グライダーの安定について

グライダーを作成しているのですが、どの参考書を見ても、以下のようなことが書かれています。

基本的に空力中心（全機の揚力中心）より前方に重心があるならば安定である。なぜなら、ある安定状態（釣り合い状態）から外力によって少し頭上げモーメントが発生したとき、頭を下げるような力が働くからである。

この理屈は分かります。しかしここで疑問なのですが、そもそも重心と空力中心が一致していなければモーメントが発生して釣り合い状態にはならないのではないですか？この場合ですと空力中心が重心の後方にあるので常に頭下げモーメントが発生して墜落してしまうような気がしてなりません。
多くのネット上の関連ページを見ても、なぜ重心と空力中心が一致していないのに釣り合い状態になるのかということが書かれていません。

どなたか航空力学に詳しい方、御回答願います。

No.3 回答者： ElectricGamo 回答日時： 2008/09/15 03:16

＞しかしここで疑問なのですが、そもそも重心と空力中心が

＞一致していなければモーメントが発生して釣り合い状態には
＞ならないのではないですか？

主翼だけだと釣り合い状態にはできないので、水平尾翼（水平安定板＋昇降舵）を付けることになります。

＞この場合ですと空力中心が重心の後方にあるので常に
＞頭下げモーメントが発生して墜落してしまうような
＞気がしてなりません。

そうならないように、水平尾翼では基本的に負の揚力を発生させて頭上げモーメントを発生させて、釣り合うようにしています。結果的に、主翼の発生した揚力の一部を水平尾翼で打ち消す形となりますが、安定性の確保ためには必要です。“水平安定板”という言葉が示すとおりの役割を果たしています。

水平尾翼を付けた状態で、仮に頭上げになったとしても、主翼の揚力の増加と水平尾翼の揚力の増加により頭下げモーメントが発生するので安定性が強化されます。逆に頭下げになった場合には、迎え角が小さくなるので、主翼と水平尾翼の揚力がいずれも減少してダブルで頭上げモーメントが発生しますので、これもまた安定性の強化の向きに働きます。

この回答へのお礼

御回答ありがとうございます。

非常に分かりやすく書かれていて感激しました。私の理解力が足りず、まだ分からないところがあるので今一度御回答願えないでしょうか？

＞そうならないように、水平尾翼では基本的に負の揚力を発生させて頭上げモーメントを発生させて、釣り合うようにしています。
＞結果的に、主翼の発生した揚力の一部を水平尾翼で打ち消す形となりますが、安定性の確保ためには必要です。

この方法によって安定するということは分かるのですが、この方法ですと結果的に水平尾翼の揚力の減少によって全機の圧力中心を前方に移動させていることになるのではないですか？
滑空状態では全機の圧力中心が重心と一致し、頭上げになると圧力中心が自動的に後方に、頭下げになると圧力中心が前方に自動的に移動するのですか？

ElectricGamoさんの仰っていることを全く勘違いしていたら申し訳ありません。どうか、よろしくお願い致します。

お礼日時：2008/09/15 22:00

No.2 回答者： fusem23 回答日時： 2008/09/15 02:44

安定状態とは、振り子がぶら下がっているような状態を言います。

そもそもモーメントは、安定状態になるために必要な力です。
そうでなければ、安定状態から外れた時の復元力はどこからくるのでしょう？

＞頭上げモーメントが発生したとき、頭を下げるような力が働くからである。

これ違いますね。頭が上がった時、頭を下げるようなモーメントが働く、です。

この回答へのお礼

御回答ありがとうございます。

＞これ違いますね。頭が上がった時、頭を下げるようなモーメントが働く、です。

おっしゃる通りです。間違えて書き込んでしまいました。申し訳ありません。

お礼日時：2008/09/15 22:02

No.1 回答者： adasw-12 回答日時： 2008/09/15 01:38

機体構造は現在の状況では独学は無理。

＞墜落してしまうような気がしてなりません。
そのはるか前。機体が少し不安定になった時点で人間は復旧操作の操縦をします。

当たり前の事なのです。

最初に実機の操縦マニュアルは市販されていますので
購入すべきでしょう。

力学書になると無駄な文章（不必要な踊り/飾り）
を毛嫌いする傾向があります。

結論的に進みます。

ですので、
航空機を良く理解していなければ力学自体が理解出来なくなります。
ましてや、機体構造は理解出来ないと思って良いです。

お馬鹿な大学生なら暗記して終わりです。
（彼らは野に下るのです。）つ＾＿＾）つ

＞この理屈は分かります。
ならば、
まず、その理由を良く考えるべきでしょう。

次に、どうしたら安定させられるのか？
これを考えるべきです。

頑張って前に進んでください。（期待してますよ。）