
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
漢字で書いても仮名で書いても、碩学とは一文字違いの、浅学かつ非才の#1です。
その後も気になり続け、近くの市立図書館、少し遠くの県立図書館へ何度か足を運びましたが、それらしき文献を見つけることができませんでした。
振り出しに戻って、ご質問は国語のカテゴリーですね。国語すなわち現代日本語と考えるなら、やはり、その13文字に序列を表す意味はない、といって差し支えないと思います。後段の「松竹梅鶴亀」は、あらゆる場面で目にしますが、前段の「森羅万象神社仏閣」は、それぞれの字義や熟字訓をどう説明しても、序列にはつながりません。#1のお礼欄を拝読する限り、現代はおろか明治以前にもなかった、その時代限定の造語であったような気がします。
私は、廃仏毀釈から敗戦に至るまでの、国家体制を否定するものではありません。また、現在の象徴としての天皇制に、反旗を翻すものでもありません。
ただ、現人神が否定され、信教の自由が保障された、新憲法が制定されて五十余年を経た今、国民学校当時の訓話を、現代日本語として持ち出すことは、森前首相の「神の国」ならびに「国体」発言、石原都知事の「三国人」発言と同様、多くの人から非難の的とされる恐れが多分にあるのではないでしょうか。
もちろん、これらの発言に対する非難は、全体の文意を考えず、一語一句のみを取り出した、一部野党とマスコミによる、揚げ足とりのようにものであったことは理解しています。しかし、首相や都知事も、李下に冠を整さず瓜田に履を納れないほうがよかった、とは言えるのではないでしょうか。このgoo/OKWebも多くの人が見ていますので、いろいろな考えの人がいることは避けられません。
歴史のカテゴリーで、特に昭和史の一面として質問されるなら、それなりに意義のあることと存じますし、またその方面の識者からの回答があるかとも思います。
この回答への補足
回答者の方のご回答には知識、データが示されるのは当然ですが、今回、これ以外にお考えの一端がシルエットされたようで、共感を覚えます。
小生はコチコチの技術屋(現役)ですが、いま、日本の風潮は田宮虎彦の「菊坂」「足摺岬」を想起させる、かつての世相がいずれ再来する不安を示していると感じます。
レマルクの凱旋門の終章で、ナチスの検問所に車が着く直前、友人と「きっとまた、フーケで逢おうな」「そう、カルバドス、飲もう」と交わす会話。
ご指摘の多くの人が、しかし都知事発言に必ずしも批判的でなく、今や改憲支持とされる中で、昔の駒場寮の寮歌をふと、思います。
逆流れする歴史をみとり
目覚むるものの責任(せめ)を知れば
我等
不実なる眠りに向ひて
叫ばなむ 真実の声
では、ごきげんよう。
再びのご回答、有難うございます。
お調べ頂き、また分析いただいたお蔭で、事態の輪郭を捉え得たように思います。
思想や文芸が国体維持の走狗と位置付けられた時期に編出されたスローガンとして俄急造された郷土史や歪曲された故事来歴、寓話や郷土の誉れ的逸材挿話が跋扈した時期があったことは確かで、
沈着冷静を保つべき、批判的姿勢と慧眼を発揮していた筈の思想家、学者までが挙って国粋の下に馳せ参じた当時の様子は、年端も行かぬ少年の眼にも流石に違和感を感じさせるものでありました。
くだんの順位、階層もご指摘のように此のような時代潮流の反映として産出された多くの戦時標語の一例だったのかも知れません。
今から4、5年前に新聞記事(朝日、日経、日経産業の何れか。読売系、産経系は非購読です)で、松、竹、梅の上位に森、羅、万、象、また神、社、仏、閣がある旨の記載を読み、古い記憶を蘇らせたのが契機でした。
尤も、来歴や根拠の説明はなかったようで、スクラップした筈ですが何せ未整理の記事断片が膨大にあり、懸命に探しても発見できませんでした。
ご指摘のように、どうも字義的にも説得材料がなく、よって普遍的表現ではなく、戦中の史実として歴史的に把握するのが適正という御説に説得力を感じます。
また、位置付けがお蔭様でほぼ読めた今の時点で、此れを温故知新で現代国語に蘇らせようといった意図はさらさら持合わせません。普遍的表現ではないらしいことが明らかになっただけでも、(軍国少年の魂をすっかり唾棄して久しい)小生にとって大きな収穫でした。
大変なお手数をおかけし、また多大の時間を割いて頂きまして感謝の言葉もありません。今回は誠に有難う御座いました。重ねて御礼もうしあげます。
No.1
- 回答日時:
1.上記順序で宜しかったですか?
碩学でないものが口を挟むのは心苦しいのですが、初めてお聞きしました。
大型国語辞典の雄ともいわれる、『日本国語大辞典 第二版』(全14巻 小学館)で、「森羅万象」の項にも、「松竹梅」の項にも、13文字がつながって序列を表すという記述はありません。『広辞苑』や『大辞林』などの中型辞書にも当然ありません。4字熟語辞典、慣用句事典などもいくつか見ましたが、それらしき記載はどこにもありません。
森羅万象から鶴亀までの文字列が、一連となって序列を表すというのは、標準的な日本語なのでしょうか。特に、「神、社、仏、閣」が序列を表すのですか。かつては神仏混淆でしたから、神と仏が同格ならともかく、「仏」が神の仮居所である「社」より格下とは、説明しにくいのではないでしょうか。
2.これら13段階以外に更に順序表現が存在しますか?
このご質問の意味は、13段階のさらに上あるいは下があるのではないかということですか。それとも、全く別の区分法があるかを、お知りになりたいのですか。
もし後者でしたら、
「甲、乙、丙、丁、戊・・・」
「特上、上、中、下」
「沖、乃、白、帆」
「横綱、大関、関脇・・・」
「優、良、可、不可」
そのほかいくつかあると思いますが。
この回答への補足
貴方様の他のご回答を傍読し、大変な碩学であらせられると察し、恐縮しております。
閑話休題ですが、英字の御名前には記憶がありました。以前、小生が此のサイトに参加した頃、他人の空いた駐車場に自分の車を停める云々(女性の質問者)で、すさまじい様相を呈したことがあり、もう呆れ果ててウオッチしてました。途中で取り込み、記録しましたが、64番目の回答に、穏やかではあるが厳然と当事者を諭し、削除を促がした方がおり、そのご姿勢に共感して御名前を記憶に留めていたのですが、それが貴方様でした。
Q&A はかくあるべし、かく有りたいと、多くを学ぶことができました。これについてもお礼を述べたいと思います。
どうか今後とも宜しく引き続きご教示くださいますように。合掌。
ご回答有難う御座いました。
これが権威あるものか否かは未だ不明です。経緯を説明しますと、
尋常小学校から国民学校(滋賀県)に衣替えした頃、或る朝(昭和16年か17年?)生徒が校庭に整列させられ、中等学校の国漢の師範が大日本帝国陸軍の特務曹長を伴って現れ、特務曹長殿が国民学校のわれわれ小国民たちに訓示を垂れたわけであります。
詳しくは記憶の彼方にあって定かではないが、要は、畏れ多くもかしこくも天皇陛下こそ萬世壱系、萬世不易の現人神であらせられ、八紘一宇のもと、お前たち小国民も粉骨砕身、滅私奉公に勤しむべし、等であり、
(その後の脈絡は忘れたが)瑞穂の国に斯かる序列ということで「森、羅、万、象、神、社、仏、閣、松、竹、梅、鶴、亀」と教わり、ついで教場に戻った担任の先生が黒板に書き、生徒に大声で何度も唱和させたのであります。
年端のいかぬ幼少年にここでしっかりインプリントされた呪文は、数十年を経て突如、記憶から蘇ったのでした。
貴方様のご指摘のとおり、各漢字ごとに意味上の整合を再度見直すと、たしかに腑に落ちない部分がありますね。
ただ終戦前の数年の我国では、神道全盛の頃で、天照大神を祭った神社はまさに神聖冒すべからずものであり、仏閣なぞとは別格の、比肩能わざる存在でした。
全国民が挙国一致したあの異常な高揚は靖国神社、伊勢神宮、柏原神宮等をノードとしてシステム化されたわけで、仏閣不遇の時代でした。数多くの寺院の鐘が有無を言わさず供出させられ、戦艦だ、砲弾だと鋳潰されました。
そして森羅万象の上に在るものが、現人神の陛下であると解釈されたのでしょう。
なお「松竹梅鶴亀」の序列は今も何と、結婚式の席次などで生き続けているようです。
当該順位については更に調べ続ける所存です。
丁寧にお手助け下さいまして感謝いたします。有難う御座いました。
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