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質問です。
親族が自殺したとき、その遺体が見付からない場合、
仮葬儀というものをするらしいのですが、
具体的にはどういう内容なのでしょうか。

また、この場合7年間は失踪扱いになると本で読みましたが、
7年間は仏壇やお墓などを用意せず
写真に手を合わせるようなことになるのでしょうか。

お詳しい方、教えて下さい。
よろしくお願いします。

A 回答 (3件)

(1) 遺体が見つからない場合の法の取り扱い


自殺の証拠がはっきりしているのかどうか詳しい状況が分からないので、便宜上、遺体がない場合の一般論について最初に説明します。

人が死亡したかもしれないが、遺体がないという場合、2つの面で困ったことが生じます。一つは公の行政の面、もう一つは私法上の利害関係の面です。

イ)認定死亡(戸籍法)
死亡したことが分かっている人に選挙投票用紙の送付や納税通知などするのは無意味なので、行政上の必要として戸籍法38条により、死亡事故の取調べをした官庁・公署は死亡地の市町村長に死亡の報告をしなければならない、とされます。そしてこの報告によって戸籍上一応死亡したものとして扱われます。当然、死亡(自殺)したと判断された日が死亡日になります。

そして、戸籍上死亡と記載された以上、本人が生還した場合を除きすべての面で死亡したものとして扱われます。そこで、この認定死亡手続きがされた場合は、民法上の失踪宣告などをする意味はありません。

ロ)失踪宣告(民法)
死亡したことが明らかと思っても、その痕跡がなければ調査のしようがなく、認定死亡ができないときもあります。
この場合は、死亡事実が必要な利害関係人の請求によって失踪宣告がなされることによって、死亡とみなされるというのが民法上の制度です。なので、これは遺族等の義務ではありません。

これにも「普通失踪」と「特別失踪」の2つがあります。
一つは、失踪者の生死がはっきりしない「普通失踪」と呼ばれる場合。この場合は不在者の生存を証明できる最後のときから7年間経過するとその時(7年後の日)に死亡したものとみなされます(民法30条1項)。

死亡したことが明らかであれば、その時(自殺時)から1年後に失踪宣告がなされて自殺時に死亡したものとみなされます(30条2項、31条)。これを「特別失踪」といいますが、遺品や血の跡が残っているなど自殺したことが証明されるのならこちらに該当するでしょう。そして、そういう証拠がある場合は、認定死亡がされるはずなのでこの特別失踪の出る場面は地震や戦地で消息不明になったなど以外、自殺事件ではあまりないと思われます。
質問にある自殺の場合は、それと分かる証拠があるかどうか、警察の捜査でどう認定されたのかがポイントになります。

(2) 遺族はどうすべきか?
遺族の感情から放っておくというのもあります。遺体が見つからない以上、まだ生きていると信じる遺族の感情を非難することはできないからです。前にも説明したように、失踪宣告は義務ではありませんし、他方、失踪宣告の請求をしなければいつまでも生存と変わらない事になります。

ただ、認定死亡の処理がされた場合は、事故の調査機関が勝手に行うので戸籍上死亡と記載され、公には死亡したものとして扱われます。これは遺族とは関係なく行われることです。認定死亡については、自殺の調査をした警察などの公的機関があれば、そこに尋ねれば分かるし、戸籍に記載された時点で通知が来ると思います。

また、自殺した人に対して債権を持つ人などは相続人に対して権利を行使する必要上、特別失踪の宣告の請求を行うかもしれません。ただし、認定死亡がされていればその必要もありません。

(3) 仏事について
仏事はこういった法律上の手続きとは別のものとして考える必要があります。

まず、墓とか仏壇についてですが、これらはそもそも生前から用意しておいてもなんら問題のないものです。特に、墓は生前から用意している人は多いし、仏壇も生前から家に置いても縁起が悪いというものではありません。なので、墓と仏壇がない場合はすぐにでも用意して結構です。なお、墓はあるけれども納めるべき遺灰がない、という場合は無理に墓を開けて何かを入れるという必要はありません。ただ、最後まで遺体が見つからなかった場合は、遺品を入れるという方法もあります。そこら辺はお寺など墓の管理者と相談すると良いでしょう。

仮葬儀も遺族しだいです。葬儀屋などは身内だけで仮葬儀をしておいて、遺体が見つかってから本葬儀にするとよいなどと言いますが、金銭的に、あるいは精神的に負担が大きいと思えば遺体が見つかってからの1回の葬儀だけでおかしなところはありません。また、仮葬儀には決まった形式などありませんし、お通夜などをする必要もありません。
仮葬儀を行わない場合は、遺体が見つかればその時、なかなか見つからないときは2週間などある程度の期間をおいてから本葬儀を行えばよいと思います。

ただし、認定死亡がされないほど死亡の証拠が乏しいのに葬儀をした場合には、後になって本人がひょっこり現れるという事も起こり得ます。例えば、借金取りから逃げるために狂言自殺をしたような場合などです。
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この回答へのお礼

お返事が遅くなり申し訳ありません。

大変詳しい回答、ありがとうございます!
とても参考になりました!
本当にありがとうございます。

お礼日時:2009/02/19 22:51

海難事故等の場合は


死亡宣告の手続き終了後に葬儀をする場合が多いようです
災害等で行方不明になった時も同様の手続きが取られます
昨年の宮城の地震等の場合です
が自殺とみられて遺体が発見できないのでしたら
7年待って失踪宣告を受けるしかありません
その前に区切りを付ける意味で法要されることもあるようです。
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この回答へのお礼

お返事遅くなりまして申し訳ありません。
法要をするかどうかは
家族が決めることなのですね。
参考になりました、ありがとうございました。

お礼日時:2009/02/19 22:47

 仏壇は、「お寺のミニチュア」ですから、亡くなった人があろうとあるまいと、仏教徒なら、あって当然です。


 「写真」は手を合わせる対象ではなく、故人を偲ぶためのもの。

葬儀は「遺体」に対して行うものではないので、遺体があろうとなかろうと、意味は同じです。

※私の叔母は「献体」をして、医大に直行したので、遺体なしの葬儀でした。(葬儀後に献体もできるのですが、実家と入院先が遠かったので)
※祖母は、「密葬」のあと、「本葬」をしました。
「仮葬儀」は「密葬」のことでしょうか?

自殺や事故で遺体が発見されない場合でも、目撃者とか状況から「亡くなったに違いない」としか思えないことがあります。
 昨年、イージス艦にぶつけられて沈没した漁船の親子さんは7年またずに葬儀が行われています。
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