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他の所で質問したのですが、まだ回答を得られなかったので願いします。m(__)m

フェルミ球は電子気体の基準状態において、波数空間の電子によって占められた物とあるのですが、一体どういう事なのでしょうか。具体的なイメージが思い浮かびません。何冊も本を読んで探したのですが、どの本もフェルミ球についての説明はほとんど無く、結局分からず仕舞で行き詰っています。
また、フェルミディラックの分布関数の所と似た質問ですが、フェルミ球の内部の自由電子は動かず、球の表面近傍の電子だけが電流に寄与するとあります。外部から加えられた電場によってフェルミ球が一定の速さで動くのに、なぜ表面付近の電子しか電流に寄与しないのですか?フェルミ球内の電子が全て一緒に動くのなら内部の自由電子も電流に寄与するはずではないでしょうか。そもそもフェルミ球が動くっていう意味がさっぱりです。球の原点はどこに取っているのか(原子、電子、原子核、はたまた任意の格子点なのか)、フェルミ球は金属中に無数に定義されてる物なのか・・・。ブリルアンゾーンのようにフェルミ球の内部の領域だけで現象を記述できるという物かとも思いましたが、どうやらそういう物でも無さそうです。

どなたかこのような疑問に対して説明してもらえないでしょうか。何卒お願いします。

A 回答 (2件)

3次元自由電子のバンド分散は


E=h^2(k_x^2+k_y^2+k_z^2)/2m
と与えられます(hbarを単にhと書いています)。


多数の電子がある場合の基底状態を考えたいのであれば、
基本的にはエネルギーのより低い状態から順につめていけばいいのですが、
その結果、E<E_Fの状態が全て埋まったとしましょう。
E_F=h^2k_F^2/2mとすれば、k_x^2+k_y^2+k_z^2<k_F^2であるような状態が埋まった事になりますので、電子に占有された状態は波数空間上で球状に分布しており、これが「フェルミ球」と呼ばれるものです。

電場をかけた場合、古典論(ドルーデ模型)では、
電子たちは電場から力積を受け取った結果、電子たちの運動量の平均値がqEτだけ増加します。
量子論でも自由電子模型に関しては個々の電子の運動量がqEτだけ増加すると考えれば正しい結論が得られます。つまり、先ほどのフェルミ球内に占有していた電子たちが一律に波数空間上で電場の方向にqEτ/hだけ動くわけです。そうやって動いたものも球ですので、素朴にはフェルミ球が(波数空間上で)平行移動したのだと思う事ができます。


http://www.kh.phys.waseda.ac.jp/superconductivit …
の図4を見て頂いた方が想像しやすいと思いますが、
フェルミ球が平行移動する事によって、電場をかける前後で電子に占有されていたどうかが変化した軌道がフェルミ球の表面近傍にありますよね。
実際の電流はこのような変化がもたらしているのでフェルミ面近傍の電子が電流に寄与しており、フェルミ球の内部の電子は電流に寄与していないのだ、と考えて頂ければいいでしょう。
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この回答へのお礼

URL先の図も合わせて考えると分かりました。有難うございます。

お礼日時:2013/11/02 00:42

「フェルミ球」ってのは実空間に存在しているものではなく、波数空間(逆格子空間)にあるものだという事は理解されてますか?

この回答への補足

すみません、勉強不足でした。しかし逆格子空間で囲んだ電子が動くというと、より一層分からなくなりました。

自由電子は逆格子空間に存在している物と定義されていたのですか?そこも合わせて回答を頂けると有り難いです。

補足日時:2013/10/28 14:18
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