とっておきの手土産を教えて

1eVのエネルギーを持つ電子の速度はどのくらいでしょうか?

E=mc^2から計算しようとしてつまずきました。

A 回答 (7件)

>1 ev=m0c^2/√(1-(v/c)^2)-m0c^2...(1)


>のところで質問なんですけど、(運動エネルギー)=(全エネルギー)
>-(静止エネルギー)
>という関係式を利用されていらっしゃると思いますが、

そうです。それがNo3でもNo5でもご説明申し上げている通りで、mc^2計算されるエネルギーが静止状態から運動状態になったときのエネルギー増がE=mc^2の差で計算できて、増分が丁度古典的運動エネルギーに対応しているのです。
また、No2さんへのご質問の中で
>なぜ1eV<<静止エネルギー のとき非相対論近似できて、1eV=運動エネ
>ルギーとみなせるのかがわかりません。
と書いておられますが、No3やNo5に書きましたとおりで
mc^2=m0c^2/√(1-(v/c)^2≒m0c^2+(1/2)m0v^2
だからです。

>問題では、電子の1eVの速度を求めよとなっていまして、
>私の認識では、(全エネルギー)=1eV と思っています。

E=mc^2で計算されるエネルギーは静止状態で
m0c^2=8.187237263x10^(-14) J
となり
1eV=1.60217653x10^(-19)J
よりも断然大きな数字です。1 eVは電子の運動エネルギーで、(繰り返しになりますが)相対性理論でのmc^2の増分に相当します。止まっているときの静止質量に基づくエネルギーは入っておりません。
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この回答へのお礼

やっと理解できました。ありがとうございます。
相対性理論を勉強するのは初めてで考え方の違いに戸惑いがありましたが、何度も詳しく説明いただき理解することができました。
丁寧な解説ありがとうございました。

お礼日時:2009/05/22 23:24

#1 です。



>1keVのときは1 keV << 電子の静止エネルギー として非相対論的な計算でよろしいのでしょうか?

必要な精度によるでしょう。
気になるのなら、両方の計算をしてみられたらどうでしょう。
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No3です。


前の説明を質問者さんのご要望にあわせて書き直してみました。
因みに、初等的な相対性理論の説明ならば(有名な)Feynman(LeightonとSandsの共著)の教科書のVol.1がお勧めです。
その教科書にも静止質量をm0として(15.11)に
m=m0/√(1-(v/c)^2)≒m0+(1/2)m0v^2(1/c^2)
が出てきます。
さてE=mc^2からvを出して見ます。
1 ev=1.6022x10^(-19)=m0c^2/√(1-(v/c)^2)-m0c^2...(1)
ここで数字を入れるのですが、測定値が結構桁数があるので何とかいけそうです。
m0=9.10953x10^(-31) kg...(2)
c=2.99792458x10^8 m/sec...(3)
よって
m0c^2=8.187237263x10^(-14) J...(4)
(1)の両辺をm0c^2、即ち(4)で割って
(1/√(1-(v/c)^2)-1=1.956919628x10^(-6)
となります。これより
1/√(1-(v/c)^2)=1+1.956919628x10^(-6)=1.000001957
よって
√(1-(v/c)^2)=0.999998043
1-(v/c)^2=0.999996086
(v/c)^2=3.913805x10^(-6)
v/c=1.9783453x10^(-3)
v=593093 m/sec
となってきわどい計算ですがこのやり方でも正しい値がでますね。

この回答への補足

1 ev=m0c^2/√(1-(v/c)^2)-m0c^2...(1)
のところで質問なんですけど、(運動エネルギー)=(全エネルギー)-(静止エネルギー)
という関係式を利用されていらっしゃると思いますが、
問題では、電子の1eVの速度を求めよとなっていまして、
私の認識では、(全エネルギー)=1eV と思っています。

そこのところどうなんでしょうか?

補足日時:2009/05/17 11:52
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こんにちは!


大学時代に、この関係を学んだ理系のおっさんです。

No.2様のご回答でよいと思います。非相対論的計算で十分ということについてもです。

しかし、多少、無駄知識(?)も身につけると忘れにくくなるなりますから、書いて見ますね。


ご質問文に「1eV」という値がありますので、
単位は、ジュールではなく電子ボルトのままで行きましょう。

電子1個の静止エネルギーは、0.51MeVです。
つまり、51万eV です。
この「0.51MeV」という値は、大学の理系の大部分の学科では暗記事項です!

ガンマ線って知ってますか?
紫外線より波長が短い光をX線と呼び、さらに波長が短い光をガンマ線と呼びます。
ガンマ線1個のエネルギーが1.02MeVより大きいとき、突如、2個の電子に化けることがあります。
2個の電子というのは、電子(マイナス)が1個と陽電子(プラス)が1個です。
どちらも静止エネルギー(質量)が0.51MeVなので、
1.02MeV以上の光(ガンマ線)だと、そういうことが起きます。

つまり、「何にもないところに、いきなり物体が生まれる」ということです。(このことを「対生成」と言います。)
いわば、原子力とは逆に、(光の)エネルギーが、質量に化けるわけです。

陽子や中性子は、質量が電子の1800倍ぐらいなので、
陽子や中性子の静止エネルギーは、0.51MeV×1800 ぐらいです。

つまり、上記の知識を持っていれば、「1eV」という数字を見たときに、
「これじゃ静止エネルギーとは全く勝負にならないな。ということは、運動エネルギーのことを言っているな。」
と、即断できるのです。


以上、ご参考になりましたら幸いです。
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この回答へのお礼

とても参考になる知識をご教授いただきまして、ありがとうございます。
電子の静止エネルギーは暗記しようと思います。

お礼日時:2009/05/17 12:05

前の回答者さん達のおっしゃるとおりです。

桁外れに違います。
1ev=1.6022x10^(-19) J
m_e(電子質量)=9.109x10^(-31) kg
c(光速度)=209979x10^8 m/sec
ですから質量エネルギーは
m_e*c^2=8.186x10^(-14) J
で1evより桁外れに大きいです。
1ev=1.6022x10^(-19)=(1/2)*m_e*v^2
という古典的な運動エネルギーの式からvを出せば
5.93x10^5 m/sec
という速度が出てきます。
また1.6022x10^(-19)Jというエネルギーを質量に換算すれば
1.6022x10^(-19)=mc^2
から
m=1.783x10^(-36) kg
となります。当然ながらm_eよりも遥かに小さいです。
mc^2/(1-(v/c)^2)^(1/2)≒mc^2(1+(1/2)(v/c)^2)=mc^2+(1/2)mv^2
ですから
m→m(1+(1/2)(v/c)^2)
になって電子が重くなったと考えれば電子の質量9.109x10^(-31)kgに1.783x10^(-36)kgが上乗せになったということだし、(1/2)mv^2の運動エネルギーを獲得したと思うならそれは1eV=1.6022x10^(19)Jということになります。
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1eVが運動エネルギーとしてといてみます。


多分、大したエネルギーではないので非相対論近似でOKとして、
mv^2/2=1eV
としてこの式を解きます。
こんな式はgoogle電卓に任せますと(参考URL)
v=593 096.986m/2
とでてきます。
この値は光速の0.2%程度ですので非相対論近似で問題ないと思います。

参考URL:http://www.google.co.jp/search?hl=ja&q=(2*1eV%2F …^0.5+in+m%2Fs&btnG=%E6%A4%9C%E7%B4%A2&lr=

この回答への補足

(全エネルギー)=(静止エネルギー)+(運動エネルギー)なのだと思いますが、
なぜ1eV<<静止エネルギー のとき非相対論近似できて、1eV=運動エネルギーとみなせるのかがわかりません。
できればもう少し教えてください。

補足日時:2009/05/17 12:21
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1 eV << 電子の静止エネルギー


なので、それは運動エネルギーです。
非相対論的な計算でよいと思いますが。

この回答への補足

電子のエネルギーが1keV、1MeVとなると、
1MeVのときは相対論の計算だと思いますが、
1keVのときは1 keV << 電子の静止エネルギー として非相対論的な計算でよろしいのでしょうか?

補足日時:2009/05/17 12:05
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