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最近、外生的な資本流入によるIS-LM-BP分析の問題を知るにいたり、色々な
動きの可能性があることを知りました。
テキストでは、全体の動きのうち、効果の大きいものに絞って分析しているということ
でしょうか?
 
悩みますのは、もっと他の動きの可能性もあるではないかと思ってしまうことです。
しかし、テキストは、効果の大きさや、反応(調整)スピードを考慮しているために
定型的な動きに収斂しているのでしょうか?
分析にあたり、基本的な態度として、どのような点に注意したらよいでしょうか?

A 回答 (1件)

まず何より重要なのはそのモデルの役割・目的を意識することです。


IS-LM系は経済・市場の働きを理解・分析するためのツールです。
その上でミクロ的な考えを忘れてはいけません。
それはあらゆる要素は最終的には均衡する筈であるという考え方です。
つまり、あらゆる活動は相互作用しながら落ち着くところに落ち着くものであり、IS-LM-BPモデルも結局はその落ち着く場所(=均衡点)を見つけるためのツールであるということを意識しましょう。

基本的にIS-LM曲線は有効需要を見るためのツールです。
したがって、有効需要が強く意識されます。
しかしそのIS-LMであっても、有効需要を求めるに際しては均衡という考えが存在します。

その上で、均衡点を見つける際にどれが主要な調節役(価格的役割)を担っているかを考えると分かりやすいです。
例えばIS-LMは資金需給と有効需要の関係を見るためのツールです。そして資金需給の調節役(価格)を担っているのがr(金利)です。
相対的に、資金需要が増えればrが上がり、資金供給が増えればrが下がります。

そしてIS-LM-BPは資金需給と有効需要の関係に加え国際収支の需給を見るためのツールです。そして国債需給の調整役(価格)を担っているのがe(為替レート)です。
相対的に、外貨の需要が増えればeは上がり、外貨の需要が下がればeは下がります。

またこれらの変動は二次的に影響を与えます。
しかし基本的に、二次の影響は一次的影響を若干緩和する程度で収まることが殆どです。
例えば、生産力の増強により輸出が増大しました(一次)。
それにより円高になり輸出にマイナス圧力がかかりました(二次)。
一次と二次は真反対の圧力ですが、最終的には一次の圧力の方が高いことは予想がつくはずです。
生産力が増強して輸出が増えれば多少円高になって輸出が多少弱まることはあっても、生産力が増強する前より輸出が減るわけはないというのは分かると思います。
つまり、二次的な影響は一時的な影響の緩衝的役割を果たすということです。
(当然例外はあるがそういうのは例外として考えればいい)

これを考えると、渦を巻くようにシフトを繰り返しながら少しづつ真ん中辺りに均衡していく(収まっていく)イメージが出来るのではないかと思います。
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この回答へのお礼

いつも、的確かつ貴重な回答をありがとうございます。
私は時として、具体的なイメージがなく、机上の空論になってしまうようです。


IS-LMーBP分析においては、BP曲線が右上がりの場合には、資本移動も考慮
に入れたBP曲線の動きも意味を持ちますが、その他の場合には基本的に必要ないと
考えてよいでしょうか?
BP曲線が垂直の場合には、資本移動がないわけですので、当然考える必要はないもの
と思いますが、BP曲線が水平の場合で、資本移動があって黒字化した場合には、新し
い均衡点は、国際利子率は変わりようがありませんので、Yのみ増加した点、即ち右
シフトするが外形上の変化なしと考えてよいでしょうか?
まとめますと、外生的資本移動により、BP曲線は右シフトし、これに伴って交換レー
トの低下により左に戻しますが、外形上はまたっく変化が見られない。

上記を新たに投稿させていただくことを考えております。

お礼日時:2011/07/12 12:27

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