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分液ロートの上の栓についている溝と本体の上部の穴の役割を教えてください。また、これらはどのようなときに使い分けるのでしょうか?

A 回答 (1件)

良く聞いてくれました!


これは分液ロートの大きな使いやすさの元の一つです。
この栓の溝と、ロート側の穴は、外気と分液ロート内の圧力を等しくするために、是非必要なものです。もちろん通常は溝と穴とは合わない様にしておかねばなりません、さもないと振ったときに液漏れします。
1)基本的には、上記のように圧力を同じにすることによって、下部のコックから重い相をスムーズに取り出すことが出来ます。
2)分液ロート内では通常水相と有機相との間で抽出が行われ得ます。このとき気体が発生したり、熱が出たり、あるいは反応が起きたりして分液ロート内の圧力が外部の圧力(気圧)と同じでなくなることが起きます。
内部の気圧が小さくなると、上の栓が開かなくなる、さらに下のコックから重い方の溶媒相が取り出せない、事になります。
これを解決する一つの方法は分液ロートを逆さに立てコックを開いて外気を導入すると言う手があります。ですが、上の栓をくるりと回してかの溝と穴から外気を取り込む方が簡単で、ひっくり返して液が漏れる心配もありません。
内部の気圧が大きくなる場合、良く抑えておかないと上の栓が飛びます。通常は振とうしながら逆さに立ててコックからガス抜きをします。ですが、それでも静置した後にも分液ロート内の圧力が上がることがあります。このとき溝と穴を合わせておけば事故は防げます。
分液ロートは一九世紀(それ以前?)から非常に長い歴史の中で今の形に落ち着きました。分液ロート一つにも分析屋さんの血の滲む努力が結晶化しているのです。
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この回答へのお礼

丁寧にありがとうございます。とても参考になりました。

お礼日時:2007/12/29 19:50

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