6年生の子供がやっていた問題集で、下記のような問題がありました。
試験管によく磨いた鉄片を入れ、これに薄い塩酸を注ぐと泡が出てきました。
泡が出なくなったあとの液をガラス板に少量乗せ、液をアルコールランプで熱してかわかしたところ、ガラス板に粉のようなものが残りました。
この粉を、うすい塩酸の中に入れるとどうなりますか?
子供が学校で習ったのはアルミニウムだったのですが、そちらは溶けると習ったので、答えに「溶ける」と書いたのですが、問題集の解答には「変化はおこらない」と書いてありました。いったいどちらが正しいのでしょうか。
ネットで情報がないか探してみましたが、溶けると書いているところもあれば、変化なしと書いているところもあり、どちらが正しいのかわかりませんでした。
教科書では、「溶ける」と書いてあったのですが、よくよく見ると、「塩酸にアルミを入れて泡が出なくなったあとの液」というのをろ過していました。もしかしてその違いか?とも思ったのですが、ここでろ過が必要なのかというのも疑問です。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
塩化鉄にはFeCl2とFeCl3の2種類がありますが、どちらも塩酸には「溶ける」はずですので、お子さんの解答は正しいです。
それでは、問題集の解答は間違っているのでしょうか?
問題となるのは、塩化鉄が「溶ける」ことを「変化する」と言って良いのかということです。
鉄やアルミニウムが塩酸に「溶ける」場合は明らかに化学変化を起こしています。
塩化鉄や塩化アルミニウムが「溶ける」場合はイオンに分かれる(電離する)のですが、普通は化学変化とは言わないと思います。
したがって、問題集が間違っているというわけでもないでしょう。
「溶けるが反応は起こらない」という解答が良いのではないかと思いますが、小学生には難しいですね。
また、アルミニウムと鉄は別の物質ですから、同じような性質を示す保証はなく、アルミニウムからの類推で鉄のことを考えさせるのは無理があります。
「変化はおこらない」という言葉を「粉が溶けずに残る」というふうに解釈してしまっていました。
泡が出てくるとか色が変わるという「変化」がないということが言いたかったのかもしれませんね。
「子供が学校で習ったのはアルミニウムだったのですが、そちらは溶けると習ったので、答えに「溶ける」と書いたのですが」というくだりですが、教科書に両方の実験が載っていましたので、単純に子供の説明間違いだったようです。
ご回答ありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
あいまいな問題ですね。
「薄い塩酸に溶けるか?」という問いにはふつう前提があります。
「水に溶けない貝殻が希塩酸には溶ける」というような場合です。
薄い塩酸といった場合、ほとんどが水です。だから水に溶けるものは薄い塩酸にも溶けます。砂糖も塩も溶けます。
したがって「塩酸に溶けるか?」という問いは水に溶けるのではない塩酸の働きを問うているはずです。塩酸の中に含まれている塩化水素HClの働きによって溶ける場合のことです。水との比較が前提になっています。これが普通の使い方だと思います。
ご質問にあるような「少量の塩化鉄が薄い塩酸に溶けるか?」という問いであれば塩酸に含まれている水に溶けても溶けるという事になりますから「溶ける」と答えるより他に仕方がないのです。
上に書いた原則で言うと塩化鉄を水に溶かした場合と比べて薄い塩酸に溶かした場合の方がよく溶ければ「溶けた」という事が出来るのですがそういう問いになっていないですね。
「砂糖は薄い塩酸に溶けるか」という問いがあまり意味のない問題であるというのと同じですね。
出題者がどういう意図でこういう問題を出したのかは分かりません。AB2つの混合物の場合、Aの働きか、Bの働きかの両方の可能性を考える必要があるということが充分に認識されていただろうかという懸念もあります。
塩化アルミニウムも水に溶けますから少量なら薄い塩酸に溶けます。
どこまで溶けるかという限界(溶解度)の話ではないと思いますのでこういうことになると思います。
濃いときは事情が異なりますので注意してください。
食塩は濃塩酸にあまり溶けません。塩化物イオンがたくさんあるところには新たに塩化物イオンをもった物質が溶け込んでいくことが出来なくなります。
問題の「うすい塩酸に入れるとどうなるか」の「うすい」というところが気になっていました。「濃い」塩酸だと、濃度によっては溶けずに残ってしまう場合があるということですよね。
ご回答、ありがとうございました。
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