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 アスピリンのH-NMRスペクトルのCOOHのピークが11ppmぐらいに出るのはベンゼン環があるため安定化し高磁場にシフトするからでいいのでしょうか?

A 回答 (5件)

rei00 です。



 t-yato1214 さん,申し訳ありません。NMR の文字を見て,学会開けで惚けた頭で良く考えずに回答してしまった様です。私の回答まったく違っていますので,無視して下さい。

 正しい回答は ANo.#3, #4 にあるとおりです。

 なお,カルボン酸のシグナルは濃度,温度,混入する水などの影響でケミカルシフトは一定しません。また,ブロードになってしまって,検出できない事も多々あります。
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ベンゼン環を紙面に置くと、環電流による遮蔽(高磁場シフト)が


生じるのは、紙面から垂直方向ですね。#3さんもお書きの通り、
カルボキシルはこの領域に入りませんし、δ11 ppm はカルボン酸OH
として典型的な数値かと思います。

以下はデータを確認していない憶測につき「自信なし」ですが、
サリチル酸に比べてアセチルサリチル酸が高磁場シフトだとしたら、
あるかも?? サリチル酸の場合、カルボニルとフェノール水素との
水素結合によって、カルボン酸の水素のプロトン性が高まります。
構造を書いてみると、水素結合が立体的に届くことがわかるでしょう。
実際、サリチル酸(pKa = 2.8)は安息香酸(pKa = 4.0)よりも
かなり酸性が強いです。ということで、カルボン酸のプロトンは
反遮蔽で低磁場シフトしないでしょうか? アセチルサリチル酸では、
この水素結合(による反遮蔽)がなくなって、相対的に高磁場・・・

#3さんご紹介のサイト、サリチル酸の方はNMRが無いですね。
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この回答へのお礼

ありがとうございました もう一回自分でも調べてみます

お礼日時:2002/09/08 21:38

いちおう確認。



質問中の11ppmは「τ値」ではなく「δ値」でしょうから
「高磁場にシフト」ではなく「低磁場にシフト」ですよね?

ベンゼン環の環電流の効果は「環の中央が遮蔽の高磁場シフト」で
「環の周囲が反遮蔽の低磁場シフト」ですよね?


これより本論。

アスピリン(AcO-Ph-CO2H)の-CO2Hはベンゼン環の周囲に位置するので、
環電流の効果があるならば反遮蔽の低磁場シフトになるはずです。

なお-CO2Hのカルボニル基(>C=O)による環電流の効果がある場合もまた
反遮蔽の低磁場シフトになるはずです。

ただしベンゼン環の環電流の効果およびカルボニル基の環電流の効果は
ごく近隣にしか作用しません。

むしろ結合を経由した電子吸引の効果により-CO2Hの水素原子(-H)の
電子密度が低下した結果としての化学シフトと解釈するべきです。

参考までに酢酸(CH3-CO2H)の-CO2Hの化学シフトもまた約11ppmです。
もちろんベンゼン環はないので環電流の効果はありえません。

参考URL:http://www.aist.go.jp/RIODB/SDBS/
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> ベンゼン環があるため安定化し高磁場にシフトするから


> でいいのでしょうか?

 化合物あるいは官能基の安定性とケミカルシフトは関係ありません。ケミカルシフトに関係するのはその水素原子上の電子密度と付近に存在する電子による磁場です。

 つまり,今の場合高磁場シフトの原因はベンゼン環の環電流による遮蔽効果です。

 NMRで天然物の構造解析を行なっている天然物化学の「専門家」としての回答です。
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環電流効果のせいもあるのでは?



どちらがどの程度影響するのかはわかりません。
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