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日独伊三国同盟の利益は日本にあったのでしょうか?また、不利益はあったのでしょうか?
「善悪」ではなく「国益」面でお願いします。

A 回答 (5件)

まず「国益」とは、何かを具体的に考えてみる必要があると思います。


太平洋戦争に関しても、極端な意見ですが米軍の空襲で古い工場が焼かれたために、新しい設備をすぐに設置することが出来て後の経済繁栄につながった、というような意見を聞いた事があります。

日独伊三国同盟が結ばれた当時の日本は
  ・解決の糸口すら見つからない日中戦争の泥沼化
  ・日米通商航海条約が廃棄され米国との対立が深まる
という重大な問題を抱えている状態でした。
当時ヨーロッパでは、ナチスドイツがフランスを占領しロンドンを空襲して、英本土上陸作戦は近いと言われていました。

この地点で、ドイツはイギリスに武器を提供するアメリカの大戦への参戦を強く警戒し、強大な海軍力を持つ日本と軍事同盟を結ぶことによって、アメリカを牽制し欧州への参戦を押さえることを考えました。
日本はナチスドイツの快進撃に魅了され、米英の中国への援助により泥沼化していると言われた日中戦争の解決と、行き詰まる日米交渉を打開するための材料として、ドイツとの軍事同盟を結ぶべく松岡外相がドイツとの交渉を始めました。
ここで日独両者の思惑が一致し、イタリアも加えて電撃的に日独伊三国同盟が成立しました。

同盟を結んだ日本側の思惑としては、日中戦争を解決する、日米関係を好転させる(日米戦争を回避する)というものがありました。
三国同盟締結前の天皇御前会議でも、「日米開戦を回避するよう万全の施策をとること」という要望を出した上で、同盟を承認しています。

結果から見れば、三国同盟締結によってアメリカは日本への態度をより硬化させ、日本が太平洋戦争に引きずり込まれていくきっかけになりました。
つまり同盟締結当時の思惑=国益と考えると、利益があったとは言えず、むしろ逆に作用したと言えます。
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この回答へのお礼

なるほど!すっきりしました!

お礼日時:2003/10/01 17:48

あなたの意見はまったく正しと思います。


しかし、それは現代の視点であるとおもいます。
当時の「国益」は帝国主義のなかにあり植民地
獲得というのが「国益」と考えられていましたし、
日本は実際朝鮮と満州国という国を支配していました。
日本はさらさらアメリカやイギリスに勝てると思って
いなかったので戦争を避けたかったのですが
アメリカに満州国という「国益」を中国に返すように
いわれて戦争になったのだと思います。
英米と組むことは必然的に満州国を返すことになり
英米に植民地化されること
(と当時は思ったのでしょう)
になるので「座して死を待つよりは…」という
ことで日独伊三国同盟を結びアメリカと
闘ったのでしょう。どうせぶつかって
いくのなら共同でぶつかった方が有利と考えるのは
明白の理ですね。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
いざ戦争!となれば、確かに三国のほうが有利ですよね。

お礼日時:2003/10/01 17:47

逆に言えば日独伊三国同盟の不利益はほとんど


ないといえるのではないではないでしょうか。

アメリカという強国に1国でぶつかるより
3国でぶつかる方が有利といえたとおもいます。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
『日独伊三国同盟の不利益はほとんどない』ことはないと思います…
『アメリカという強国に1国でぶつかるより3国でぶつかる方が有利といえた』とありますが、三国同盟がアメリカに参戦の機会を与えた一つの要因であったと思いますが。
個人的には、組む相手を間違えたことが敗因の一つと考えています。日英同盟は死守すべきではなかったでしょうか?

お礼日時:2003/09/29 23:55

国益はあったとおもいますよ。


直接戦線に影響するような行動が取れる距離ではありませんでしたが、
ドイツの対ロシア戦は、ロシアの日本(満州)への侵攻を
遅らせる要因の一つとなったと言えますし、
何よりも、ドイツの技術が日本にもたらされたことで
日本の装備のレベルが向上したことは国益と言えると
思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。確かに『ドイツの対ロシア戦は、ロシアの日本(満州)への侵攻を遅らせる要因』でもあり、逆にこれはドイツの国益にもなりました。
『ドイツの技術が日本にもたらされたことで日本の装備のレベルが向上した』のはどういったことでしょうか?

お礼日時:2003/09/29 23:52

植民地支配でのお礼のコメントありがとうございました。

今度は真面目にお応えします。

国益は無かったというのが私の見解です。むしろ善意であり、単なるプライドで動いただけだと思います。この点に関しては、当時の為政者に聞くのが一番かもしれませんね…。もしくは側近だった人ならわずかながら生きておられることでしょうし…。

すでに、イギリス、スペインという国が世界を滅茶苦茶にしていて、それを食い止めるべく日本は動いた。ドイツ・イタリアは、アジアにまで手を伸ばすことに消極的だったということで、意気投合したのかもしれません。

最後まで戦い抜いた日本という国を彼らが尊敬してくれているといいですね。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
歴史を「軍国主義者」とか「左翼」とかいう相手をバッシングしたレッテル抜きで、自由な史観でかたりあう時代がくるといいんですが…

お礼日時:2003/09/29 03:00

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