので、ここでは控えさせていただきます)(まあ、なんでもそうですが、いろいろと説は飛び交い、漢字は表意文字ではないという学者もいます。よろしかったら、そのかたの本を参考にされますか?)
朝鮮語、いわゆるハングル文字は表音文字です。

3.<素人の直感では現在は表音文字として完成している言語の場合も、太古の時代には表語文字としてスタートしているのだと推測します。>
言語学会でも基本的にはそうだといわれています。

わたしも啓蒙書が読みたいので、どなたか教えてください。

言語学者のタマゴより
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この回答へのお礼

1 限られた特殊な階層を除き一般市民の実用語としては漢字のみだと、私のような素人が言う分には誰にも怒られなそうです。
トンパ文字は学術資料としての宝庫みたいで、ユネスコ辺りが視野に入れているのか否か気になります。
エスペラントの表語版みたいな言語も創案されているのですね。

2 質問人のレベルに応じた、ご回答であって専門家同士の会話ではないので、お答は四捨五入してあってよいのだと思います。
>>ハングル文字は表音文字です。
これは了解しました。朝鮮語は、外来語は漢字を遣うので(必ず?、場合によって?)表語・表音混交かなと思いました。

3 この質問はある程度普遍性のある疑問のようで、私の質問としては珍しく上出来でした。

有り難うございました。またの機会にもよろしくお願いします。

お礼日時:2007/10/20 14:23

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