No.4ベストアンサー
- 回答日時:
イスラム教国の多数派であるスンニ派では、戒律の多くがイジューマと言われる地域社会、または部族社会での決め事によって決められています。
そのため、国の中でも、だいぶ状況が異なります。
トルコの場合、イスタンブールやイズミルなどの西部では、かなり西欧的になっていますが、東部では、かなり保守的な状況です。
チェニジアなどでは、首都周辺は、イスラム国家とは思えない状況ですが、地方(特に内陸部)では、アラブ社会に近い状況です。
マレーシアなどでは、マレー系の人達は、比較的イスラムに忠実ですが、中国系やインド系は、イスラムの戒律とは無縁の状態でいます。
カザフスタンやウズベキスタンなどでは、特別な状況でなければ、イスラム国家であることを感じる事はありません。
本来のイスラムの考え方からしますと、マレーシアのように、イスラム教徒にだけイスラムの戒律を適用すべきなのですが、イスラムの法律を、非イスラムにまで適用しようとする国があり、問題になりがちです。
イスラムの女性疎別は、女性保護の考え方から生まれているのですが、女性は保護されるべきものとしての考え方が強くなり、男性の保護下からの脱却を願う場合は、足かせになってしまっています。
色々詳しく説明してくれてありがとうございます。
トルコは脱イスラムに努めた国というイメージがあったのですが、
西と東では大分差があるものなのですね。
やはり地理的に欧州に近いと考え方も欧州に近くなるものなのでしょうか。
>イスラムの女性疎別は、女性保護の考え方から生まれているのですが、女性は保護されるべきものとしての考え方が強くなり、男性の保護下からの脱却を願う場合は、足かせになってしまっています。
コーランは女性差別ではなくて保護を謳っているのに、どうして過激な女性差別が生まれてしまうのでしょうね。不思議でなりません。
いろんな国のことを挙げてくれてありがとうございます。
参考になりました。
No.5
- 回答日時:
私は、アゼルバイジャン、ウズベキスタン、トルコにそれぞれ2~3年づつ生活しました。
この3カ国はいずれもイスラム教徒の国で、かつ、民族的にはトルコ系(チュルク系)の国でしたが、日本人にとっても親近感をもてる人たちでした。特に印象深かったのは、この3カ国とも、イスラム教で禁止されているはずの飲酒にとても大らかだということです。町の店には堂々と酒が売っており、また、酒を飲むことを評価する気風がありました。おそらく、イスラム教に改宗する以前、遊牧民として中央アジアを駆け回っていたトルコ人が、中央アジアの酷寒をしのぐため、馬乳酒(クミーズ)を欠かせなかったことの名残かもしれません。
また、アゼルバイジャン、ウズベキスタンでは、ほとんどの人が、礼拝や断食など、イスラム教の重要な義務を行っていませんでした。それでも皆さん自分がイスラム教徒であることは信じて疑わないという感じでした。それは、ちょうど、日本が仏教徒の国だといいながら、実生活で仏教色がほとんど見られないようなものでした。
旧ソ連のイスラム教国については、ソ連時代に宗教がかなり骨抜きにされ世俗化している側面があるため、日本人にとって比較的親近感を感じやすいかもしれません。
礼拝をしていないムスリムもいるのですね。意外です。
やはりところ変われば宗教といえど中身も変わってしまうものなのですね。
回答ありがとうございます。
No.3
- 回答日時:
>まともなイスラム教国のことも知りたいのですがどこか知りませんか?
「まともな」が「政教分離」「法治国家」の意味であるとして。
トルコ共和国とブルネイの二カ国でしようね。
トルコはイスラム国家ですが、政教分離を徹底しています。
ブルネイは、宗教が政治に影響を与える事がありません。
政教分離は難しい問題です。
自由主義国でアメリカついで世界第二位の経済大国でも、政教分離が形骸化しています。
回答ありがとうございます。
トルコはケマル・パシャのおかげで中東の中では一番イスラム色は少ないみたいですね。
>政教分離は難しい問題です。
>自由主義国でアメリカついで世界第二位の経済大国でも、政教分離が形骸化しています。
そうみたいですね。
経済的に困窮しているわけでもなく(単に統計に表れていないだけかもしれませんが)
憲法でも明確に政教分離が規定されているのに
どうしてそうなってしまうのでしょうね。
No.2
- 回答日時:
質問者様のおっしゃっている「まともな」というのは、「欧化された」ということでしょうか。
そういうことなら、トルコなどは代表的な西欧型の法律を持つイスラム教国ですから、まともかもしれません。何度か宗教政党が政権を取りましたが、そのたびに政教分離に反しているとして、政権が交代させられて、現政権も宗教政党ですが、政教一致には(他のイスラム教国ほど積極的ではない)穏健的な政策をとっています。
しかし、それが「まとも」なのかどうかは、あくまで欧化された基準で見てのことであって、多くのイスラム教国は、基本的には「まとも」です。
日本人は、政教一致の国というものをあまり知らないので、サウジアラビアなども過激な国に見えることもあるでしょうが、彼らはイスラム教の教えに則った生活をするために国を作っているので、その法律がイスラム教に準拠しているのは当然なのです。
本来的にはイスラム教では、女性、子ども、高齢者などは、社会的弱者として、壮年男性の保護の下で生活するように規定されています。これなどは、高齢者を尊敬するアジア文化とのつながりも感じられますが、高齢によって生活が難しくなっても「自己責任」として社会的に遺棄してしまうようなことはなく、そういった面で実際に則してよく考えられている面も多いです。
女性も、本来的なイスラム教の規定通り、家庭に閉じこもって生活していれば、暴行の被害などに遭うことはなかったわけで、そういう意味でのイスラム教的な「懲罰」判断は、彼らにとってはあり得ることで、サウジアラビアがレイプ被害者に禁固刑およびむち打ち刑を科しているのは、そういうことを予防的に規定しているのです(死刑というのは、サウジアラビアではなく、他の国ですよね?)。
イスラム教では、本来的な人の弱さを認めていて、社会に犯罪や悪があることを前提にしています。
その上で、弱さに負けてしまったら反省すること、また規範に則って家族で暮らすことで社会的な犯罪から家族全員を守り、社会を維持することを目指しているとも言えます。
ですから、イスラム教の価値観を、そうでない者の眼で最初から否定的に見て、その社会体制を批判しても、彼らには全く理不尽にしか考えられないことであり、やはり質問者様もおっしゃっているように、現在の自分の立場だけからの偏った知識で判断するべきことではない部分も多いと思います。
たとえば、日本の捕鯨なども「残酷な文化」として、国際社会に非難されていますが、牧畜文化のあまりなかった日本では昔は貴重なタンパク源だったことなど、それぞれの文化に特有の歴史的な経緯などもあります。
もしイスラム教が過酷なだけの宗教なら、多くの人が信じ、守るはずはないのであって、やはりそこには依って信じるべきと思われる、何かがあって、あれだけの信者と国を構成しているとお考えになった方がいいのではないかと思いました。
まともというのは、レイプ被害者が刑罰を受けたりしないという意味で使ったのであり、
中東の文化を差別する意図はありません。
誤解を招く表現をしてすみません。
No.1
- 回答日時:
おはようございます。
当然ながら、個人的な考えです。
タイトルの"まともな゛
という言葉に少し違和感を感じますが……
私としては
紛争、他国への強硬姿勢などの話題を聞いた事がほとんど無い
「イスラム教国」と言えば、真っ先に世界有数の
「金持ち国」である
「ブルネイ」が思い浮かびますね。
ブルネイは東南アジアでは珍しく、中東諸国と同じで豊富な石油等の資源に恵まれていて
さらに、先に述べた軍事関連等問題を聞いた記憶がありません。
(私だけかな?)
それと、私の記憶では
国民(就業人口)の40%程が国家公務員だったと思いますよ?
繰り返しになりますが
世界中のイスラム教国の中で
ブルネイは平穏で金持ちという印象を
私は強く感じていますね。
>タイトルの"まともな゛
>という言葉に少し違和感を感じますが……
確かにまともという言葉は不適当ですね。
ご指摘ありがとうございます。
ブルネイは石油資源に恵まれ、福祉が充実した豊かな国ということは知っていましたが、
イスラム教国だったとは知りませんでした。
回答ありがとうございます。
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