街中で見かけて「グッときた人」の思い出

少し難しいタイトルにしましたが、ずっと疑問に思っていることがあるので質問させてください。
「お風呂で歌を歌うと、なぜきもちいいの?」
おそらく多くの人が「自分が歌がうまくなったように感じるから」と答えるでしょう。
では、なぜ歌がうまくなったように感じるのでしょうか?
おそらく多くの人が「お風呂場と言う環境が、反響・残響に適しているから」と答えるでしょう。
そこでお聞きしたいのですが、なぜ、反響が多い部屋では自分の歌がうまく感じるのでしょうか?音響心理の本を読んでも、認識学方面のことは出ていますが(マスキングなど)、こういう単純なことがでていません。
快く感じる、と言うことは、そのほかの環境では快く感じない、と言うことですよね。それはボリュームでしょうか、音質でしょうか、音の持続時間でしょうか?
残響・反響は直接音にどのような影響を与えるのか?なぜ、コンサートホールはあれほどまでに音響にこだわるのか?
いろいろ教えていただきたく思います。
よろしくお願いします。

A 回答 (5件)

こんばんは、私も関心のある領域なので、拙い考えですが、回答させて戴きます。



> 「自分が歌がうまくなったように感じるから」と答えるでしょう。

これは、感じるのでありません、実際に歌が上手くなるのです。
逆に、反射のない無響室では上手に唄えません。
私たちの脳は、自分の出した声を自分で聴いて、その自分で聴いた声を元に、
次に出す声の音程を調整しています。
逆に言えば、自分で出した自分の声を聴けない場合、絶対音感などを持っていない限り、
訓練を受けたプロでさえ、自分の声の高さを調整することが大変に難しくなります。

お風呂場では、適当な(…これが重要です)時間差をもって、
自分の出した声が返って来ます。その為にその音を聴きとって、
次に出す音程を調整することが可能になり、結果、歌を上手に唄えるようになり、
そのことが気分の良さ…達成感につながり、快感を覚えます。
*心理的には、自分の身体を思い通り(自分のイメージ通り)に動かすことが出来るということが、
 快感につながりますし、音響のない、いつもの空間よりも上手く唄えますから、楽しくなるのも当然かと思います。

コンサートホールでは、プロの歌手でさえも、
“返し”と呼ばれるモニターで自分の声が聴こえなければ、
音程が狂うことや極端な場合、唄えなくなってしまうこともあります。
 *現在は、イヤホンでモニターを行う歌手が大多数のようですが…

> それはボリュームでしょうか、音質でしょうか、音の持続時間でしょうか?

その3つの要素、すべてが関っています。
・減衰曲線(言わば、ボリュームの小さくなり方です)も重要ですし、 逆に減衰しないと
 (ライブではハウリングと呼ばれる現象もそのひとつで…)手に負えなくなります。
・音質は反射するものの材質や設置方法、形状によって、
 その材質の共振周波数特性が反射した音にのってきます。
 *“日光の鳴龍”や“水琴窟”などが音の反射を利用した巧みな設計かと思います。
・残響時間は、特の大きなコンサート・ホールなどでは、問題になってきます。
 そして、演じられる音楽のテンポや種類によっても最適な時間が変わってきます。
 *ロック系のリズムの切れのある音楽では、短めの残響時間が良いですし、
  クラシック系の響きをたっぷり感じたい音楽では、2秒前後の残響が良いとも言われます。
  (参考文献:「残響2秒-ザ・シンフォニーホールの誕生 」)
  
コンサート・ホールが音響にこだわるのは、音響によって、
(自分演奏が聴こえることにより)演奏の質、楽団の演奏の乗りが大幅に上がり、その結果として、
客の満足度、演奏の評判まで上がることになります。
また音楽家は、誰もが実力を最大限(または実力以上に)に発揮できるホールでの演奏を望み、
当然ホールの評価も上がります。言わば、音響は“ホールの命”とも言えるモノです、

以上、音楽と心理学とオーディオの好きなおっさんの意見です。
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No.2です。

追加です。
まず切り分けとして、残響があるとうまく聞こえるのか、それとも残響があると本当にうまくなるのか、と言う点があると思います。No.1のカラオケの点数の例を考えると、多分両方ですね。前者の場合には何故うまく聞こえるのか、後者の場合なら何故うまくなるのかという点が問題点となるので、どちらを説明しようとするかで答えは変わってきそうです。ここでは前者の、「何故うまく聞こえるか」について考えます。
私が下手なピアノを弾くとき、ペダルを使うと誤魔化すことができます。この時のペダルの効用は、音と音の間がペダルの残音によってつながる点にあります。下手なピアノはある音から次の音へ移る際に時間が空いてしまったり、その時間が不安定に変化したりします。そのため自分で弾いていても、何とたどたどしいことだろう…と嫌になります。ところがペダルを踏むとその時間が前の音で埋まるのでたどたどしさが目立ちにくくなります。歌と残響の場合でも同じようなことが起きるのが、うまく聞こえる理由の一つではないかと思いしました。
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この回答へのお礼

いろいろありがとうございます。勉強になりました。
何かの雑誌に、レコーディングエンジニアの方が、「リバーブは音程がずれているからこそ効果があるので、最近の若いシンガーのように、全てを音をピッチ矯正をするとリバーブの意味がなく、結果としてノンリバーブのものがかなりある」、と言うような発言をしていました。つまり、正確なピッチで面白くなく歌う歌手よりは、個性的に、ピッチも幾分不正確なくらいなほうが、リバーブは豊かにかかり効果的だというわけです。教えてもらったように、残響と言うものは、厚化粧だし、空間を埋めるものだし、確かに結果として自分に「気持ちよさ」が返ってきて、ますます良い気分になりうまく歌える、と言うことですね。風呂場で一節うなり気持ちがいいのは、歌が下手な私なりの贅沢な特権、と言えるのかもしれませんね。
私はゴルフはしませんが、プロゴルファーが練習でものすごく飛ぶボールやクラブで「気持ちよく」打っていたら、実践で困るでしょう。野球にしても良く飛ぶボールやバットを使うと、試合で困るでしょうね(ちゃんとルールがありますから)。でも、我々アマチュアだと、いくら公式試合で禁止されていても、個人的な練習で独りよがりで気持ちよくなるのは自由です。
もしも自己に厳しいプロの歌手ならば、「これは過剰な残響のせいだ、自分お声がこれほど豊かなはずはない、自分の音程がこれほど正確なはずはない」といましめるでしょう。その前に、プロがお風呂場で歌うなんてことはまずないでしょう。
結局お風呂って、私のような歌の下手なドシロートの独りよがりの天国なんですね。
いずれにしても、外に漏れる音は、お風呂場の中ほど反響していないわけですから、かなり実力ダウンですね。翌日の家族やお隣さんの冷た~い視線に気をつけます。
今までいただいた全てがベストアンサーです。ありがとうございました。

お礼日時:2011/05/14 07:21

再びiBook-2001です♪



お礼を書き込んでいただきありがとうございます。

人の声は、声を出している本人が認識している声と、他人が聴いている声では、かなり違いが有ります。
ほとんどの人が自分の声を録音して聴いてみると「変な声」と違和感を持ちますが、他人には「普通のアナタの声」と判断されます。

エコー(残響感)が加わりますと、自分が思っていた声と時差を伴った反射音による声量の増大感や声の違和感の減少、残響感による音の空間支配の感覚等で気持ちよく成ると思います。

私も小学生の頃に短いトンネルで声を出したりラジカセを自転車で持って行き大音量で聴いてみたりと楽しみましたよ(笑)

大きな風呂場やちょっとしたトンネルや洞窟など、とても楽しい場所ですね。

カラオケも風呂場で唄うのも、基本的にその人個人の満足感でしょうかねぇ。


人に聴いてもらってお金を戴くプロの歌手は、聴いてくれる多くの方が気持ちよく聞こえる事が優先でしょう。
もっとも、聴衆者が感動出来る演奏を目指せば、自分でも楽しめる音環境が無ければノリと言いますか、そんな面で残念な演奏に成りかねません。

会場の音響機器で、もしスピーカーが1本だけだたら? と言う禅問答の様な話題が有ります。 この場合、ジャズやフォークソング等のグループ演奏なら、演奏者にスピーカーを向けると言うのが正解とされます。 演奏者が気持ちよいサウンドで良い演奏が出来るからと言う理由に成り、聞こえにくい大勢の聴衆者は聴こうと言う意識でなんとか聞き取るので音楽的に成功と言う事です。
講演や演説は逆という考えも有りえますが、、、

コンサート会場の場合、より高度なプロが演奏し、耳の肥えた聴取者も相手に考えますから、単にホール設計のPCシミュレーションだけでは基本方針の世界でしょう。
実際には完成後のチューニング(妥協点を決めませんと、多分恒久的に改善策が出て来るでしょう。)を施します。
会場内に多数のスピーカーを置いて、それぞれコンピューター制御するPAシステムも有りますが、会場の共振等には多少の効果程度ですので、本来の会場設計が音響的に良い場所が絶対的に有利に鳴ります。

結局は電気音響の補助を使わない、生楽器用のホールが多くの場合よい音が得られやすく成ります。

昔、音が響かない「無響室」で演奏と録音し、最高の録音と言うアナログレコードが存在しました。
間違いなく、楽器等から出た音のみを記録した高度な実験には間違いないでしょう。
しかし、私が聴いた感じでは、音がギスギスしていて、演奏も同じようにぎくしゃく感? 音を聴くには面白い素材ですが音楽じゃなくて音苦でした(笑)

後に演奏者も大変苦痛なレコーディングだったと言っていたそうです。
最低限、人間は地面の上で生活しているから、全く反射がない音は苦痛だったそうです。

反響が無いと音がストレートに聞こえますが、どこに有ってどのような状況かが解らない、人間が生まれてからの経験が無い状況なので、非常に違和感が有るようです。

逆方向で、限定高音質録音CDにはグランドキャニオンで収録とか、有名な教会で収録、露天掘りの採石場で収録、寺院仏閣鍾乳洞など様々な反響が多い環境で録音された物も有ります。

また、最近は音の空間表現として、従来のステレオに後方にもプレゼンス用スピーカーを置くサラウンド環境も有ります。

AVサラウンドは、ほとんど似た様な機材ですが、音の造り込み方が違いますので、後方のスピーカーやセンタースピーカー、サブウーファーなどそれぞれ効果を期待した効果用スピーカーを駆動する効果用音源録音と成ってますので、コンセプトが違います。

同様に、カラオケや銭湯で唄うとき、コンサート会場では、全く違うコンセプトですので、切り分けて考えた方が良いでしょう。

だらだらと書き込みましたが、あくまで個人的な意見ですよ~ん♪
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とても面白い質問だと思います。

確かにこういった分野はいかにもありそうなのに、少なくとも私は聞いたことがありません。この分野に明るい訳ではありませんが、興味を持ちましたので2つほど理由を考えてみました。
一つ目は音の「豊かさ」です。例えば一人の声よりコーラス、単音よりハーモニー、純音より倍音を含む音色を豊かな音と感じると思います。ビブラートやバイブラフォン等の余韻もそうですね。ピアノに弦が3本あるのも豊かさを増すためではないかと思います。3本の調律が微妙に狂っていると、私など素人にはかえって豊かな音に聞こえたりすることもあります。モノラルとステレオの違いも、豊かさという部分が大きいと思います。残響の場合、物理的意味合いは異なりますが、やはりある方が「豊か」に聞こえます。それでは豊かさとは何か、という疑問が残ってしまいますが…
二つ目は臨場感です。無響室のような場所で会話すると大変不安な感じがします。残響が無いため部屋の大きさの情報が全くないためではないかと思います。エコーがあると部屋の大きさの情報が知覚され、それが安心感を生むのではないかと思います。
質問者の方と一緒に、この分野に詳しい方の回答を期待したいと思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
「豊かさ」の正体が知りたいんです。
何が「豊か」になるのか?音質か?音量か?持続時間か?あるいはその全てか?
たとえば落語家はお風呂場でしゃべると気持ちいいんでしょうか?舞台俳優は?ナレーターは?
また、紙と木の文化と言われる日本文化のお能、小唄、民謡などの方はどうなのでしょうか。彼らは派手な倍音が発生してしまう会場は本質的には好まないはずです。でも、私の父はお能の地謡ですが、お風呂で気持ちよさそうに歌ってます。わびサビをもとめるはずなのに、なぜか?
オペラ歌手はあまりの残響に本気でお風呂で歌うことはないと思います。といっても無響室で歌うのも非常に嫌うと思います。適度な残響を求めるのはなぜか?
「臨場感」も疑問が残ってしまいます。人が部屋の環境を知ると安心するのはなぜか?そして、歌う場合、部屋の環境を知るだけでなく、それが「よく響く」と知覚すると気持ちよいのはなぜなんでしょうか?「そもそも「よく響く」とはなにをいうか?
お風呂で歌うと最初に気づくことは「音量」の増加です。しかし、私のような歌の下手な人間は、もしエコーのないマイクを用意されるとかえってしり込みしてしまいます。したがってやはり残響・反響が心理面に与える影響があるのでは、と思います。

お礼日時:2011/05/13 05:30

はじめまして♪



この質問は「オーディオ」とか「演奏」などのカテゴリーでも面白いアドバイスが得られそうですね。

さて、御質問者様はカラオケでエコー等を全部消して歌ったり、そのような状況で歌っている人のを聴いた事有りませんでしょうか?

歌は人が唄いますが、微妙なテンポや音程、ビブラートなど、とても上手に組み合わさると心地よく聞こえてきます。

カラオケのエコーも風呂場効果で、微妙なテンポや音程、ビブラートなどを隠してしまう「厚化粧」です。


コンサートホールの場合、電気的な音響処理を行わずに演奏者の音が大勢に心地よく響くように設計しています。
シドニーのオペラハウスですら、音響的には未完成として、これから数十年スパンで本来の設計者の理想に近付くように改装するそうです。

個人的にはオーディオが好きなんですが、スピーカーの置き方と室内の反射特性で、大きく音が違って聞こえると言う事実を中学生の頃に経験してます。

「音響心理学」と言いますと、大きな分野がありますが、音楽に限ってしまえば、まだまだ聴いた人の心地よさを測定出来ない科学との橋渡し考察とも言えると思います。

オーディオ機器を多用する場合は、映画館の音響システムを、生楽器演奏を聴く場合はオペラやクラシックコンサートホールの音響設計ですね。

家庭内のオーディオの場合、多くの制約から聴く人がバランス良いと感じるホームシアターやリスニングルームが理想となり、あくまで個人の好みに左右されます。

大きな痕さとホールの場合、最前列の人も、最後部の人も、左右の壁に近い席の人も、できるだけバランスよく音楽等が楽しめるように苦心した結果です。

カラオケや風呂場はエコー効果が大きいので、多くの人が微細なテクニックを駆使せずとも心地よい聞こえ方に成る、反響エコーという厚化粧が有るんです。 

知人で、ヨッパになってから、バラード曲で毎回カラオケ採点98出るからと エコー全部切ったら91点と残念結果でした。 上手いかどうかも有るんでしょうが、聞こえ方で歌い手がノルかと言う部分も重要でしょうね。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。反響エコーという厚化粧の仕組みを知りたいんです。
なぜ、そのような反響エコーの只中におかれると、人間は快感なのか。
ただ単にごまかされるからなのか。とすると、うまい人は、かえって良い音響は不利と言うことになりますね。ですが、どんなすばらしいオペラ歌手も、よい音響を求めます。プラスの要因は何でしょうか。

お礼日時:2011/05/12 21:36

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