電子書籍の厳選無料作品が豊富!

パリジェンヌ、パリジャンは「田舎者、乱暴者」なのですか。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%AA# …

「語源はパリシイ(パリースィイ)Parisii(複数形。単数形は Parisius「田舎者、乱暴者」)で、ローマ人が入ってくる以前からの先住民であるケルト系部族の、ローマ側からの呼称である。」

といふ説明がありました。ラテン語の辞書(Lewis-Short)を見ても、そのやうな意味は記載されてゐません。カエサル『ガリア戦記』を読んでも、Parisii(パリシイ族)についての記載は多く出てきますが、意味は不明です。

「田舎者、乱暴者」といふ解釈はどこから出てきたのですか。

A 回答 (3件)

「お礼コメント」と「補足コメント」をありがとうございました。



>今年もよろしくお願ひいたします。本年のスペイン語の質問の一番回答は、Nakay702さんかkia1and2さんかと注目してゐたのですが、SPS700さんが投稿なさつたやうです。
⇒こちらこそ、末永くよろしくお願いいたします。
「本年のスペイン語の質問」の件ですが、Capricho「気まぐれ」のなせる業でして…。
ちょっとそれますが、Rhapsodyのことを、スペイン語ではRapsodiaとも言いますが、Caprichoとも言います。「うべなるかな!」ですね。

>>ギリシャ神話のパリス(Paris)がその原義の起源と考えられます。
>黄金の林檎の物語は、ホメーロス『イリアス』『オデュッセイア』でもまとまつた形では登場してをらず、コルートス『ヘレネー誘拐』にたよることになります。
⇒ご教示くださり、ありがとうございます。
ヨーロッパの古典や古典語に詳しいplapotaさんの方がず~っとよくご存知で、このご質問に私ごときが応えるのはおこがましいと思いましたが、ちょっとなつかしくなって一文啓上した次第でした。

>「石ころだらけの切り立った鋭峰の下で、若いパリスが父の羊に草をはませていた。」
>このあたりを読むと、「田舎者」といふのはうなづけます。さらにヘレネーをスパルタから連れだすときの描写は以下のとほりです。
⇒昔のパリは「こういう話の舞台背景として実にふさわしいところであった」と考えられますね。というのも、ギリシャの地誌学者ストラボン某によれば、当時(紀元前1世紀のころ)のパリは、Lutetia(泥の地?)と呼ばれる「小寒村に過ぎなかった」そうで…。

>「パリスはヘレネーを、もてなし好きなメネラーオスの宮殿から、海を渡る船の甲板へはこび移した。彼はキュテレイアの約束によって、傲慢なまでに自信をもち、戦争の船荷を急いでイーリオンにはこぼうとしていた。」
>このあたりは「乱暴者」と解することができます。
⇒なるほど、そうですね。引用とご提示をありがとうございます。
そういえば、ヨーロッパのケルト人はかなり早い時期からギリシャ・ローマ化が進んでおり、神話なども自前のものはほとんどなく、大半がギリシャ・ローマからの借用、もしくは自前と習合されたものだったようですね。

>>ギリシャ神話のパリス(Paris)がその原義の起源と考えられます。
>あとは語源的につながりがあるかどうかですね。もしくは、直接的につながりがなくても、類似した言葉として、さういふ意味をもたせたか、です。可能性は充分あると思ひます。
⇒私の勝手な憶測ですが、圧倒的な文化位相差があったと思います。文化的上位者であったギリシャ・ローマ人が、Lutetia付近の高地に散在するケルト人を称して「ど田舎の乱暴者」くらいの軽蔑的な意味を込めてParisii「パリスのような奴ら」(?)とよんだのではないか…と空想を膨らませた次第です。(何の根拠もなしに、推測だけで申しあげてすみません!)

以上、再伸まで。匆々
「夢想を食って生きる」Nakay702より

追伸:最近、旧バージョンのInternet Explorerのサポートが切れてからというもの、大量のメモリ負荷のかかる「OKWaveの社長です。何か質問ありますか? Vol.2」への質問からはちょっとご無沙汰しております。またまた"Caprichosamente"ですが、その気になりましたら、改めてお邪魔させていただく所存でおります。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

追加回答、感謝してをります。おしやべり好きなものですから、複数回答してくださる方をBAに選ぶことが多くなります。

>>Capricho「気まぐれ」のなせる業でして…。
>>ちょっとそれますが、Rhapsodyのことを、スペイン語ではRapsodiaとも言いますが、
>>Caprichoとも言います。

イタリア語のcapriccioですね。リヒャルト・シュトラウスやパガニーニが有名ですが、メンデルスゾーンやブラームスにもあつたやうに記憶してゐます。

おつしやるとほり、回答は無理せず、「気まぐれ」程度がいいのではないかと思つてゐます。あまり乗り気でない質問に回答すると、つい悪口を書いてしまつて、後悔することがあります。知識のあるなしよりも、内容に興味をもてるかどうかで、回答するかどうか判断することが多くなりました。

>>ちょっとなつかしくなって一文啓上した次第でした。

黄金の林檎など、トロイア戦争にまつはる話は大好きですので、ありがたく拝読いたしました。

>>ギリシャの地誌学者ストラボン某によれば、当時(紀元前1世紀のころ)のパリは、
>>Lutetia(泥の地?)と呼ばれる「小寒村に過ぎなかった」そうで…。

ストラボンは読んでゐません。Λουκοτοκίαと表記してゐるやうですね。カエサル『ガリア戦記』にはlutetiaがでてきます。昔の日本でも、京都から見れば、東京はそんなものだつたのでせう。

>>ヨーロッパのケルト人はかなり早い時期からギリシャ・ローマ化が進んでおり、
>>神話なども自前のものはほとんどなく、大半がギリシャ・ローマからの借用、
>>もしくは自前と習合されたものだったようですね。

このあたりの歴史はさつぱりわかりません。御教示ありがたうございます。

>>圧倒的な文化位相差があったと思います。

たしかにこれはあるのでせう。日本人の私があこがれるくらゐですから。

>>またまた"Caprichosamente"ですが、その気になりましたら、
>>改めてお邪魔させていただく所存でおります。

楽しみにしてをります。さういふ姿勢でしたら「ネット依存症」の心配はありませんね。しばしばこのサイトで、肩に力が入りすぎてゐる人を見かけます。Nakay702さんのやうな人が増えてゆくことを願ひます。御回答ありがたうございました。

お礼日時:2015/01/05 20:10

>「田舎者、乱暴者」といふ解釈はどこから出てきたのですか。



⇒ギリシャ神話のパリス(Paris)がその原義の起源と考えられます。狼藉者パリスは、トロヤ王プリアモス(Príamo)の子で、スパルタ王妃ヘレネ(Helene)を誘拐し、トロヤ戦争の原因をつくったとされています。

詳しくは下記をご参照ください。
http://www.google.co.jp/search?q=%E3%82%AE%E3%83 …

この回答への補足

出典をまちがへました。「ちくま文庫」ではなく「講談社学術文庫」です。

補足日時:2015/01/04 18:54
    • good
    • 0
この回答へのお礼

今年もよろしくお願ひいたします。本年のスペイン語の質問の一番回答は、Nakay702さんかkia1and2さんかと注目してゐたのですが、SPS700さんが投稿なさつたやうです。

>>ギリシャ神話のパリス(Paris)がその原義の起源と考えられます。

黄金の林檎の物語は、ホメーロス『イリアス』『オデュッセイア』でもまとまつた形では登場してをらず、コルートス『ヘレネー誘拐』にたよることになります。

「石ころだらけの切り立った鋭峰の下で、若いパリスが父の羊に草をはませていた。」
(松田治訳 ちくま文庫 27ページ)

このあたりを読むと、「田舎者」といふのはうなづけます。さらにヘレネーをスパルタから連れだすときの描写は以下のとほりです。

「パリスはヘレネーを、もてなし好きなメネラーオスの宮殿から、海を渡る船の甲板へはこび移した。彼はキュテレイアの約束によって、傲慢なまでに自信をもち、戦争の船荷を急いでイーリオンにはこぼうとしていた。」
(松田治訳 ちくま文庫 45ページ)

このあたりは「乱暴者」と解することができます。

>>ギリシャ神話のパリス(Paris)がその原義の起源と考えられます。

あとは語源的につながりがあるかどうかですね。もしくは、直接的につながりがなくても、類似した言葉として、さういふ意味をもたせたか、です。可能性は充分あると思ひます。

御回答ありがたうございます。

「OKWaveの社長です。何か質問ありますか? Vol.2」への質問も、またお願ひします。楽しみにしてをります。

お礼日時:2015/01/04 18:50

パリジェンヌ、パリジャンは、単にパリで生まれ育った女性、男性という意味でしょ。

    • good
    • 0
この回答へのお礼

今年もよろしくお願ひいたします。gouzigさんから回答をいただくのは、ひさしぶりです。お名前はしばしば拝見してをりますけれど。

>>パリで生まれ育った女性、男性という意味でしょ。

日本でいへば、「江戸つ子」のやうなものでせうか。「心意気」を感じさせてくれます。

『Dictionnaire de l'Académie française, 1935』によりますと、

「PARISIEN, IENNE
adj.
Qui a le caractere, l’air de Paris. Esprit parisien. Vie parisienne. Un evenement bien parisien.」

と説明されてゐました。

今後も御教授たまはりたく存じます。御回答ありがたうございました。

お礼日時:2015/01/04 16:39

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!