日本の歴史署には、武士と言う言葉が使われています。
Wikiには、
<武士(ぶし)は、10世紀から19世紀にかけての日本に存在し、戦闘を本分とするとされた、宗家の主人を頂点とした家族共同体の成員である。>
となっています。
ところで、外国の歴史では、武士と言う言葉をみたことがありません。
なぜ、見ないのか、が不思議です。私は、苦し紛れに次のようなことを考えつきましたが、どうなのでしょうか?
1、武士は日本固有の存在で、外国には武士に相当する人がいなかった。
2、外国にも武士に相当する人は、日本と同様に、存在していたが、武士と言わずに、他の言葉で表現し、それを日本語で武士とは翻訳しない。
などを考えていますが、本当はどうなのでしょうか?
No.5ベストアンサー
- 回答日時:
park123さん、2ですね。
ヨーロッパでは中世の騎士階級が武士階級では馬廻りに大体相当するでしょう。ただ、下級武士にあたる徒歩は騎士ではなく、従者なんですかね。足軽はたぶん、兵卒なんですかね。
早急な回答ありがとうございます。
武士と言っても広い意味を持っており、馬に乗れる・馬に乗らなければいけないという位を、馬廻りと分けているのですね。
そして、その馬廻りが、文字通りの騎士に相当する、ということですね。
従って、西洋では、単に武士ということは範囲が広くなるから、使えないのですね。
ほとんど頂上まで、馬に乗せられて、連れて来られた気分です。
No.11
- 回答日時:
極端な話、
グリーンベレーを「武士」と訳したら
今日のアメリカに武士がいることになってしまいます。
もちろん、そんな訳は、誰もしない。したがらないです。
事の本質は、
日本人は、「武人」を意味する外国語を、
「武士」とは訳したがらない、
ことにあります。
一方、
身分の高い領主を意味する外国語を
「貴族」と訳する事に抵抗はありません。
しかし、外国の立憲君主を
「天皇」とは訳しません。
日本人にとって、
「武士」と「天皇」の2語は特別な言葉ということですね。
回答ありがとうございます。
<日本人にとって、
「武士」と「天皇」の2語は特別な言葉>
ということですね。
日本人にとって、相撲は、稽古するのであり、練習するのではない。野球は、稽古するのではなく、練習するのだ、ということですね。
No.10
- 回答日時:
武士という統治実務の担当階級を
西方では騎士、knightという呼称のひとたちでしょう。騎士道などもありますね。ドンキホーテはそのお話ですね。
中国では士大夫ですね。
インド社会ではkṣatra(クシャトリア)という階級ですね。
それぞれの国で、このように一定の権威に依拠して統治をする階級は居ますね。
士大夫、三日読む(思索や勉強)ざれば容貌醜し。士大夫、三日遭わざれば驚くべし、期待すべし。
それぞれをキーワードにして検索するとたくさん出てきます。
クシャトリアはRaja(ラージャ)として自治国の殿様。マハラジャは偉大な殿様、藩王国の王様ですね。まぁ征夷大将軍です。
回答ありがとうございました。
武士に類似の階級を、世の東西に亘って説明して頂きました。
武士は、
<統治実務の担当階級>
なのですね。
その担当階級に関しては、王族、貴族、公家とは異なっており、また全てではないにしろ、武力を持っている(すなわち軍人でもある)のですね。
こういう統治階級は、武士とは呼称が異なっている(騎士、knight、クシャトリア、士大夫など)にしろ、世界に存在し、また存在が必要だった、のですね。
No.9
- 回答日時:
外国の歴史では、武士と言う言葉をみたことがありません。
「武士」という漢語そのものは、古くから中国で使われていたので、中国の史書・兵法書などには「武士」という言葉が登場します。
諸橋の「大漢和辞典」には「武士」の用例が5例挙げられていました。
1、「韓詩外傳、七」 是以君子避三端、避文士之筆端、避武士之鋒端、避辨士之舌端。
2、「荘子、人間世」 上徴武士、則支離攘臂於其間。(原文は「間」のもんがまえの中が月)
3、「新書、匈奴」 力士武士、固近侍傍。
4、「六韜、虎韜、軍用」 大扶胥衝車三十六乗、蟷螂武士共載。
5、「史記、蘇秦傳」 大王之率、武士二十万、蒼頭二十万、奮撃二十万、廝徒十万。
このうち、5の「蒼頭」は兵卒(青巾で頭を包んでいたので)、「奮撃」は精鋭の卒、「廝徒」は雑役を行う者のことなので、「武士」はすべての武人ではなく、ある範囲の武人のことのようですが、1、の「武士」は「文士」や「辨(弁)士」と対比させているので、「武人一般」を指すものだと思います。
もちろん、これら中国の書物に登場する「武士」は現代の日本人がイメージする「武士」とは異なります。日本の「武士」とは、「もともとは朝廷に武芸をもって仕える武官」をさしていましたが、のちには兵(つわもの)とも呼ばれた「武士」は、家子などの一族や郎党などの従者を率いて、互いに闘争を繰り返し、やがて連合体(武士団)を作るようになります。そして鎌倉幕府・室町幕府・織豊政権・江戸幕府という中央権力を樹立し、明治維新までいわゆる「武士の世」であったことは、教科書にある通りです。日本語の「武士」はこのような日本固有の背景・意味を持つようになった言葉ですので、現代の日本の歴史家が外国の歴史を日本語で記述するときには使い辛いのではないかと考えます。
回答ありがとうございました。
引用して頂いたように、古代の中国から武士は多方面に使われていたのですね。
しかし、
<日本語の「武士」はこのような日本固有の背景・意味を持つようになった言葉ですので、>
外国の歴史を記述する際には、直接には使えないのですね。
No.8
- 回答日時:
やはりそうです。
ホメーロスでした。本棚の奥から引っ張り出してみましたよ。
筑摩書房の世界古典文学大系「ホメーロス」呉茂一 高津春繁 訳で、
「イーリオス」と「オデュセイア」が収録されています。
パラパラっとめくったところ
「イーリオス」の第23巻「パトロクロスの葬送および競技」の部分の664行から
「上背のある隆々たる武士が立ち上がった。」
それと同じく677行からの「神とも見まごう武士で、、、」
この部分には武士にサムライとフリガナが入っています。
他にも使われていると思います。
再度の回答ありがとうございます。
PopoAmin様は、細部(おそらく読んでいる時には、取るに足りないことと思って読み流すものでしょうが)まで良く記憶されているものですね。
呉茂一 高津春繁が、武士を使ったのは、他の言葉では誤解を受ける、と思ったのでしょうね。引用されている文章からのみ言うと、馬に関した記述がないので、騎士とは使いずらいですね。
No.7
- 回答日時:
歴史に関して,Wikiを信用するのはご法度ですよ・・・
まァ,中学・高校レベルの歴史は通説が書かれてますが,たま~に今では否定された学説なんかが平気で乗ってたりします。
以前「武士」について回答したことがありますので、手前味噌ですが武士についてはそちらを参考にしていただけたらとおもいます
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/6849877.html
一方、西洋の騎士というのは古代ローマ時代にまで遡ります。
当時、戦争は重装歩兵という歩兵中心の構成でした。
やがて,馬を養う財力と乗馬技術の向上により騎兵が活躍するようになります。
その活躍が認められると大きな財を成すことができました。
その後、ローマ帝国の衰退などにより歩兵中心に戻りますが、北方民族(ゲルマン民族)の流入により、ローマ時代の騎兵制度とゲルマン民族の従士制度が交じり合い、騎士という身分というか概念が出来上がりました。
ただ、よくファンタジー小説なんかに出てくる「騎士」のイメージを決定づけたのは「アーサー王伝説」です。
「アーサー王伝説」というのは、蛮族サクソン人に支配されたブリテン島を、アーサー王が取り戻す英雄譚です。
この物語には、アーサー王以外にも、彼に従う騎士の物語がたくさんつくられました。
特にトマス・マロリーが著したとされる『アーサー王の死』という物語によって、騎士道というものが確立されたと言われています。
knightを「騎士」と訳されたのが何時頃なのか、浅薄な知識で申し訳ありませんがわかりません。
ただ、武士の説明で述べた通り、「騎士」というのを強く意識して「武士」という言葉を三浦周行が使ったものと思われます。(武士という言葉事態は彼以前にも使われていた痕跡がある)
なので答えは
>2、外国にも武士に相当する人は、日本と同様に、存在していたが、武士と言わずに、他の言葉で表現し、それを日本語で武士とは翻訳しない。
となりますね。
長文・乱文で失礼しました。
ではでは、参考になれば幸いです。
早急な回答ありがとうございました。
確かに手軽ですが、wikiをそのまま安直には信用できませんね。
日本・西洋での、古来からの武士と騎士・の由来を説明していただきました。
今まで、武士や騎士と、単なる軍人との差がよく分からなかったのですが、社会的な階級・身分・世襲に関係しているのですね。、
<「騎士」というのを強く意識して「武士」という言葉を三浦周行が使ったものと思われます。>
三浦周行は、古来より使われている「武士」をそのまま使うわけにはゆかず、目新しい「騎士」をわざわざ利用(ほぼ創造)したのですね。(蛇足ですが、今ならカッコ良く、ナイトと訳すのでしょうが)
No.6
- 回答日時:
日本では、「公家(貴族)」と「武士」というのが分かれていました。
おそらく中国の文官と武官が取り入れられて日本化していって貴族と武士はそれぞれ階級が分かれたのだと思います。つまらないと散々叩かれた平清盛の大河ドラマでも描かれていたように、鎌倉幕府が成立するまでは武士っつーのは「公家より下」という扱いだったんですね。プライドとしては今の公家さんの末裔の人たちも変わっていない気がします。近衛文麿も軍人を下に見ていた(自分の名前が「近衛」なのに)ようなそぶりがあります。しかし、欧州において貴族と騎士はイコールです。特にイギリスあたりではね。今でも「Sir」の称号が与えられると一応貴族の仲間入りですし、「Sir」は一般的に「騎士の称号」と訳されます。昔イギリスの王様があまりに牛の背肉が大好物で、好きなあまりお肉に「Sir」の称号を与えたために「サーロイン」と呼ばれるようになった・・・ってどうでもいい話ですね。
基本的に平和な日本では、血を見る武人つうのは「穢れた仕事」なんですね。今でも軍人てあまり良いイメージがないじゃないですか。しかし、侵略と虐殺の血塗られた歴史を持つヨーロッパでは、「戦う」ことは自らのアイデンティティでもあるんですね。例えば日本では妻を侮辱された夫が侮辱した相手を殴ったら「暴力はよくない」といわれますが、欧米では殴ったら「男らしい。彼は妻を守った」と称賛されます。「なにかを守りたいと思うならそれを奪う者と戦わねばならない」というのがヨーロッパ人の価値観です。露骨に弱肉強食なんですよ、彼の地は。
なので日本の公家は決して戦いませんが、欧州の貴族はむしろ先頭に立って戦うことが「貴族の義務」であると考えられています。1982年のフォークランド紛争のとき、イギリスのアンドリュー王子(ヨーク公)は自ら最前線で戦いました。欧州は階級社会ですが、階級が上の人には上の人なりの「義務」があるということですね。
ちなみにアメリカの大統領選挙でも、軍人経験がある候補者は必ず「私は国のために戦った」と誇らしげに語り、徴兵を忌避したんじゃないかななんて疑惑が上がるとそれがすごいスキャンダルになったりします。「国のために戦ったかどうか」は欧米のリーダーに必ず求められる資質なんですね。
だから、日本の武士と欧州の騎士はそのプライドという点においては共通項も多いですが、歴史の背景がまったく違うとはいえますよね。それは三国志の武将とかもまた然りです。中国の場合ははっきりと文官>武官というヒエラルキーがあるので、最前線で戦う関羽より、軍師である諸葛孔明のほうが立場が上なのです。
早急な回答ありがとうございました。
実は、この質問の発端は、井沢元彦氏の著作を読んでいて、気になった一文に出会ったからです。その本の途中の見出しに、
<武士といった存在は中国にない>
と書いありました。日本でのは武士の起源は説明してありましたが、中国についての説明がありませんでした。そこで、考えたのですが、もともと知識が乏しいので、わかるはずが当然ありません。そこで中国ばかりでなく、外国を対象に、皆様にお聞きしました。
eroero1919様の武士・騎士・武官と公家・貴族・文官の対比は興味深く読ませて頂きましいた。日本・西洋・中国に亘っての、似ているようでもありながら、異なってもいる、という面が面白かったです。
私は、歴史といっても、何時何処で誰が何をした、とういう面にはあまり注意が向かず、大きく(今回は武士とか騎士とかという)掴むことに、関心が深いので、今回のご説明が興味深かったです。
No.3
- 回答日時:
武士というのはwikiとは違う定義をすると、「近代以前の社会における戦闘を職業とする私的な職能集団」と定義出来ます。
このような職能集団は歴史をみると古代ギリシャ、古代ローマ、様々なイスラム帝国その他にも普遍的に見られます。あなたがお考えのようにそれを日本語に訳すときに武士としていないだけです。なお、「武士道」とかいうのは明治になってやや強調されて体系化されたものです。
早急な回答ありがとうございました。
武士のような
<職能集団は>
は、古来かから
<普遍的にみられます。>
ということですね。
以下私の妄想です。おそらく、文明開化のころ、西洋のこの職能集団を訳すとき、古来から日本にある武士という言葉を避け、あまり使われていなかった騎士という言葉に、その意味を載せた、と考えています。
なぜわざわざ、新しい意味を付け加えたかというと、騎馬で戦う戦士がよほど印象深かったのかな、と妄想しています。根拠はまるでありませんが、どうでしょうか?
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