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フッ素原子とネオン原子では電子の数が一つ違うだけで安定性がまったく違うという認識なのですが、電子の軌道を考えたときに2p軌道に(px,py,pz)がありそのpzにプラススピンの電子のみかプラス・マイナススピン両方入ってるかの違いでどうして安定性が変わるのでしょうか。

※波動関数を考えると、かわりがないように思えるのですが、単純に考えすぎていたらすみません。

A 回答 (4件)

>安定性がまったく違うという認識…


これは「化学」の基本認識とはかなりずれています。原子、元素の「安定性」とは原子核の安定性を意味します。
フッ素原子の電子親和性が高いのはたしかですがそれは不安定とは申しません。
>pzにプラススピンの電子のみかプラス・マイナススピン両方入ってるかの違いでどうして…
誤解その1. px、py、pzは縮重していますのでpzと特定することは出来ません、pxともpyとも言えません。どこかに一つです。
誤解その2. プラススピン(通常上向きと言う)かどうか分かりません。下向きでも良いのです。どちらか、これも分かりません。これも縮重しています。
いずれにせよスピンがペアになって入っているオクテット状態がエネルギー的に安定な訳で、そのためF-が安定になっていますが、これをフッ素原子の不安定性とは呼びません。
フッ素原子は上述のように「電子親和性が大きい」もしくはイオン化エネルギーも加味した値として「電気陰性度が高い」と呼びます。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
安定性という言葉の使い方が間違っていたようですね。。すみません。
誤解していた部分については理解しました。
よく考えたら縮重しているんですよね。

ただ疑問なのが、オクテット状態のほうがエネルギー的に安定するということですが、電子が増えたほうがクーロン力で反発する力は増加するように思えます。
(たとえば、3つの部屋に5人で暮らすときに、誰か1人は部屋を独り占めできるのに、もう一人追加して二人で暮らしたら部屋が狭くなってギスギスしますよね。。もしかして、男女ペアのようなものなのですか!?)

そもそもなぜオクテット則が成立する(エネルギー順位が下がる)のでしょうか?

お礼日時:2008/04/09 20:07

以下のURLに明快な説明があると思います。



http://www.tennoji-h.oku.ed.jp/tennoji/oka/2005/ …

もっと詳細な理論については「量子化学」の専門書をご覧ください。
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この回答へのお礼

ページの紹介ありがとうございます。
ただ、ちょっと私の求めていた情報とは異なっていたようです。。。

お礼日時:2008/04/09 20:08

周期表を見てもらうと、希ガスは右端に配置され、次の原子は新しい殻に電子を配置します。

電子は原子核の周りを同一球面上にあると思ってください。
1族から順に18族まで電子を配置するにつれて、原子核の正電荷はどんどん強くなり、電子をより強力に引きつけます。これが安定な構造です(電子を取られにくく受け取りにくい)。そしてまた1族に戻ると、次に配置されるのは原子核よりずっと遠くになってしまいます。するとその電子は原子核の正電荷の影響を受けにくくなり、はみ出た電子が結合を作って安定になろうとするわけです。
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この回答へのお礼

お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。
回答ありがとうございます。

>原子核の正電荷はどんどん強くなり、電子をより強力に引きつけます。これが安定な構造です
この部分がよく理解できていません。
原子核に存在する正電荷と、その周りにある負電荷が釣り合うならわかるのですが、わざわざ電子を取り込んでしまったら、釣り合いが取れなくなってしまうのではないですか?

お礼日時:2008/04/15 23:15

「オクテット」とは関係しませんが, 確かに「電子が増えたことによる反発」はあります. 顕著なのは 15族→16族のところで, 典型元素では右にいくほどイオン化エネルギーは大きくなるのですが, 15族から 16族になったときにイオン化エネルギーが減ります. これは, 直感的には「15族では 3個の電子がスピン平行に入って半閉殻状態になっているのに対し, 16族では 4個目の電子が入るためにこの電子が不安定になりやすい」と考えられます. つまり, 「電子の反発」による不安定化が核電荷の増加による安定化を上回ってしまうため, 「電子を放出しやすい = イオン化エネルギーが小さい」という現象となってあらわれています.


オクテットの話は「分子軌道を作ったときのエネルギー準位」で考えるんだろうなぁ. 結合軸を z 方向にとりましょう.
F2 は 2個の F が 2pz を出しあって σ と σ^* に, 2px と 2py は π と π^* に分裂します. エネルギー準位は下から σ, π (2重), π^* (2重), σ^* で F2 の HOMO は π^*, LUMO は σ^* です.
ここで 2F と F2 のエネルギーの違いを見ると, 2px, 2py → π + π^* ではほとんど変化しません (実際にはわずかにエネルギーが必要) なんですが, 2pz → σ + σ^* では (エネルギー準位が上の) σ^* に入れなくてよい分だけエネルギー的に有利です. この 2pz → σ で生じるエネルギーが 2px, 2py → π + π^* で必要なエネルギーを補って余りあるので 2F よりも F2 の方が安定になります.
同じことを 2Ne と Ne2 でやると, 結局「結合するためのエネルギー」が必要になってしまうので Ne2 は普通の状態では存在しません.
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この回答へのお礼

詳しい回答ありがとうございます。
返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。

> 16族では 4個目の電子が入るためにこの電子が不安定になりやすい」と考えられます.
なるほど、電子がペアで入っているからと言って必ずしも安定ではないということがわかりました。
でもそうすると、やはりFよりもF-のほうが安定しているという理由が理解できません。
単原子でエネルギー準位を考えること自体ナンセンスなのでしょうか。。。

F2が2Fよりも安定しているということは理解できました。丁寧な説明ありがとうございます。

お礼日時:2008/04/15 23:25

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