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古典派の場合のAD曲線のシフトについて教えてください。
LM曲線が垂直でない場合に積極的財政政策を行うと、
IS曲線が右シフトすることにより均衡点が右に移動し、
物価水準Pの変化を伴わず国民所得Yが上昇するために
AD曲線が右にシフトすることはわかるのですが、
古典派の場合のLM曲線が垂直の場合に積極的財政政策を行っても、
利子率iが上昇するだけで国民所得Yは変化しないにもかかわらず、
どうしてAD曲線が右にシフトするのでしょうか?
国民所得Yの増加を伴わずAD曲線が右シフトするということは、
利子率iの上昇が物価水準Pを上昇させたということだと思いますが、
もしそうだとすると、どうして利子率が上昇すると物価水準Pが上昇するのでしょうか?
汚いですが、質問の意図が分かりやすくなるようにと思い
グラフも書いてみましたので画像もご覧下さい。
回答よろしくお願いします。
画像の添付に失敗するので、外部サイトにアップしました。
http://loda.jp/0tm/?id=132
![「古典派のAD曲線シフトについて」の質問画像](http://oshiete.xgoo.jp/_/bucket/oshietegoo/images/media/8/959254_5497d018c212d/M.jpg)
A 回答 (5件)
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No.5
- 回答日時:
LM曲線が垂直な場合には、財政拡大によって総需要曲線が右シフトすることはない。
これは図で示している通り、どの物価の下での(財市場での)均衡供給量も変化しないから。
よってこの場合は(総供給曲線の形状に関わらず)物価上昇も起きない。
LM曲線が右上がりの場合には、財政拡大は総需要曲線を右シフトさせる。
これは図で右上がりのLM曲線を想定すれば明らか。
各物価の下での(財市場での)均衡供給量が増加するから、総需要曲線が右シフトする。
この場合さらに総供給曲線が垂直なら、物価上昇が起きるが、(労働市場を含めた経済全体での)均衡供給量は変化しない。
「古典派」と呼んでいるのが貨幣数量説のことなら、それは垂直なLM曲線を意味するので、総需要曲線の右シフトはありえず、なぜ右シフトするかという分析は無意味。
他方、実質貨幣需要量が利子率に反応し、従って垂直でないLM曲線を意味するような貨幣市場の理論を前提とするなら、質問文にある通りのメカニズムで総需要曲線が右シフトする。
従ってこれ以上議論の必要はない。
ちなみに、IS-LM分析で扱っているのは名目所得ではなく実質所得。
IS-LM分析では物価を所与の変数としているだけで、物価を「扱っていない」わけではない。
物価を扱わなければそもそも実質貨幣残高などの量はそもそも定義不可能である。
IS-LMでは各物価水準の下での財市場・貨幣市場均衡の供給量が導き出される。
こうして導き出される、全ての物価水準に対応する財市場・貨幣市場均衡の供給量をY-P平面にプロットしたものが総需要曲線である。
また、右上がりの総供給曲線が意味しているのは「需要を喚起すればその人たちが生産活動に参加するので需要は増加するという考えから、総供給=AS=Ys=完全雇用を達成するまで物価と相関する」などということではない。
賃金調整が不完全という仮定の下では、雇用量が物価に依存して決まり、従って物価によって(企業の利潤最大化条件を満たす)供給量が決まるということである。
No.4
- 回答日時:
まず曲線の見方を理解しましょう。
基本的に曲線は縦軸の数値を動かすと右軸の数字がどのように変化するか?という関係を見るものです。
そして、縦軸横軸以外の要素が変化した場合、曲線そのものが変化します。この変化をシフトといいます。
そしてADAS(総需要総供給)モデルは総需要と総供給が一致する均衡点(AD=ASとなる実質所得Yと物価P)を見つけるためのモデルです。
次に、ADとは総需要であり、総需要曲線とは、物価と総需要の関係を表す曲線です。
つまりは、総需要=AD=Yd≒C+G+Iです。
したがって、利子率が下がれば投資が増える(+貯蓄が減り消費が増える)ので総需要が増え、その結果曲線は右にシフトします。
古典派もケイジアンも『利子率が下がると総需要が増えるという意見は同じ』です。
両者の見解が異なるのは、総供給です。
古典派は市場は常にベストを尽くしているという考えから、総供給=AS=Ys=一定としています。
だから、垂直なのです。
ケイジアンは市場には需要不足によって生まれている失業者が存在するのだから、需要を喚起すればその人たちが生産活動に参加するので需要は増加するという考えから、総供給=AS=Ys=完全雇用を達成するまで物価と相関するとしています。
だから、途中まで右上がりなのです。まあ理解しやすいよう右上がりとしてください。
まとめますと、ISLMモデルは利子rと名目需要Yの関係をあらわしているので、物価Pは取り扱っていません。ですからISLMモデルのYは名目所得、名目需要です。
そこから産出した名目需要を使って物価Pと実質所得Y/Pの関係を表しているのが、ADAS(総需要総供給)モデルです。ですからADASモデルでのYは実質所得です。
その上で、古典派モデル(総需要は右下がり、総供給は垂直)で需要曲線を右にシフトさせてみてください。
Pが上昇するだけでYに変化はありませんよね?
ですから、金融政策で需要を喚起しても、その需要増加分は丸々物価上昇に転換されるだけで、実質所得は変化ありません。
次に、ケイジアンのモデル(総需要は右下がり、総供給は右上がり)で需要曲線を右にシフトさせてみてください。
Pも上昇しますがYも右に移動、つまり増加してますよね?
ですから、金融政策で需要を喚起すれば、その需要増加分は物価の上昇に加え実質所得も増加させます。
この両者の見解の違いは、おおよそ時間軸の見方の違いによるものです。
短期的にはケイジアンモデルのように所得が増えるのは正しいです。
しかし長期的には古典派モデルのように、そのような足掻きは一時的なモノでいずれボロが出るわけです。
ただし、経済ではその一時的な問題が重要なときがあります。WW2前の大恐慌やこないだのリーマンショックのように『経済がショック死しかねない』時にはケイジアンの論理は非常に重要です。
(だけどまあ個人的には、平時の不況期にまでケイジアンの理論を多用しすぎるのはどうかなと思います)
No.2
- 回答日時:
その場合右シフトしない。
回答ありがとうございます。
私も最初は右シフトしないのではないかと思っていたのですが、
古典派の場合のAD-AS分析において積極的財政政策を行った場合には、
「国民所得Yは変化せずに物価のみが上昇するため財政政策は意味を成さない」
と習っていたので、古典派のAS曲線が垂直な状態において、
国民所得を変化させずに物価を上昇させるにはAD曲線を右シフトさせるしかないので、
AD曲線がシフトは起こると考えるようになりました。
もしAD曲線がシフトしないとすると財政政策による物価の上昇はどのように説明するのでしょうか?
それとも、古典派の場合に積極財政政策を行っても物価の上昇は起こらないのでしょうか?
またグラフを書いたので良ければご覧下さい。
http://loda.jp/0tm/?id=133
一応ネット上で調べた結果、財政政策を行うとAD右シフトし物価が上昇すると解説しているサイト(下記url)があったのですが、このサイトの記述は誤りなのでしょうか?
http://www.findai.com/yogo/0239.htm
お手数掛けますが、よろしければ解説よろしくお願いします。
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