電子書籍の厳選無料作品が豊富!

>尖閣諸島は、1885年以降政府が沖縄県当局を通ずる等の方法により再三にわたり現地調査を行ない、単にこれが無人島であるのみならず、清国の支配が及んでいる痕跡がないことを慎重確認の上、1895年1月14日に現地に標杭を建設する旨の閣議決定を行なって正式にわが国の領土に編入することとしたものです。
 同諸島は爾来歴史的に一貫してわが国の領土たる南西諸島の一部を構成しており、1895年5月発効の下関条約第2条に基づきわが国が清国より割譲を受けた台湾及び澎湖諸島には含まれていません。
 従って、サン・フランシスコ平和条約においても、尖閣諸島は、同条約第2条に基づきわが国が放棄した領土のうちには含まれず、第3条に基づき南西諸島の一部としてアメリカ合衆国の施政下に置かれ、1971年6月17日署名の琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定(沖縄返還協定)によりわが国に施政権が返還された地域の中に含まれています。以上の事実は、わが国の領土としての尖閣諸島の地位を何よりも明瞭に示すものです。

上記は外務省の尖閣諸島に関する基本見解の冒頭の部分ですが、サンフランシスコ条約を締結したはずのアメリカが尖閣諸島の帰属は日中間の問題でアメリカは関知しないと5年前から言明して、最近同じ内容のアナウンスもありました。
 どちらの解釈が正しいのでしょうか?

A 回答 (3件)

アメリカが尖閣諸島について曖昧な態度をするのは、当事者ではないからです。

少なくとも、平時は日本の抱える領土問題については、日本と相手国で交渉してくれ、というスタンスなのでしょう。

しかし、日米安保条約があるため、日本の実効支配領域に侵略行為があった場合は、アメリカも関与せざるを得ません。また、尖閣諸島は、沖縄の一部としてアメリカが日本に返還したものです。いまさら、沖縄の一部じゃなかったなんて言う訳にもいきません。
言ってしまうと、日本領じゃない第三国の領土をアメリカが勝手に占領していたことになってしまいます。

このジレンマがあるため、アメリカ政府の態度は分かりにくいものになるのです。

しかし、もっと根本的な問題があります。
国際法上、固有の領土という概念があるのでしょうか?
支配の正統性を説明するため、政府は固有の領土とかいろんな理屈を持ち出すものです。
しかし、もっとも重要なのは、領土の移譲は条約によって決定されるということです。

そもそも、尖閣諸島が日本領でないというなら、一体どこの国の領土でしょうか?

中国でしょうか?仮に台湾が中国の領土なら、そうかもしれません。
しかし、台湾は中国の領土ではありません。

では、台湾の領域はどこからどこまででしょうか?
これも、歴史を振り返ると、台湾の範囲には変動があるんです。
澎湖諸島が含まれたり、含まれなかったり。今の台湾(中華民国)は、福建省の一部である金門や馬祖も実効支配しています。
だから、尖閣諸島が歴史的に台湾に含まれたとしても、それは必ずしも現在も尖閣諸島が台湾のものだという理由にはなりません。

このあたりの話は、立場によって異なるので、どれだけ理屈や証拠を集めて、自分の主張を説得力あるものにするか言う問題です。科学の理論のように探究すれば、真理が明らかにされるというものではありません。

ただ、尖閣諸島の問題は、直接的には日本と台湾の間の問題です。
繰り返しになりますが、中国の関与は、台湾の帰属次第なのです。
そこで、台湾側の主張や学説についても知っておくべきでしょう。
その意味では、台湾独立論の国際法理論のバイブルである『台湾の法的地位』を読むことをお勧めします。
これをまともに読むと、尖閣諸島は日本のものだという結論にも至ってしまいます。台湾独立と言っても、法的な理論を理解している人と、そうじゃない人がいます。しかし、前者の場合は、「尖閣諸島を日本と取り合いしてどうするんだ?」という人も結構いるのです。

その意味において、尖閣諸島問題は、台湾が戦後に中国からきた外省人の支配を受けて中国化されたことで発生した問題だと言えるでしょう。しかし、台湾が徐々に独自のアイデンティティと法的な地位を確立すれば、解消される可能性が高い問題でもあります。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ありがとうございます。

 小さな領土なのに石油が絡むから、大きな問題になってきたのでしょうね。石油の埋蔵がわからないときは領有権をまり主張してこなかったのに今更という感じがしていやですね。

 チベットにしても地下資源が豊富とみるや漢族支配を強めた経緯もあり、強欲な感じがしないでもありません。

お礼日時:2009/03/14 22:35

アメリカ基準の解釈を尋ねられているようですが、あくまで日本の領土がここまで、という線を引く決定権は日本の政府にあります。



また、実効支配の件については、どこの国が実行支配しているか? という問題については#2さんがおっしゃる通りなのですが、

佐藤優氏の著作によれば、外交は国益の最大化が原則であるので、
1.尖閣諸島には係争中の領土問題は存在しないと中国にアナウンス
2.竹島には係争中の領土問題は存在するので交渉の場に上がるようにと韓国にアナウンス
するのが、一般にはダブルスタンダードと非難される方法かもしれないが、外交上では日本が取るべきスタンスであり、国際スタンダードであるとの事です。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ありがとうございます。
 中国が日本の引く線を認めていないのが問題ですね。
ダマンスキー島では、中国は国力が上であるロシアとの戦争も辞さない覚悟で出てきました。日本側にどこまでやる気があるかわかりません。
 中国は全人代でみられるように内政が安定していないので、日本との外交事件は国民の目を反らせる格好のチャンスと考えるでしょうから、なかなかむずかしいですね。

お礼日時:2009/03/15 13:41

国際的な解釈では、支配権は、実効支配している側にあります。


現状日本側が尖閣諸島を実効支配していますから、日本領となります。
同じ理由で、竹島は韓国領となります。
日本側が、実効支配の原則を認めませんから、尖閣諸島に関する日本の領有の根拠がなくなってしまっています。
領土問題は、実効支配の原則にて解決すべき問題で、日本の全領土に実効支配の原則に従って領土確定をしないために、このような問題が生ずるのです。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

ありがとうございます。
 いまの中国の勢いからいくと実効支配されそうです。アメリカが介入しないといわれれば、日本は中国に負けそうです。
 竹島も負けで、北方領土も負けになりそうですね。
日本の外務省はもう少し、自衛隊を利用して実効支配しておけばよかったですね。たとえば波力発電を利用し電飾で日本領土と対外アピールできるようにしておくとか。

お礼日時:2009/03/15 09:14

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!