先日外資ファンドの特番を日本公共放送でやっていました。
資本(金)も出すけど
口も出してリターンを最大限(その時にその職場の文化や人間関係や地域経済は無視して
考慮されない)に求めるというものでした。
私は常々不思議に思うのですが
現場初めその会社内で毎日汗水して日々仕事と向き合う人に
実際に製造現場でも働いたこともないような
なんちゃらMBAとかのような机上の学問だけしか
やったことのない人がなんで偉そうに
言える(おこがましい助言)ができるのでしょうか?
まるでお笑いごとの話のような気がするのですが
どないでっしゃろうかぁ?
No.3
- 回答日時:
経営コンサルタントというのは、視野の広さと専門性の両方を持っている必要があります。
たとえば元トヨタの「カイゼン」を売りにする製造現場のコンサルタントでも、単に現場を知っているというだけでなく、会計の知識や労働法の知識などの幅広い知識とそれを総合的に俯瞰して、最適な状況を提案する、というのがコンサルタントの仕事といえます。
ですから、逆をいえば毎日汗水たらして働いていればコンサルタントになれる、というものでもない、ということです。
またいわゆる「経営的なコンサルタント」というのは、製造現場をひとつの単位としてみます。
汗水たらして働いている労働者の方には申し訳ないですが、労働者をひとりひとり見ているわけでなく「誰がやっても同じ結果になる前提」で物事を考えるのです。
ですから、ひとつの作業とか製造現場であっても、それを「労働者の人数を改善する方法」がいいのか、それとも「製造ロボットに代替したほうがいいのか」という視点で見ていくことになります。
これも製造ロボットの限界点や新しい技術、そして高い機械を導入したときの費用効果などを勘案して、労働者の働きかたのカイゼンで取り組むべきなのか、ロボットを入れるのか、またはそれらをミックスしてカイゼンするのかなどを考えていくわけです。
ですから、経営的な視点でコンサルティングをする、というのはMBAなどの総合的に経営に必要な知識を持っている必要があり、そのうえで様々なコンサルティング経験をもってチームで事例にあたることになるのです。
逆に、日々現場で仕事をしていると、そういう「気付き」というのは案外得られないものです。たとえば、中小企業の現場に元トヨタのカイゼンコンサルタントが、製造現場を見直す、というテレビでやっていた事例を例に出しましょう。
その現場には「製造効率を上げる」という点ですぐに見つかる問題点が3つほどありました。
ひとつは、ある工程が終わった仕掛品を次の工程に持っていくために、横に一旦振らないと次の工程の機械に入らないこと、もうひとつは、別の工程が終わってその次に運ぶ際(運ぶのは仕方が無いが)一旦腰を屈めて台車におろす事、そして最後はひとつの工程の作業の歩数が無駄に多いこと、でした。
これを元トヨタのカイゼンコンサルタントは、すぐに指摘をしていったのですが、現場の人々の反応は「今までこれでやってきたのだから、これを改善する意味が分からない」というものでした。
結局、この改善の意味を現場の人に理解してもらい、その上で改善提案を理解してもらって、現場の効率を浴するのが、このテレビ番組の一番の肝だったわけですが、それでも最後まで抵抗していた中堅の工員との軋轢も丁寧に描いていました。
その中堅の工員は「元トヨタだかなんだか知らないが、何十年も現場で働いている俺たちより、現場を知っているわけが無い」というプライドが邪魔をして、改善案を受け入れられなかったのです。
しかし、コンサルタントの人が「現場を知っているのはもちろん皆さんだが、それでも気がつかないこともある。私は、皆さんが働きやすい環境を作るために着たのだから、大いに私を活用してもらいたい」といった言葉で(まあ飲みながらいろいろ話したんでしょうが)考えを改め「自分も現場を良くしたいから、反対したのだ」ということで、お互いが歩み寄ることで、改善が進んでいった、というエンディングを迎えることになっていきました。
つまり、経験としてまた学問としてある程度の修練を積んだ人から見れば「無駄」というのはすぐに発見できるものでもあり、現場に染まっていないからこそ見つけることができるものでもあります。また、そういう現場ではない、経営的な改革や経営企画的な発想は今までその組織にいなかったからこそ、しがらみのない視点でものが見れる、ともいえます。
もちろん、現場の声を無視して、(ある意味)勝手に改善策を提案するようなコンサルティングでは、結局何も改善できないことのほうが多いでしょう。
しかし、学問的な知識があり、俯瞰的な視点で全体を見渡し、その上で受け入れ可能な案を提示していくのがコンサルティングの本来の役目です。
ただし、外資系のファンドはコンサルティングではありません。彼らは資本を投下する「経営者集団」であり、彼らの目的は「投下した資金を最大限に運用して、最大の利益を得る」ということです。
その方法としてコンサルティングは当然行い、投下した資本を回収するためには会社の売り上げと利益を最大限にする必要がありますので、口は出す、ということになります。
また投下した資本を回収するには、結果を早く出せば出すほど、リターンが大きくなりますから、日本人的な感覚では強引に(つまりその時にその職場の文化や人間関係や地域経済は無視して)改善していくこともあるわけです。
しかし、JALや資生堂、最近ではシャープの例のように日本の企業は「自己改善」が下手で時代に合わせて変化するのに時間が掛かりすぎる、という特徴もあります。
強引に変化させられたからこそ、企業が生き残ることができた事例もたくさんありますし、JALのように倒産して多くの人々(株主や取引先など)に迷惑をかけずに企業再生が出来るなら、結果として従業員のためにもなります。
>現場初めその会社内で毎日汗水して日々仕事と向き合う人に実際に製造現場でも働いたこともないようななんちゃらMBAとかのような机上の学問だけしかやったことのない人がなんで偉そうに言える(おこがましい助言)ができるのでしょうか?
というのは、現場からは当然の意識でもありますが、「変化したくないための言い訳」だとしたら最低です。
その匙加減が重要なのではないでしょうか。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
業界の末端に三年程度在籍していました。
正直色々いますよ。#戦略コンサル
上のほうの企業戦略を決められる方は、学生時代から筋金入りで超一流大学を出て一流メーカーの今後の戦略についてや新サービスについて社内に入ったり外部からだったりで一緒に考えます。
戦略コンサル関係者で有名な方で言えばiモードを開発した松永真理、夏野剛。原子力から教育までの大前研一。二大スマホゲームメーカーの片割れを立ち上げた南場智子。日本で最初のネット専売生命保険を立ち上げた岩瀬大輔。このあたりが有名人です。
このあたりの超優秀な人材は内部に抱えておくことができません。
彼らに他社員とかけ離れた高給を与えることは難しいですし、彼らも安穏とした単調な日々よりも問題解決したら別の会社と飛び回る生活を望みます。
現代の傭兵ですね。安全が約束された場所で暮らすことを望まない人種です。
しかし戦いの中で生きている為、戦闘のノウハウがある。経営者はそれを一時的に買うのです。
高給すぎる為、巨大メーカー以外はまず付き合えません。
#中小コンサル
例えば節税、補助金、人事システム開発、新業態、新人研修などの切り口で経営者を取り込んで月額30~50万円程度の顧問料を毎月取るタイプのコンサルです。
例えば元トヨタ、会計士、元大手スーパー、MBA取得者、元ISO監査員、在日韓国人、元スチュワーデスあたりの多種多様な魑魅魍魎が蠢く魔界です。このあたりと清濁併せ呑む感じでうまく付き合ってらっしゃる方は堂々たる経営者だなぁと思います。
このあたりの人は自分の背景を売りに商売しています。
私の体験ですが、50代手前の元スッチーが人事研修しているのを見ると所作が一つ一つ綺麗で感心しました。同様に元トヨタの方の工程カイゼンにも耳目を開かされる思いがしましたし、在日韓国人の方の補助金の情報の速さと申請ノウハウの多さには驚愕しました。
質問者様が例を出していただいた机上のみの方が現場に行き、独断で指示をするという例は非常に少ないです。改善提案はチームとして決めるのが普通です。
また、現場カイゼンが出来ますと表札を掲げているコンサルの方は何十年トヨタで大野耐一氏の下で働いていました等のそれなりの背景を持っていることが多く、たとえ初見の現場でもそれなりの指示が可能です。ですが、だいたいのコンサルタントは初見ではほぼ何も言いません。質問のみです。
特に外資ファンドはバカではないので成果の出ないコンサルは半期でクビになります。
質問者様がテレビで見られた方が若造で単独で指示しているように見えたのであれば、番組の演出でしょう。
テレビに出てこない彼の上司が指示を出している筈ですし、上司は若造の数十倍の高給を取っています。
参考になれば幸いです。
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