2590mm×1540mm×250mmの厚さT=1のsus304で出来た部屋(空間)があり、出口及び入口として200mm×200mmの2ヶ所の開口部があり、冷気が逃げないようにゴムの暖簾をたらしています。
そして、冷却方法としては、風量22m^3/min、冷却能力9.0kwのスポットクーラーよりダクト3本を上記室内に冷気が均等になるよう取付けています。ダクトの内径はΦ125、長さは10mです。
冷却するワークとして表面積0.3m2、重量2.03kg、表面積の半分は研磨した面、残り半分は鍛造面で、材質としては炭素鋼(S53C)です。
その他の条件として、スポットクーラーの吸入外気温度26℃、SUS304空間の外側温度、26℃。ワークの初期温度(部屋に入る前の温度)80℃
以上の条件でSUS304の部屋に20sec毎に80℃のワークが入って行き、15min後に最初に入ったワークが部屋から出て行きます。
そのときの、ワーク温度は何度になって居るのでしょうか?(その時部屋の中には47個のワークが入っています。)
この状態がエンドレスに続くとして、部屋から排出されるワークはおよそ何度に冷却されているのでしょうか?
大変複雑な計算が必要でしょうが、概算値でけっこうですので、計算方法を含めて教えてください。
どうぞよろしくお願いします。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
>1個当たりの体積は 0.256×10^-3(m^3)
16cm×16cm×1cm程度の板ですね。
20秒毎に47個のワークが入ってくるので、ワークの体積流量 U は
U = 47×0.256×10^-3/20 = 6.02×10^(-4) [m^3/s]
になります。密度の単位を [kg/m^3] に直すと ρ = 7.874×10^3 [kg/m^3] なので
ρ*cp*U = 7.874×10^3×461×6.02×10^(-4) = 2184 [W/K]
になります。クーラの冷却能力 Qcool = 9000 [W] なので、ワークが出てきたときの温度 Tout は
Tout [℃] = Tin [℃] - η*Qcool/( ρ*cp*U )
= 80℃ - η*9000/2184
= 80℃ - 4.12×η
となります。理想的に冷却されている場合には η = 1 として
Tout = 75.9 [℃]
となります(あまり冷えないですね)。
Tout をもっと下げるには、クーラの冷却能力を上げるかワークが入ってくる時間間隔を大きくするしかないです。
クーラの冷却能力を倍の 18kW にしたときは
Tout [℃] = 71.8℃
になります。クーラの冷却能力を倍にしてさらに、ワークが入ってくる時間間隔を60秒にしたときは
Tout [℃] = 55.3
になります。komatta-kk さんの計算と合っていますか?
No.2
- 回答日時:
ワーク1個の体積を教えてください(長方形の板なら、縦・横・厚さを教えてください)。
計算に使った炭素鋼(S53C)の密度と比熱も教えてください。
この回答への補足
密度は 7.874(g/cm^3)
比熱は 461(J/(kg・℃))
1個当たりの体積は 0.256×10^-3(m^3)
です。
どうぞ宜しくお願いします。
No.1
- 回答日時:
これは、ワークへの冷気の当たり方や冷気の逃げ具合によって変わってくるので複雑な計算になりますが、非常に効率よく冷却されていて、熱の逃げも最低限に抑えられているという仮定ならば以下のような計算になるかと思います。
ワークを流体とみなして部屋に出入りする熱量(熱流量)を考えると、部屋に持ち込まれたワークの熱量 Qin [W] と、冷却後のワークの熱量 Qout [W] との関係は次のようになります。
Qout = Qin - η*Qcool - Q1 - Q2
Qcool はポイントクーラの冷却能力 [W]、Q1 はSUS304の部屋の壁面から外気に逃げる熱量 [W]、Q2 は2ヶ所の開口部から外部に逃げる熱量 [W] です。Q1 は部屋の外壁面から対流熱伝達と輻射によって外部に逃げる熱量の和です。ポイントクーラからの冷気はワーク表面で温められ、それが拡散することで部屋内部の気温が上昇しますが、この温められた空気が部屋の壁面を温め、その壁面から外気に熱が逃げるので、ワークが元々持っていた熱量 Qin が Q1 だけ奪われます。Qin から奪われる熱量にはこの他に、開口部から外部に逃げる熱量 Q2 もありるので、ワークが冷気以外の要因で奪われる熱量は Qin - Q1 - Q2 になります。ワークから奪われる熱量には輻射によるものもありますが、それは最終的に部屋の壁面(空気)を温めることになるので Q1 に含めます。ワークが冷気によって奪われる熱量には Qcool でなく η がかかっていますが、この η はワークへの冷気の当たり方や冷気ダクトの途中で熱交換が行われることによる損失を含めた全体の冷却効率を表わしています( 0 < η < 1 になります)。
Q1 と Q2 と η を計算するには熱流体シミュレーションが必要ですが、Q1 = Q2 = 0 とした場合の Qout なら計算できます。その Qout からワークの温度が計算できます。その温度はワーク温度の上限(この温度より高くはならない)になります。現実には Q1 と Q2 が大きくなるほど、ポイントクーラの冷気以外で冷却される割合が大きくなるので、ワークの温度は上限温度より低くなります。ただし、冷却室がある部屋全体の温度が次第に上がってくるような状況では、時間とともに Q1 や Q2 が減ってくるので、上式の Q1 や Q2 は充分長い時間が経過したときの定常値と考えてください。
Q1 = Q2 = 0 とすれば
Qout = Qin - η*Qcool --- (1)
ですが、ワークを流体とみなせば Qin は次式で計算できます。
Qin = ρ*cp*Tin*U --- (2)
ρはワークの体積密度 [kg/m^3]、cp は比熱 [J/kg/K]、Tin は初期温度 [K]、U は体積流量 [m^3/s] です。20秒毎に47個のワークが入ってくるので、ワークの体積が分かれば U を計算することができます。ρ と cp はWebで調べれば分かると思います。Tin はこの場合、Tin = 273.15 + 80 ~ 353 [K] になります。Qout も同じ式
Qout = ρ*cp*Tout*U --- (3)
で計算できます。数十度くらいの温度変化では cp は一定値とみなしていいので、同じ ρ と cp の値を使い、U はワークが入るときと同じはずですので、これも同じ値を使います。変わるのは Tout だけです。したがって、式(1),(2),(3)より
Tout = Tin - η*Qcool/( ρ*cp*U ) --- (4)
となります。当たり前ですが、冷却能力 Qcool が大きいほど、冷却効率 η が高いほど、ワークをゆっくり流すほど( U が小さいほど)、Tout は小さくなります。
最初に、「ワークへの冷気の当たり具合によって変わってくるので複雑な計算になりますが・・」と書きましたが、非常に効率よく冷却されていているという仮定が正しければ 式(4)で η = 1 として Tout を計算することができます。しかし現実には η はワークの速度によって変わってくるので(速度が大きいほど η は小さくなる)、式(4)が成り立つのは、ワークの移動速度が充分低い場合です。それがどれくらいの速度かを計算するのは大変ですが、ワークの速度を思いっきり小さくしたときの Tout の実測値から、式(4)を使って η を計算し、その後ワーク速度を大きくしていったときの Tout の実測値と式(4)での計算値のズレをグラフ化してみれば目星はつくと思います(実験で Tout を測定するくらいならわざわざ計算などしなくていいかもしれませんが、ワークの速度と温度の関係が大体わかっていれば実験も効率よくできると思います)。
ワークの温度をより下げるには Q1 と Q2 を大きくするという手もあります。これはワークをSUSの部屋に入れないで開放して冷却したり、SUSの部屋の外壁を強制空冷したりするということになりますが、その方法では部屋全体の温度が上がってしまうので、現実には Q1 と Q2 をなるべく小さくすると思います。その意味で Q1 = Q2 = 0 みなした計算はそれほど非現実的ではないと思います・・・
この回答への補足
申し訳ありませんが、記入した条件で実際数値を入れた計算を教えて下さい。当方勉強不足で、自分の行った結果が正しいのかどうか良く分かりません。ずうずうしいお話ですが、どうぞ宜しくお願いします。
また、物体の表面積の記入が間違っていて、実際は、0.03m2です。
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