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営業活動キャッシュフローの分析の仕方でわからなくなってしまい質問です。
例えば以下のような結果が出た場合、何によって-100となったと考えればよいのでしょうか?


税金等調整前当期純利益  10

売上債権の増減額     -200
棚卸資産の増減額      50
仕入債務の増減額        140
           計      -100


上記で一番影響の大きいのは売上債権ですが、増加によるキャッシュアウトってどういうことなんでしょうか?(逆の仕入債務の増加も然りです)

A 回答 (2件)

営業活動によるキャッシュフローの作り方には、直接法と間接法の2種類があります。



税引き前当期純利益から出発するのは間接法、「売上」から出発するのが直接法です。
ただし、キャッシュフロー計算書ですから、実際には掛けを含む売り上げではなく現金収入から出発します。



直接法

営業収入
原材料等の仕入れによる支出
人件費支出
その他営業支出
小計
利息及び配当金の受取額
利息の支払額
法人税等の支払額
営業活動によるキャッシュフロー


ちなみに
間接法は

税引前当期純利益
非資金項目の調整
 減価償却費
 引当金の増減額
損益項目の調整
 営業外収益
 営業外費用
 特別収益
 特別損失
運転資本増減
 売上債権の増減
 棚卸資産の増減
 前払い費用の増減
 仕入債務の増減
役員賞与
小計
利息及び配当金の受取額
利息の支払額
法人税等の支払額
営業活動によるキャッシュフロー


となります。直接法と間接法を比較すると、間接法は見た目が単純です。しかし、PLの数字がどこにもありませんから、PLとの関連が不明確になります。
また、どういう原因で営業キャッシュフローが減少したのかがわかりません。
そういった理由で、通常の場合は間接法が使われます。
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税金等調整前当期純利益  10




というのはどういう意味か考えてみましょう。
たとえば

売り上げ  1,000
売上原価   800
売上総利益  200
販管費    190
営業利益   10

税金等調整前当期純利益  10


となったとしましょう。
これは、
1,000入金があって
800支払って
190支払ったら
残りは10でした

ということを示しています。

売上債権が200あったということは、
最初に入金が800しかなかった、
ということです。
では、最終的に現金は200だけ少なくなります。
だから売上債権が増加した分として200を引くのです。
キャッシュフローアウトはありませんが、あるべきキャッシュフローインがなかったので、計算上はキャッシュフローアウトがあったのと同じ結果になる、ということです。

これはまた、「売上債権が増加すると資金繰りが苦しくなる」ということを表しています。
そして、自社の資金繰りが苦しくなると、利益はたくさん出ているのに支払いができなくなっていわゆる「黒字倒産」をするわけです。


売ってもまだ支払ってもらわないとキャッシュフローが減少するわけですが、売った相手からこれを見ると、買ってまだ支払っていない、という状態です。売り手のキャッシュフローが減少したということは、減少した分のキャッシュフローは買い手のところにあるのです。ですから買い手のキャッシュフローが増加しています。
つまり、仕入債務が増加するということは、支払うべき現金を支払わないで手元に置いておくわけですから、キャッシュフローが増加することになります。



また、仕入れてまだ売っていない商品は、代金を支払っていても、売上原価として認識しません。たくさんの商品を仕入れていてもPL上には現れません。しかし、そこにキャッシュフローがつぎ込まれています。ですから棚卸資産が増加するとキャッシュフローは減少することになります。
仕入れた以上に売ると、つまり前期に仕入れた商品を売ると、入ってくる現金が増えるはずですから、キャッシュフローが増加することになります。

この回答への補足

丁寧な回答ありがとうございました。

わかったつもりでもすぐにわからなくなってしまう・・
ほんとに困った諸表ですね。

>あるべきキャッシュフローインがなかった
なるほどここがポイントなんですね。

税引き前当期純利益で考えるから混乱してしまうわけですね。
ところでまた初歩的な疑問かもしれませんがなぜスタートを
「売上」にせずに「税引き前当期純利益」なんでしょうか?

補足日時:2010/05/26 16:21
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