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恒星進化についていろいろと調べているのですが、いくつかの本を読んでいるうちにわからなくなってきたので質問いたします。

白色矮星とは、赤色巨星の段階で外層が次第に宇宙空間に流れ出た後に残ったコアである、という説明をよく見かけます。
この外層が宇宙空間に流れ出る原因は何でしょうか?

外側ほど重力が弱いというのはもちろんあるのでしょうが、それだけでは流出量も少なそうで、とてもあの小さな白色矮星になれるとは思えません。

星のコア収縮→温度上昇→縮退してるので膨張できない→3α反応暴走→外層が吹き飛ぶ
この流れが一番しっくりとくるのですが、これは正しいのでしょうか?

A 回答 (1件)

太陽程度の質量の恒星の進化の話しと思います。


赤色巨星からの話しとします。

「3α反応暴走→外層が吹き飛ぶ」
のでは、C+Oコアの白色矮星はできないですよね。外層が吹き飛ばされてしまえば、核反応は止まってしまう(白色矮星はそういう星です)のでCやOがたまる時間がない。
3α反応は、電子の縮退圧の中で始まるので、重力と発生する熱による圧力の釣り合いが保たれていなくてヘリウムフラッシュが起きる。そこでは外層が吹き飛ばされるほどのことはありません。熱の発生が大きくなって圧力と重力が釣り合うようになると、安定的にHe核反応が進む=水平分岐星。

水平分岐星→COコア形成、He殻燃焼、H殻燃焼=二重殻燃焼→H殻膨張=漸近赤色巨星(AGB星)→表面重力減少→恒星風、H外層吹飛ばし→白色を矮性、惑星状星雲

というシナリオでしょう。

「それだけでは流出量も少なそう」
現在の理論では、恒星風をきちんと取り扱えないようで、
どの程度の割合でH外層が吹き飛ばされるのかは、よくわからないようですので、研究されたらいかがでしょう。
1万年から10万年で吹き飛ぶと考えられているようです。

ちなみに、現在の太陽からは太陽風で、10^(-14)太陽質量/年ほどの質量が失われているようです。
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この回答へのお礼

わかりやすい説明どうもありがとうございます

流出量についてはもうわかっているものだと思っていましたが、案外そうでもないんですね
まだまだ面白い発見がありそうで楽しみです

お礼日時:2011/05/29 13:14

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