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以前同様の質問をしましたが、こちらの不備があったので再度投稿します。

「100人の村の一人一人に、ある紳士が、1年後に利子と元本を返せない人の財産は没収するという約束で、
年1割の利子で10万貸した。
村全体に流通しているお金の総額は1000万でかわらない。
つまり誰かが損をしないと、儲けが出る人は出て来ない。」

『エンデの遺言』 ミヒャエル・エンデ

出典:k-nakae.tumblr.com/post/105227147/100-1
『と元本』は私、rikuo86の追記です。

質問1.上のエンデの記述に、誤謬(論理上の間違い)があるとすれば、どのようなものですか。

質問2.この理論は実社会でも(利子率の違いはあっても)誤謬なく機能している理論ですか?
それとも、実社会はこのとおりには行かないような何らかの機構が設定されているのでしょうか。

A 回答 (3件)

そもそも、金貸しが村人であるかどうかが定義されていない。



金貸しが村人でなかったら、村のキャッシュフローが1000万増えるのだから、矛盾はない。
金貸し村人だとしたら、金を貸す前に村のキャッシュフローをすべて金貸しが押さえていると言うことになってしまい、その村には物々交換以外の貨幣経済がそもそも成立しないはずである。

物理における開放形と閉鎖系のエントロピーと似たような話で、経済も閉鎖系では縮小傾向になり、開放形では成長傾向になるのでは
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> 質問1.上のエンデの記述に、誤謬(論理上の間違い)があるとすれば、どのようなものですか。



論理上の誤りというよりも「設定されていない」点が多すぎます。

村人全員とそのような約束をどうやって取り付けたんでしょうか?
一方的に「損をさせる」契約を村人全員と結ぶことが、果たしてできるんでしょうか?
全員と契約を結んだとして、彼らが踏み倒さない保証は?
この村では、貨幣はどういう役割を果たすんでしょうか?
村の収穫は常に一定でしょうか? 或いは新たな開墾などは起こらないんでしょうか?
物価は?

全員が一斉に返済するというのも変ですが、必ず最低9%程度の人の全財産を没収でき、元本は手元に返ってくるように仕組んであるわけですから、どうもこの話は資本主義の話というよりも中世の荘園か何かの悪辣で重税を課す領主の話のほうがしっくりきます。
領主の土地を割り当てて、重税を納めなければそれぞれの持つ土地を取り上げるぞ、とね。


ところで、借金の返済は損なのでしょうか? 例えば1000円借りて翌日1000円返した。この過程で何か損をしているでしょうか?
また、例えば小麦粉を代金後払いで仕入れ、パンにして売って、小麦粉の代金を払った。この小麦粉の代金は損でしょうか?
いずれも違いますよね。
つまり、「損」というのが何を指しているのか、エンデは全く理解していない、というのが最大の問題です。端的にいえば、エンデがここで損としているものは、損失ではなく、費用か税です。



> 質問2.この理論は実社会でも(利子率の違いはあっても)誤謬なく機能している理論ですか?
> それとも、実社会はこのとおりには行かないような何らかの機構が設定されているのでしょうか。

現実世界は、全く違っています。

資本のコストとして、生産した付加価値の分配先の一つであり、賃金給料と同じようなものです。
つまり、資本が働いた分を受け取る、という話です。
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モモやはてしない物語が日本語訳されたときには真っ先に購読しました。


作品はファンタジーとして楽しめましたが、エンデ自身の思想は?でした。

ミヒャエル・エンデは神智学・人智学のルドルフ・シュタイナーの影響を強く受け、ドイツの緑の党とも関係の深い方です。
おそらく資本主義にはかなりの反感をもっているのではないでしょうか。

そういう方であれば、そもそも利子つきでお金を貸すこと自体が、主義主張に反します。
利子をとるということは、資本主義的な経済発展が前提です。
経済成長もなく地域で自給自足していれば、催促なしのあるとき払いで良いでしょう。

エンデのこの設問は、資本主義の醜悪さをことさらに誇張したいがための設問だと思います。
素人の私にもわかるくらいに底が浅いですが。
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