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化学の実験をしています。
金属鉛の試薬を蒸留水に溶かしたところ、水溶液がアルカリ(pH約10)になりました。
なぜなのでしょうか?

実験は、1Lの水に対して100gの鉛試薬を入れて数時間振とうする、という操作をしました。
実験から得られた溶解度は[約1mg/L]と、極少量ではあったのですが、溶液のpHが10以上になっていました。
一体、どのような反応が起こったのか・・・。

化学に詳しい方、是非教えて下さい。

A 回答 (4件)

 こんにちは。


 それを知りたい場合の順当な手段は、その金属鉛の試薬のメーカーに電話なり電子メールなりで問い合わせて、「何か強塩基性の不純物は混ざっていませんか」とか、「純度は何パーセントなんですか」などと聞いてみることです。
 パッとご質問文を見て、私に分ったことですが、pHが10以上ということは、10以上11未満であろう、ということです。pHの定義式から、酸性の場合、pH=0で水素イオン濃度が1 mol/Lですから、これを塩基性側に置き換えて考えてみると、pH=14で水酸化物イオン濃度が1 mol/L、すると、pHが10以上11未満だと、水酸化物イオン濃度が10の-3乗から10の-4乗mol/Lである、ということになります。すなわち、
[OH-]=0.0001~0.001 mol/L
です。見方によって全然違いますが、これも、「極少量」ですよね。「pHが10以上」とは、この程度なのです。
 以上のことを踏まえて、その金属鉛の試薬メーカーに問い合わせてみてください。きっと、すぐに答えが見つかると思いますよ。試薬の純度は、試薬によってばらばらですから。
 私の予想では、試薬中の、炭酸ナトリウムか炭酸カリウムなどの、弱塩基性の不純物ではないかと思います。試薬メーカーに、
●炭酸アルカリ(炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム)
●水酸化アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム)
などが入っていないか、その含有量はいくらか、そして、MSDS(Material Safety Data Sheet:物質安全データシート)をくれ、と言えば、ただでもらえます。そのMSDSに、不純物が載っている場合があります。

この回答への補足

[koz7291]様
早速のご回答、ありがとうございました。
不純物の影響というのは、全くの想定外でした。
MSDSについても早速取り寄せてみます。

実験に使用した試薬の純度は「99.5%以上」です。
実験では、1Lの水に対して100gの鉛試薬を溶かしましたので
試薬中に0.004%以上のNaOHが含まれていたとすると
pHは10以上になる計算になります。
試薬の製法等にもよりますが、ありえない数字ではないですね。

しかし、ただひとつ気になるのが・・・
「鉛が溶けること自体が水溶液をアルカリ性にする」という可能性です。
これは理論的に全く考えられないことでしょうか?

補足日時:2008/05/29 21:22
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 ANo.1です。

こんばんは。

>しかし、ただひとつ気になるのが・・・
>「鉛が溶けること自体が水溶液をアルカリ性にする」という可能性です。
>これは理論的に全く考えられないことでしょうか?

 今すぐには分かりませんが、鉛って、そんなに水に対して溶解度が大きいでしょうか。そして、鉛と水が反応して、アルカリ性の化合物を生じるでしょうか。例えば、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム)の場合、私が知っているのは、金属ナトリウムだと、水に入れると激しく反応して、水酸化ナトリウムを生じ、水を強アルカリ性にする、という性質がありますが、鉛の水酸化物、水酸化鉛(Pb(OH)2)はどうなのか、分かりません。強塩基性である可能性はありますけどね。
 大学生の方でしょうか、大学の図書館や、大きな図書館(大阪で言うと、大阪府立中央図書館とか、大阪市立中央図書館など)に行けば、化学のコーナーか、辞典類のコーナーに、
「化学便覧」
という分厚い本があります。「基礎編」と「応用編」に別れていて、さらに「基礎編」は第一分冊と第二分冊、「応用編」も、第一分冊と第二分冊に分かれていると思います。「基礎編」の方に、「無機化合物の性質」というところに、目次を見ればたどりつけると思います。その中に、「無機化合物の塩の性質」とか、「無機化合物の水酸化物の性質」などのような名前で、いろいろな無機化合物の性質が調べられると思います。面倒臭いですが、その中に、水酸化鉛(Pb(OH)2)の性質、すなわち、水への溶解度、水に溶かしたときの液性などが、載っているかもしれません。「無機化合物の溶解度」という項目とか、「酸性・塩基性」などという項目に分類されているかもしれません。まずは目次をよく読むことです。
 それか、インターネットで、「鉛」で検索すると、例えばウィキペディアなどに、水にどれだけ溶けて、そのときの液性が酸性かアルカリ性かが載っているかもしれません。グーグルとかヤフーなどで、ためしてみて下さい。
 今すぐにお答えできるのは、そんなところです。何か分かればお知らせするかもしれませんが、分からないかもしれません。まずは、図書館で「化学便覧」を調べることと、インターネットで、「鉛」を調べることから始められてはいかがでしょうか。
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 ANo.1、No.2です。

こんにちは。
 とりあえず、インターネット(ウィキペディア)で鉛を調べてみました。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%89%9B

 その、「性質」のところを、以下にコピー&ペーストします。
「比較的錆びやすく、すぐに黒ずむが、酸化とともに表面に酸化皮膜が形成されるため、腐食が内部に進みにくい。また、多くの無機塩が水に不溶であるため水中でも腐蝕されにくい。低融点で柔らかく加工しやすいこと、高比重であること、比較的精錬が容易であることなどから、古代から広く利用されてきた。しかし、生物に対して蓄積性があるために近年は利用が避けられる傾向が強い。」

 このことから、まず鉛を水に入れても、あまり溶けたり変化したりしない、仮に鉛の無機塩ができたとしても、それらは水に不溶である、ということが書かれています。よって、「鉛が溶けること自体が水溶液をアルカリ性にする」というのは、非常に起こりにくいと考えられます。
 以上、ご参考までに。

この回答への補足

koz7291様。こんばんは。
さまざまなアドバイス、本当にありがとうございます。

実は、化学便覧もネット検索も実施済みです。
金属鉛や鉛化合物の多くが水に溶けにくい物質であることは承知しています。
ただ、私が実験で問題にしているのは【mg/L】のオーダーです。

これくらいの低濃度となると、↓のサイトにもある通り、鉛はその化合物形態によって溶解度が異なることが分かります。
http://www.ne.jp/asahi/ssd/calcium/namari-yousyu …

この“極低レベル”のことを実験で検討しているところです。

頂いた「ANo.1」でも述べられている通り、アルカリ成分が[0.0001mol/L]溶けただけでもpHは10になるとのことなので、
わずかに溶ける鉛がpHに影響していることも考えられるのではないか・・・、と思った次第です。

補足日時:2008/05/30 21:57
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 ANo.1~3です。

こんにちは。
 ANo.3への補足を拝読しました。お挙げになった「鉛化合物の溶出量比較」のサイトも、拝見致しました。水100 gに溶ける鉛化合物の量が、硫化鉛で0.009 mgですか、そんなに低濃度の問題を取り扱っていらっしゃるんですね、よく分かりました。
 私がそのことを知ってまず思ったのは、「鉛を水に入れたときのpHが、なぜ重要なのか」ということです。それが本当に重要な問題ならば、試薬メーカーが、いろいろな純度の鉛試薬を用意しているはずです。ひょっとしたら、evm35351さんが、重大な発見をなさったのかもしれませんので、今までに私にご説明くださったことを簡単に、試薬メーカーに言って、純度について問い合わせてみるといいでしょう。

この回答への補足

koz7291様。こんにちは。
再度のご回答、ありがとうございます。
鉛の溶解についてpHにこだわる理由は、鉛が両性元素だからです。
pH=7の溶媒に物質を溶かしても、その結果、溶媒のpHが変化してしまったら、その実験で得られた溶解度は「pH=7での結果」ではなくなってしまうからです。
この度は大変お世話になりました。また頂いた回答はとても参考になりました。
取り急ぎ御礼申し上げます。

補足日時:2008/05/31 12:29
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