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先日、胸に「しこり」があり病院で検査を受けました。

結果は乳腺症でしこりも1cm程の大きさなので心配ないと言われました。

そもそも、どうして乳腺にしこりができるのでしょう?

ほかっておいても本当に大丈夫なの?

経験者の方、医療関係の方、教えてください。

A 回答 (1件)

こんにちは。



乳腺症、と診断されたのですね。
その意味ですか・・・これは難しい質問だな(笑)。

あのですね、実は私達医師にとってはとても「便利な言葉」の一つが乳腺症なのです。。ところがその実態については専門医の間でも解釈が分かれている疾患で、正直なところ、乳腺症が「真の病気」かどうかすら議論があるところだったりもします。
だから確かに一般の方には良くわからないのは当然だと思います。

でも、簡単に説明してみますわね。

乳腺というのは女性ホルモンの影響が強い臓器ですので、ホルモンバランスの変化や加齢変化などが様々な出来事を引き起すことが知られてます。その結果としてしこりや張り、といった症状を起こしたもので、腫瘍ではないものをひっくるめて「乳腺症」と呼んでいると考えると理解しやすいです。

では実際にはどういうことが起こっているのかといいますと・・・
乳腺症(mastopathy)の別名は、線維嚢胞性病変(fibrocystic disease)と申しますが、主体はその名前の通り線維化と嚢胞からなることが多いのです。

(勿論、えっ、「線維化と嚢胞」ってなに?と思われますよね)

線維化というのは、例えば皮膚に深い傷がつくとその後にはは固い傷跡が残りますでしょう。これは何か炎症が起こると、その後には固い組織(線維性瘢痕組織といいます)が出来るためです。それを線維化と呼んでいますが、そういうものが何かの拍子に炎症を起こした乳腺にできることがあります。

また、乳腺というのはミルクを作る所とミルクを流す管、それらを支える組織から出来ていますが(本来の乳腺の構造については参考 URL をご覧くださいね^^)、流れが悪くなった管が風船のように膨らんでしまうのが「嚢胞」です。しかもそういうところには炎症が起き、線維化も起こるのが普通です。

こういうものが乳房の一部に出来たものが「乳腺症」と呼ばれるのです。線維化も嚢胞も実際に触れると硬い塊ですので「しこり」として触知されることになります。

ただし本当は「線維化と嚢胞」以外にもいくつかの複雑な変化が起こっているのが普通です。その中には「癌になる危険性」が普通の人より高いと言われる変化もあります。しかしそれらについてはまだはっきりとした医学的な結論は出ていないようです。
一方、研究者によっては、乳腺症は「病気」」ではなく、個人差のある「生理的変化」の範囲だ、と言っている人もいます(例えば、生理痛のひどさが人それぞれであるみたいに)。ですので、病気かどうかもわからないぞ、という議論が今もなされているわけです。

私としては、上記の様な理由を持ちまして、個人的には(mikillin さんの場合も、いくつかの検査をされたと思うのですが)乳腺専門の医師が「乳腺症です」とおっしゃっているのなら、個人的には安心していいと思いますわよ^^
(もし癌になる可能性が高い変化があったら定期的に検診をしてくださるはずです)

以上、ちょっとまとまりが無くなっちゃいましたが、ご参考になれば幸いです^^

(なお、乳がんの診断の流れについてはこちらに記載しておりましたのでご参照ください^^
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=478260

参考URL:http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=450805
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この回答へのお礼

Maquiさん、とても丁寧に教えて頂きありがとうございました。
そうですか、実際には病気かどうかさえはっきりとしていないのですね? 「線維化と嚢胞」が原因のしこりだとすると、このしこりは消えることはないのでしょうか? 生理前など張って少し痛みを感じるのですが...。
このまま様子を見て、しこりが大きくなったら、もう一度検査を受けてみようと、今は考えています。
本当にありがとうございました。

お礼日時:2003/04/19 10:55

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