No.6ベストアンサー
- 回答日時:
教科書に載っている酸・塩基の定義を見ると
酸:水に溶けてH+(正しくはH3O+)を出す物質
塩基:水に溶けてOH-を出す物質
アルカリ:水によく溶ける塩基
とあります。
「水に溶けて」ということですから水溶液が前提です。
中和が起これば酸の性質、塩基の性質が互いに打ち消されるのですからH++OH-→H2O
が起こっています。これは定義から出てくることです。水中のH+とOH-が減少しなければ中和ではないはずです。
でもH2Oが生じるということと反応式の中にそのH2Oが出てくるということは別の問題です。
化学反応式は反応によって量が変化した物質の間の関係式です。存在はするが量が変化していないという物質は式の中に書きません。反応に重要な働きをしていても書きません。触媒を反応式の中に書かないというのもこの立場です。
NH3は水中で
NH3+H2O→NH4++OH-
の反応でOH-を生じますから塩基です。水によく溶ける物質ですからアルカリとも呼んでいます。
この状態にHClを組み合わせて反応を考えると
NH3+H2O+HCl→NH4Cl+H2O
です。両辺に共通なH2Oは量の変化していない物質ですから消去します。
NH3+HCl→NH4Cl
反応式の中にH2Oは出てこなくなります。
この反応式は水溶液中の反応も水溶液外での反応も表わしています。
ただ反応の仕組みは異なっています。水溶液中での反応では水が出来ています。水溶液外での反応では水は出来ていません。(水溶液中の反応に対しての質問だと思いますから#1のように水溶液外の反応を示しても回答にはなっていない事になります。)
水溶液中で酸、塩基として働く物質は水溶液外でも直接に反応することが可能です。
固体のCaOと気体のCO2が反応する場合でも同じことが成り立ちます。
CaO+CO2→CaCO3
は中和反応です。石灰石の熱分解の式はこの逆反応です。
それぞれを別々に水に溶かしてから混ぜれば、CaCO3の沈殿が生じるよく知られた反応が起こります。
CaOとCO2を出発物質として書けば水溶液中での反応も同じ式になります。
よく出てくる式はCa(OH)2を出発物質とした
Ca(OH)2+CO2→CaCO3+H2O
です。水溶液中でも水溶液外でも同じ反応式になります。この式ではH2Oが生じています。でも片方から出ているように見えます。水溶液の中での反応か外での反応かで仕組みが異なっていることが分かります。
水溶液中の反応であるとしてもH2Oの数が異なりますね。教科書に出てきたときに気がつかれましたか。CO2は2価の酸として働きますからH2Oは2つ出てくるはずです。
Ca(OH)2+H2O+CO2→CaCO3+2H2O
で両辺から共通なH2Oを1つ消してしまっているのです。
アンモニアの場合出発物質を水溶液中でもNH3としています。
NH4OHは現在どの教科書でも使われていません。これは不安定な分子という意味の表現でもありません。H2O+CO2→H2CO3とするのとは意味が異なります。書くと多分間違いにされるでしょう。
ラボアジェの本を見ると「非金属元素の酸化物は酸である」という表現が出てきます。CO2もSO2もNO2も酸として扱っています。
とても説得力があり具体的な例がまじえてありかなり理解しやすかったです。
私は、高校生なので専門的な用語もでてこないですぐに頭の中にはいりました。 感謝します。
No.8
- 回答日時:
#7様
質問は
「中和反応では水が出来ると習ったが
塩酸とアンモニアの中和反応の式を見ると水が出てこない。
どうしてでしょうか。」
という意味だと思います。
高校生に多い疑問です。高校生の子供に聞かれて困ったと言って質問を持ってきた同僚もいます。
>アンモニアにも塩酸にも酸素が無いだろう
>水は酸素と水素の化合物だろうが
という回答は質問に答えていないと思います。
この反応が中和反応でないと言うのであればそれでもいいのですが。
>少しは自分で考査したらどうですか
と言うのは少しかわいそうです。
>どちらも液体なのに
というのは「アンモニア水と塩酸の反応では」といういう意味です。
言葉が不足していますが察してあげる必要があります。これに対してNH3もHClも気体だと答えても意味がないのです。
水溶液中での反応式が
NH3+HCl→NH4Cl
と書かれているからです。
#6でその点についての説明を試みました。

No.5
- 回答日時:
酸とアルカリが中和すれば水が出ます。
しかし、そもそもアルカリの定義というのはOH-を出す物質です。ということはアンモニアはアルカリではありません。
ただし、中学高校レベルでアンモニアの中和という考え方をするのは、アンモニア水を想定しています。現実にそうなっているかどうかは別として、アンモニアは水溶液中では、
NH3 + H2O ←→ NH4+ + OH-
の平衡によってOH-を出すものとして説明されます。
ですから、酸とアルカリが反応して水が出るという書き方をしたければ、
NH4OH + HCl → NH4Cl + H2O
と書けばいいだけのことです。
そもそも、中和で水が生じるというのは酸とアルカリの反応、すなわち水溶液中での反応を想定しており、アルカリというからには、水の存在しない状態というのは想定外です。
塩基とアルカリとは意味が違います。高校では、水溶液中での反応に限定して議論しますので、その範囲内で塩基=アルカリとなるだけです。
No.4
- 回答日時:
>どちらとも液体なのに
アンモニア NH3 は気体です。「アンモニア水」は、気体のアンモニアが水に溶けた物です。
塩酸は液体ですが、これも、塩化水素 HCl という気体が水に溶けた状態の物です。
アンモニア水と塩酸をそばに置くと、アンモニア水から出てくるアンモニアと、塩酸から出てくる塩化水素が、気体同士で空中で反応して「塩化アンモニウム NH4Cl」が生じ、煙のような外見になります。
反応式は
NH3 + HCl → NH4Cl
となって、水は生じません。
No.3
- 回答日時:
水:H2O
アンモニア:NH3
塩酸:HCl
水にはOが必要ですが、アンモニアと塩酸の両方にOが含まれません。
NH4Clができるはずです。参考URLに詳しいことが記載されています。
酸塩基の定義など難しいことは省略します。 悪しからず。
参考URL:http://okwave.jp/qa1075412.html

No.2
- 回答日時:
>なぜどちらとも液体なのに…
どちらもガスです。
NH3(g) + HCl(g) → NH4Cl(s)↓
ガスとガスが反応して固体の塩化アンモニウムが出来ます。
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