世界史の質問です。

世界史の質問です。

中世初頭のヨーロッパ史です。
フランク王国がカール大帝の死後にヴェルダン条約、メルセン条約で３つに
分割します。

そのうちロタールという王様が帝号というものを引き継いだらしいのですが、
帝号とは何ですか？西ローマ皇帝号でしょうか。
でもそうだとすると、オットー１世も西ローマ皇帝を引き継いでいると思うのですが、
オットー１世は分割された３国の中の東フランク王国ですよね。
だとしたら、いつ、ロタールのイタリア王国から東フランクに帝号が移ったのか、とい
う疑問があります。

詳しい方、どうか教えてください。。。

No.3 ベストアンサー 回答者： nacam 回答日時： 2010/10/25 11:54

>帝号とは何ですか？

ローマ皇帝です。

>オットー１世も西ローマ皇帝を引き継いでいると思うのですが、
オットー１世は分割された３国の中の東フランク王国ですよね。
だとしたら、いつ、ロタールのイタリア王国から東フランクに帝号が移ったのか、とい
う疑問があります。

フランク王国の分裂後、皇帝の位は、中部フランクが継承し続けたのではなく、3つのフランク王国の中で何回も移動しています。

1.カール大帝
2.ルイ1世
3.ロタール1世（中部フランク）
4.ルイ2世（中部フランク）
5.シャルル1世（西フランク）
6.カール3世（東フランク）
7.グィド（中部フランク）
8.アルヌルフ（東フランク）
9.ランベルト（中部フランク）
10.ルードヴッヒ（東フランク）
11.ロドリゴ（中部フランク）

ルイ２世の死後、全て数年で帝位の移動が繰り返され、カロリング家の系統が次々に絶えていってしまい、帝位は空白となってしまいます。
西フランクでは、その後も王位が続きますが、途中でカロリング家から後にカペー家へとつながるロベールに王位が移ってしまっていたため、帝位が西フランクに回ることはありませんでした。

東フランクの系統が、ルードヴッヒで絶えてしまったため、コンラート１世が、選挙で東フランク王となります。
コンラート１世が亡くなる時、東フランクの最有力者のハインリッヒ１世に王位を譲ります。
ハインリッヒ１世の子が、オットー１世で、ローマ教皇の救援要請に応えて、イタリアを平定したため、教皇よりローマ皇帝の位を授かり、神聖ローマ帝国が誕生します。

この回答へのお礼

ご回答有難うございました！
分かりやすい具体的な説明でありがとうございました。
はぁ、巡ってるんですね。

お礼日時：2010/11/01 22:59

No.2 回答者： tanuki4u 回答日時： 2010/10/25 02:56

王国と帝国

王様と皇帝
これは別物。

という理解が、ヨーロッパの中世を知る上で必要です。
KING　の　K　と　Kind の　K　は語源が一緒
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/ej3/46953/m0u/
二番目　一族。
血縁関係のある、親分がKING　で　血縁者がKIND。なので、KINGは親子や兄弟で継承します。
皇帝は軍隊の指揮官という意味なので、任命されます。
神聖ローマ帝国時代に、選帝侯なんていう皇帝を選ぶ王様がいるというのは、この伝統を引きずっている。
また、王国には「領域とその住人」の切り分けがあります。
皇帝は、領域とその住人はいません。この世の果てまでがすべて、聖界は教皇、俗界は皇帝の元にある。という建前になっています。
※　なので、（西）なんていう領域を限定する表現は、本来はない。いわゆる東ローマ皇帝も、東ローマ皇帝なんて名乗ったことはない。軍の指揮官にして、シーザーとアウグストゥスの継承者である○○というのが名乗りになります。

フランク人は、分割相続が基本なので、長男のロタールが、イタリアの地と中部フランクの地、そして皇帝の位を受け継いだ。

ローマで俗界の権威となるのがローマ皇帝なので、イタリアは抑えないとならない。
なので、長男のロタールがイタリア王になったし、その後のドイツ出身の皇帝も、イタリアを何とか支配しようとした。またルネサンスのころになると、フランス王も一生懸命イタリア遠征に出かける。なんせ、フランス王だって、神聖ローマ帝国の皇帝になれるのですから。（選挙で勝てば）

この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました！
凄いレベルの高い定義で、お見逸れしました。。。
こんな風に語れるようになりたいものです。

お礼日時：2010/11/01 22:57

No.1 回答者： fate1979 回答日時： 2010/10/24 22:53

西ローマ皇帝は、教皇によりキリスト教を守護する者として任命されます。

当然、イタリアの領有が条件になります。これは、カール大帝が皇帝位を
求めて戴冠されたときからの習わしです。

フランク王国分裂後は、しばしば共同統治時代もありましたが、結局は
イタリア統治が重要です。

オットー大帝もまたイタリアへ侵攻しましたが、最初は周囲から認められず、
ローマ皇帝になることはできませんでした。しかし、後に教皇が反乱に
見舞われた際、それを救ってローマ皇帝となり、神聖ローマ帝国となります。


歴代の西ローマ皇帝については、Wikipedia参照。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%BC% …

この回答へのお礼

ありがとうございました！
イタリア統治が重要なのですね。。。

お礼日時：2010/11/01 22:56