好きなおでんの具材ドラフト会議しましょう

お世話になります。
現在、授業で生活保護の公的扶助の学習をしています。
生活保護における公的扶助によっては様々な考えがあると思います。
例えば、税金をこのように使用するのは変だという考えなどです。
私の場合は、苦しんでいる人を助けるためには必要不可欠と思いますが、その適応範囲をどの地方によっても明確化する必要があると思います。
皆さんはどのように思いますか?
ご意見を聞かせてください。
よろしくお願いします。

A 回答 (1件)

 こんばんわ。

先日、質問者様のご質問にお答えした者です。

http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3467723.html

 なるほど、以前のご質問よりは、ずいぶんとご自身の疑問点を明確に打ち出されてきましたね。以前のようなお答えをした責任もあるので、少々私見を述べさせていただきましょうか。かなり長文になると思いますが・・・(^^;

 まず最初にお断りしておきますが、質問者様の仰る、
>(生活保護の)適応範囲をどの地方によっても明確化する必要がある
・・・の部分、少なくとも現行の制度で、既に今現在生活保護を受給されている方々については、毎月手にする生活保護費の算定基準は、日本中どこでも、それはもうガチガチに明瞭会計になっていますよ?
 確かに「生活保護法」だけしか読んでいなければ、これでどうやって毎月の保護費を計算して支給しているのか、疑問に思われても無理はないのですが、実際現場で業務に携わるケースワーカーは例外なく、厚生労働省の定める「生活保護実施要領」その他の明確な基準により保護費を算定し支出しています。もちろん地域差とか、世帯構成員の数や年齢等による差はありますが、それらもすべて「実施要領」その他の明文規定で決められた基準にのっとって実施されているものであり、そこに個々のケースワーカーや福祉事務所の恣意的な運用の入る余地などありません。
 「生活保護実施要領」に興味がおありなら、「生活保護手帳」という書籍が毎年発行されておりますので、学校の図書館で探されるか、先生ならば必ず持っているはずですので、見せてもらえるかお願いしてみてください。

 あるいは質問者様が念頭に置かれているのは、昨今の、例えば秋田市や北九州市などで起こった、生活保護受給申請のいわゆる『門前払い』事例にかかわる事件のことでしょうか?
 確かに、新聞やテレビの報道を鵜呑みにすれば、あたかも明日食べるものさえ困るような方が役所に保護を認められず、悲惨な目にあっているようにも思えてしまいます。これがもっと大都市だったら、容易に生活保護と認定してもらえたかもしれない、とも。
 そういう一面は、確かににあるかもしれません。例えば北九州市は、かつては炭鉱や鉄鋼業などの重工業で発展しましたが、時代の流れで日本経済が重工業からサービス業やソフト関係の産業にシフトする変化に乗り遅れ、かつて県都福岡市よりも多くの人口を擁していた過去の栄光もどこへやら、今では九州第2の都市の位置すらも熊本に奪われかねない状況です。当然市財政は逼迫し、行政改革を迫られる中で、生活保護を含めた福祉財政にも大きくメスが入ろうとしている状況は容易に想像できます。

 「格差社会」などと言う言葉が流行っていますが(小生はこの言葉、好きではありません)、実はもう、国内でも自治体間による格差は始まっています。北海道夕張みたいに財政破綻した所はもちろん、破綻寸前の自治体も多いと聞き及びますし、反対に国からの地方交付税の配付を受けずともやっていける、比較的裕福な自治体もあります。
 こと生活保護に関しては、国が格差を後押ししている実態もあります。小泉首相時代から、生活保護財源の国家負担分を今より減らそうとする動きが始まっており、これが実現すると、ますます自治体間で生活保護の「申請しやすさ」みたいな度合いに差が開くことが予想されます。

 また、生活保護は実は申請の段階が、一番難しいのです。本当に困っている方だけが申請に来るなら、こんなに困ることはないのですが・・・
 制度の現実も知らずに、少々生活に困っているからといっては、貯金や車、果ては家や株券など活用できる資産があるのに保護を受けようとやってくる方の多いこと(当然ほとんど門前払いです)、またいわゆる『不正受給』の問題も忘れることはできません。収入があるのにわざと隠して保護を申請しようとする人間(中には「ヤ」の方も・・・)も、本当に困っている方の何倍も多いのが事態です。
 現場のケースワーカーは、日々これらの難問と戦いながら、本当に生活保護を必要としている方を見極めて、的確に事務を遂行する責任を背負わされています。なにしろ、市民の大切な税金を預かっているのですから。

 マスコミの報道に耳を傾けるのも大事ですが、そればかりに気をとられるのも問題が多いのです。「若いくせに仕事もろくにできない人間を、俺達の税金で食わしていくなんてもったいない」などと言う本音は、決してマスコミは報道しませんので。
 
 質問者様におかれましては、もし今後機会があればぜひ、生活保護の現場を一度その目でご覧になってみることをオススメします。つまり、役所の生活保護担当窓口ですね。ただ、相手も日常業務がありますから、その邪魔をしないようにしなければなりませんが。実際のやり方などは、ぜひご担当の先生とご相談なさってみてください。
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この回答へのお礼

詳しく説明ありがとうございます。
自分の中で表面的でしか分からなかったことが、より具体化できました。
いろいろ本も読んでいたのですが、自分の質問が情けなかったと痛感しています。
機会がありましたら、実際の現場等へも訪問し、担当者から状況を聞いてみたいと思います。
本当にありがとうございました。

お礼日時:2007/11/03 01:11

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