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1個の点電荷が単独で存在する場合に,静電エネルギーは存在しますか?

電荷qを持つ半径aの導体球が真空中にある時、その静電エネルギーはいくらか?という問題では、

電界のエネルギー密度(1/2)εE^2を使って、全空間の電界のエネルギーを考えることでU=q^2/8πε0aと求めることができます。
しかし、これを点電荷にするため、aを0に近づけると、静電エネルギーUは無限大になってしまいます。

でも、そもそも単独の点電荷はどこからの電位も受けないと思うので、静電エネルギーなど発生しないと思うんです。
どういうことですか?

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A 回答 (4件)

導体球の半径rを、aからすこしずつ小さくしていく操作をイメージしましょう。



r=aのとき、全空間(導体内の空間も含めて)の全静電エネルギーは
U=q^2/8πεa
ここで、注目しておきたいのは、導体の内部の空間です。ここには電場がありませんから、静電エネルギーは有りません。
ということは、全空間とは言いますが、実質的には導体球の外側の空間のことなのですね。

では、rをすこしずつ小さくしていきましょう。
r=b(a>b>0)になったとき
ガウスの法則から、球の中心からの距離がaより遠い空間S0の電場は、今の"操作"によって何も影響を受けませんから、S0の静電エネルギーは
U=q^2/8πεa
のままです。
しかし、導体球の半径がbになっていますから、球の中心からの距離がbよりは遠くてaよりは近い"球殻"の空間には電場ができていて、球殻の空間には静電エネルギーがあることになります。このため、全空間での静電エネルギーは
U=q^2/8πεa
よりも大きくなっているわけです。
増分ΔUは
ΔU=(q^2/8πε)・(1/b-1/a)

この部分の電場は強いため、静電エネルギーの増加に対する寄与は巨大なものになってしまい、r→0の極限ではU→∞となってしまいます。

静電エネルギーを、「電界のエネルギー密度」の合計と考えることは、電場を作っているもの(原因)が何であるかには言及していませんから、電場ができている空間のエネルギーと考えるのが妥当です。
この考えを徹底させれば、無限小の電荷がたった1個だけある電場にも静電エネルギーがあると考えるべきだと思います。

発散の問題は別のレベルの問題です。

導体球の半径を小さくするという操作が、導体球の表面に有る電荷同士を近づける操作(仕事をする操作)に当たるから、静電エネルギーがどんどん大きくなっていく、と解釈することもできます。これは他の回答者さん達が述べていることですね。
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同極性の電荷は反発しますから、狭い領域に集めるのは大変です。

それを一点に集めようとするから発散するのだと思います。
単独でもエネルギーが発生する理由ですが、その電荷が無限遠点に分散していればお互い力を及ぼさないものを、相互に反発する静電気力に抗して近く(一点)まで持ってくるためにエネルギーが必要だと考えてみたら如何でしょうか。
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点電荷の周辺では電界は1/r^2のオーダーで発散していくので、周辺のエネルギー密度は急速に発散し、空間全体のエネルギーも発散します。



電荷の無い空間に一点に電荷を集めるためには微小な点電荷を順次その点に持っていく必要があるますが、そのときに必要な力は点の周辺で発散し、微小電荷を移動するためのエネルギーは∞になります。
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こんにちは。



この世に電荷が1点しかなくても、その電荷によって電界ができます。
この時点では静電エネルギーはありません。
もう一つ電荷があると、電荷同士に力が働き、2つの間の距離に依存する静電エネルギーが発生します。

導体球の場合は、点電荷が無限個あって、それが導体の中に均等に、かつ、連続的に分布しているとして考えます。

>>>これを点電荷にするため、aを0に近づけると、静電エネルギーUは無限大になってしまいます。

「点電荷にするため」という考え方が間違いです。
連続的に存在する点電荷どうしを近づけるというふうに考えてください。
点電荷というのは力学に出てくる「 質点」と同様、話と計算を簡単にするためのモデルなのです。
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