
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
理論段数が多くできるからです.
オープンカラムで理論段数を多くするととてつもない溶離時間がかかります.これを短時間ですませるためにいろいろな工夫をしたのがHPLCです.
もっとも効果的だったのは,充填剤を小さくしたこと.その結果,加圧しないと液が通らなくなってしまったため,high pressure liquid chromatography と呼ばれたのです.
ちなみに,充填剤表面での平衡というのは,ほんとうはかなり高速に達成されます.巨視的に見たときに足を引っ張っているのは,移動相から固定層表面に達するまでの拡散過程です(液液クロマト系は固定相内の拡散過程も重要).充填剤の粒径を小さくし,粒子間の隙間の大きさを小さくすることは,この移動相内の拡散過程の影響を小さくすることに相当し,その分,あるゾーンで見たときには高速で平衡になっているように見えるのです.
丁寧なご回答ありがとうございます。
高速というだけに流速をあげるためだけに圧をかけているのかと思いましたが、加圧しないと液が通らないということは知りませんでした。
平衡についてもくわしい解答をありがとうございました。

No.1
- 回答日時:
>高速で流すことによりなぜ分解能があがるのでしょうか…
高速自体に高分解能の原因がある訳ではありません。大量のサンプルを流し込んだらHPLCといえども分解能は下がります。
実際は固定相である充填剤の性能の向上(粒子径、内部表面面積、細孔径などの均一化)が高圧・高速分析を可能にしています。さらに、流路の設計も分離能を上げるよう工夫されていますし、注入されるサンプル量も小さくなっています。
分取用HPLCのサイズは内径数十ミリ長さも数十センチあります。
なお、速い分離のために用いるコンベンションカラムとしては、フラッシュクロマト、ドライカラムクロマトがあります。便利なのでオープンカラムの代わりにお使い下さい。
迅速な回答ありがとうございます。
てっきり高速なことに分解能の上昇があるのかと勘違いしていました。
おすすめのカラムも教えていただきありがとうございます。
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