
上司にある実験データの分析を指示されました。
しかしやり方がよくわかりません。
サルにもわかるように教えていただければ幸いです。
<内容>
ある部品を高温中に放置してある寸法を測りました。
まず初期値(0時間)のデータがあり、次いで50時間後、100時間後、200時間後・・・のデータがあります。
時間を横軸に、寸法を縦軸にしてグラフを書くと、その曲線はデコボコはあるものの全体的には下降傾向で、50時間ではグンと寸法が小さくなったのですが、その後の変化は段々少なくなり、このまま測定を続ければやがては横軸に平行になるのだろうな・・・と思われるような変化をしています。
上司からの指示は、この「行きつく先の値=安定するところの値」を予測せよというものです。
上司のクチからは「指数関数?」「最小二乗法?」なるコトバも出てきましたが、イマイチわかりません。
数学的に上記の課題を解決する方法を教えてください。
できればサルにもわかるように(スミマセン)。
よろしくお願いいたします。
No.6ベストアンサー
- 回答日時:
すぐ役に立つ話にしましょう。
回答No.3でご提案のあったバネとダッシュポットを並列した系は「一次遅れ系」であり、ご質問の文章からも大体それが妥当しそうな感じを受けます。時刻tにおけるものの寸法が時刻t=0での寸法よりどれだけ縮んだかをx(t)とします。すなわち
x(t) = 時刻0における寸法 - 時刻tにおける寸法
すると、上記のモデルは
x(t)= b(1-exp(-t/a)) …(1)
と表せるでしょう。a,bが求めるべき定数です。ここでもちろんx(0)=0, x(t)≧0であり、また、「行きつく先の値=安定するところの値」は、t→∞としたときのx(t)、すなわち
x(∞)=b
を使って、
元の長さ - b
と分かります。
さて、最小二乗法を使って(1)を実測値に当て嵌めてa,bを決めようとすると、これは「非線形最小二乗法」の問題になっていて、このまま正攻法で行くとちょいと面倒です。(ちょいと、だけですが。)
そこで、正攻法ではないやり方を使って計算をずっと簡単にしましょう。まず(1)の両辺をtで微分して
x'= a b exp(-t/a)
より
exp(-t/a) =a x'/b
これを(1)に代入して
x(t)= b(1- ax'/b)
すなわち
x= b- a x'
という関係式(微分方程式)が得られます。さらにこの両辺をtで積分すると、
∫x(s)ds= bt-a x(t)
左辺の∫x(s)dsはs=0~tの定積分です。これをY(t)と書くことにすると、
Y(t) = - a x(t) + b t
ですから、a,bについて一次式になっています。言い換えれば、「横軸をx(t)、縦軸をY(t)にしてグラフを描けば、直線になる」ということです。
ではY(t)はどうやって計算するか。これは数値積分で代用します。具体的には、j回目の測定の時刻をt[j]とし(t[0]=0)、x(t[j])をx[j]、Y(t[j])をY[j] と書くことにします。Y[j](j=1,2,...)を計算するのですが、たとえば台形則で
Y[0]=0
Y[j]=Y[j-1] + (t[j]-t[j-1]) (x[j] + x[j-1])/2
とやれば良いでしょう。これで(x[j],Y[j]) (j=1,2,....)が得られましたから、グラフにプロットしてみましょう。
首尾良くほぼ直線になっていたら、(たとえばExcelの機能を使ってでも簡単に)回帰直線
Y = A x + B
が決められます(ちなみに、この回帰直線を決めるのに使われている計算方法は「線形最小二乗法」です)。そうしたら
a=-A, b=B
で答がでますね。「元の長さ-b」がその答です。
でも、もし直線にならないようなら、最初のモデル(1)は当てはまらないということです。0時間でのデータは捨てて、50時間後あたりをt=0だと読み替えてやり直してみるのも方法です。
それでもダメなら、残念。No.3の言うように寸法の変化の仕方に関する理論をきちんと作るか、あるいは、No.5のようにうんと長時間測定して「行き着く先」を見極めるか、どっちか。
返事が遅くなり申し訳ありません。
う~ん、これはかなりわかりやすいかも?って感じです。
やってみますね!ありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
#4です。
#4では、tarobeiのあとに「さん」が抜けていたり、で失礼しました。散布図から、回帰曲線を描けるようになった、という前提で続きを。
>その後の変化は段々少なくなり、このまま測定を続ければ やがては横軸に平行になるのだろうな・・・と思われるような変化をしています。
この行き着く先、ということですが、時間が無限大、ということになります。残念ながら、エクセルで利用できる回帰式では、直線(一次式)への変換が出来るわけですから、yの値は、右下がりなら、永久に下がり続けることになり、安定(一定の値になりません)。
数学の専門的なソフトなら、そういう回帰式を求めることができるものがあるかもしれませんが、私はまだ見つけていません。
時間が無限といっても、現実には無限のものは考えなくて良いのでは。例えば、その式を延長して、1000時間の値を無限の時間の代用にする、では駄目なのでしょうか。上司が『勉強させてやろう』というのなら、駄目というかもしれません。
ただ、回帰式による予測は、その線を延長すればするほど、真の値からズレマス。この典型が、株の予測(これも回帰式の応用です)です。ですから、1000時間でOKなのかどうか、判断に迷うところです。
No.4
- 回答日時:
上司が、思いやりのある方で勉強さそうとしているのか、中途半端な知識をひけらかそうとしているのか、判断に迷うところですが。
という、私も専門家ではなく、出来の悪い素人ですが、幸か不幸か回帰分析だけはなんとか食いつくことができますので。
データーは、エクセルでグラフにされていると思います。そのグラフは折れ線グラフのような印象ですが、散布図を選んで下さい。これで、50%は到達です。散布図を描くときは、データの範囲だけを反転させて下さい。
散布図の画面がでたら、次へを選んで完了すれば、散布図上に線が引けそうな点が見えます。以上、釈迦に説法ならご容赦を。
次に、
1 グラフの部分をクリックする。
2 メニューバーのからグラフを選びクリックする
3 垂れ下がった(ツリー)の中から、近似曲線の追加(R)をクリックする。
4 線形近似、指数近似、など、もっともらしいものを選ぶ。
指数関数と推定するのなら、指数近似を選ぶ。
5 回帰式を表示するために、オプションと書いてある(タグ)を選ぶ。
6 グラフに数式を表示する(E)の前のボックスをクリックして、レ点を入れる。
これによって、回帰式と呼ばれる数式が表示される。
7 グラフにR-2乗値を表示する(R)の前のボックスをクリックして、レ点を入れる。
R-2乗値は、決定係数と言います。その平方根を相関係数です。
以上を繰り返し実行されて、まず相関に慣れて下さい。あとは、現実的な問題になるので、tarobei書き込み({回帰曲線は描けた」という返答)を見てから、続きを書きます。
>「指数関数?」
これは、縦軸が対数の目盛りになっている図です。縦軸を対数で描くと、直線になる式が描ける場合(指数回帰)に利用します。
>「最小二乗法?」
もっともらしい回帰式を書くためにもちいる方法。
指数関数と最小二乗法は、検索をかけて下さい。私も数学的な理解は不十分ですが、回帰分析には困っていません。
返事が遅くなり申し訳ありません。
丁寧な回答を頂いているのですが私には理解するのに時間がかかりそうです。ちょっと勉強する時間をください。取り急ぎお礼申し上げます。

No.3
- 回答日時:
統計処理では.必ず「理論上*****という式になる」事が示されている場合に限って.あてはめが使えます。
当てはめができない場合には.実験式として結果を出します(電磁力の距離の2乗の「2」が実験式です)。こちらは「数学的回答」ではありません。数学では.公理から公式として導く必要があります。
高温での物体の収縮は.ゴム等の使われているダッシュポット-バネのモデルとたしか同じですから.高分子関係のちょっとした本ならば記載されているはずです。永久変形のはなしです。
この式を見つけてください(覚えていない・覚えていたとしても数式をここに書き写せない)。
次に.見つけた数式(恐らく微分法定式)を解いて.特殊解を求めてください。
特殊解が求められたらば.おそらく1次遅れ系(自動制御のステップ応答曲線)と同じ式になるでしょう(実際に解いてないのでわかりません。)。
1次遅れの式として.最小二乗法による当てはめを行います。線形の場合には.式を1次式に変形して.エイヤーと回帰係数を求めるだけです。あるいはnじ式の場合には.変形して行列式を解くだけです。非線型の場合には.繰り返し演算が必要です。
このあたりは.東大出版解の中川・小柳.UP応用数学選書7.最小二乗法による実験データ解析 プログラムSALS。
時間変化に特化して説明している内容として手は.コロナ社の藤井.時系列分析。
プログラムに関しては.CQの南.化学計測のための波形データ処理が新しいから.入手しやすいでしょう。
数学的回答を行うのであれば.必ず公理から.モデルとなる方程式を導き出してください。これができなければ.数学上.以後の内容は.すべて誤った答えになります。
>上司のクチからは「指数関数?」
より「?」がついているので.モデル関数としての.指数関数は正しい解ではない可能性があります。上司のかたから「指数関数である」として特定の式が示されれば.後半のみの関数の当てはめだけで済みますが。
モデル関数の取捨については.中川の本を参考にしてください。
返事が遅くなり申し訳ありません。
丁寧な回答を頂いているのですが私には理解するのに時間がかかりそうです。取り急ぎお礼申し上げます。
No.2
- 回答日時:
回帰分析(最小2乗法)は関数電卓やエクセルでできます。
たぶんこのことだと思うのですが、、、ここだけではとても説明できそうにないので、、こちらのHPに詳しく書いてあります。
[エクセルで分析]
http://www2.kumagaku.ac.jp/teacher/~sasayama/pas …
[HP上で分析]
http://www.matsusaka-u.ac.jp/~aihara/pukiwiki2/i …
参考URL:http://www.matsusaka-u.ac.jp/~aihara/pukiwiki2/i …
返事が遅くなり申し訳ありません。
カンタン・・・にはいかないようですね。
できました!というには少々時間がかかりそうです。
取り急ぎお礼申し上げます。
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