プロが教えるわが家の防犯対策術!

人間は多くの言葉を学習し、言葉で思考しますが、犬は多くの臭いを判別し、臭いで論理的な思考が出来る動物なんでしょうか。というのは、犬は年下の犬から餌を与えられることがある数少ない動物だそうです。それは年上の犬が習得した臭いの経験が若年の犬に必要とされるからと考えるからです。長年の疑問にどなたか適切な答えをお願いします。

A 回答 (2件)

こんにちは。


「論理的な思考」といいますのは別に言語を用いたものを指すわけではありませんよね。では、論理的な思考とは何かを整理しますと、
それは、
「学習結果を基に与えられた情報を比較し、正しい答えを出す」
ということになると思います。
例えば、リンゴが下に落ちるということを学習するならば、ミカンも落ちることを論理的に予測することができます。この思考に言語は要りません。
犬の嗅覚はたいへん優れていますので、その脳は極めて僅かな匂いの違いを無数に記憶することができます。これにより、自分に与えられた状況に対して正しい結果を選択するわけですから、犬は嗅覚によって人間には真似のできない正確な判定を行っているということになります。
具体例としましては、犬はおしっこの匂いから、
「相手の年齢・性別、身体の大きさ」
このようなものを判断します。
電信柱の匂いを嗅いで情報を分析するのは犬の必須行動です。では、相手が弱いと分かったらおしっこを掛け直して自分の縄張りにしてしまっても平気というわけです。論理的で、この上なく合理的ですね。
昔から良く「犬は鼻で考える」などといいますが、これは間違いなく事実だと思いますよ。

ところで、犬には年上に餌を譲り渡す習性(仕来り?)がある、初めて聞きましたが、これは本当でしょうか。
犬の習性といいますのは、それはオオカミの習性であり、人間に飼われるようになってから獲得された犬の独自の習性というのはほとんどないのではないでしょうか。では、犬が犬となってからは自然の状態で群れを作って暮らしていたことはありませんから、犬が群れの中で年上に給餌行動を行うのが観察されたという事例はまずないと思うのですが。

言語思考といいますのは、これは人間にしかできないことですし、他の動物とは比較にならないほど高度に論理的な思考を行うことができます。
まず、言語を用いるならば直接の対象を使わなくとも「表象を代用」して考えることができます。また、「愛」や「死」などといった形のない概念も扱うことができますし、何よりも言語疎通を行うならば「他人との体験の共有」が可能となります。
では、年上の犬に餌を譲り渡すというのは、これは「嗅覚記憶の共有」が目的なのでしょうか。
言語疎通ができないならば、相手の体験はその行動や反応から「模倣・推測」をしなければなりません。ならば、自分の餌を譲り、その反応を観察するならば年上の犬の体験を推測して勉強することができます。たいへん理に適った考え方だとは思うのですが、このような行動は犬にはちょっと複雑過ぎるような気もします。
因みに、「オオカミ」「給餌行動」で検索してみて下さい。給仕行動そのものはあるようです。また、群れで狩をする動物には「餌の分配」という作業があります。このとき、年下が自分の身分をちゃんと認識することができなければ年上から袋叩きに合うかも知れません。強い相手には餌の権利を譲らなければならないわけですね。犬が相手の年齢を判断材料にするのは、これはおしっこの例にもある通り暦とした社会行動です。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

たいへん整った回答をいただいた上に、新たな疑問も頂き、ありがとうございました。「年上に餌を譲り渡す習性」について何かの本に書いてあったのを記憶してるのですが、その根拠を調べてから改めて質問したいと思います。臭いで何が分かり、何が認識出来るかについても勉強したいと思います。

お礼日時:2008/08/29 23:03

思考というのは、今ここから離れて対象を認識することだと思います。

犬はにおいの意味するものを言葉のような記号で記憶していません。常に現在の対象にしか反応しません。人間でも今ここに存在する対象しか考えられないとも言えます。言葉は必要な時にいつでも今目の前に持ってこられるという意味では今ここの例外ではないと思います。そういう意味では犬は嗅覚によって思考するというのは正しいと思います。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

さっそくのお答え、ありがとうございます。ちょっと哲学的すぎて私には難しかったです。私の質問の仕方にも問題があったのかもしれません。別な表現で改めて質問したいと思います。

お礼日時:2008/08/29 23:11

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!