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探査機「ニューホライズンズ」からの信号が届き、最接近に成功したことが確認された。

 米航空宇宙局(NASA)は7月15日午前(日本時間)、探査機「ニューホライズンズ」からの信号が届き、最接近に成功したことを確認したと発表した。

 ニューホライズンズは14日午後8時49分(日本時間)に冥王星に最接近した。プロジェクトマネジャーのグレン・ファウンテン氏は「地球から約49億キロ離れた冥王星にたどり着くことは、ニューヨークからロサンゼルスまでの距離でゴルフのホールインワンを出すようなものだ」と語っていた。

 ニューホライズンズが最接近で得た観測データは、約8Gバイトのフラッシュメモリに蓄積される。ただし冥王星接近時の通信速度は平均で2000bps程度。全データの送信が完了するのは来年後半になる予定だ。

 冥王星は米国人クライド・トンボーが発見(その遺灰はニューホライズンズに搭載されている)したこともあり、探査機打ち上げ後に冥王星が惑星から「準惑星」に“降格”された後も強い思い入れがあるようだ。バラク・オバマ米大統領は「発見とアメリカのリーダーシップにとって偉大な日だ」などとツイートしている。

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1507/15/n …


そこで質問です。今回は ニューホライズンズは冥王星に最接近しただけでしたが、月や火星のように
探査機が表面に着陸するのは 物理的には可能なんでしょうか?

A 回答 (3件)

物理的には可能です。

が、非常に長い時間と大きなコストが掛かる。
 冥王星はすんごく遠い。小惑星や彗星とは桁違いですから、行き着くにはうんと時間が掛かり、時間が長くなれば探査機が故障する危険性もどんどん大きくなります。なにしろ極寒の宇宙に強い放射線が飛び交っている。のんびりしてたら、いずれ壊れちゃいます。なので、うんとスピードを上げなくちゃいけない。そういう理由で、ニューホライズンズは猛スピードで冥王星の脇を通り過ぎたんです。
 単に通過するだけじゃなくて着陸するには、冥王星と同じ速度になるようにブレーキを掛けなくちゃいけません。が、自動車みたいに摩擦で止まるわけには行かないのはご存知でしょ。ロケット噴かせば一瞬で止まる、という訳にも行きません。飛んでいるスピードにまで加速するのに使ったのと同じだけのエネルギーが、減速するのに必要なんです。急減速するには大出力のでかいロケットエンジンと大量の燃料を運んでいかなくちゃなりませんが、探査機が重ければますます減速は困難になり、一層でっかいエンジンが必要です。急減速によって探査機に強い力が掛かるのに耐えなくちゃならず、なおさら探査機は重くなります。重い探査機が地球を出発するためにはすんごく巨大なロケットを使うことになります。(ISSのように小分けにして地球周回軌道に運んでから組み立てる、というアイデアもありますが、宇宙空間できちんと組み立て作業をして動作確認するのはなかなか難しいでしょう。)なので、巨大探査機を使った急減速方式は無理。
 ですから、スピードを上げすぎないで時間を掛けて飛んでいく。ニューホライズンズの何倍か掛けることになるかも。そして、冥王星に近づいたけれどまだカナーリ遠い、という段階でじわじわ減速を始めなくてはならない。減速すれば、当然行き着くのに時間が掛かります。減速だけでも10年単位の時間を掛けることになるんじゃないでしょうか。ハヤブサで有名になった、長時間連続運転できるイオンエンジンを使うことになりましょう。
 冥王星にそこそこ近づいたら、もうひと息減速して、まずは冥王星を周回する軌道に乗るんです。周回と言っても、冥王星からうんと離れた巨大な楕円軌道です。(一周するのに何年かかるか、って遠さかも知れません。)この軌道を周回している間に、衛星カロンや冥王星に多少とも接近することによって、ロケットだけではできない減速をやります。(重力を介して探査機の運動量をカロンや冥王星に肩代わりしてもらうという技術で、「スイングバイ(重力カタパルト)」と呼ばれています。)これを何度も繰り返してだんだん軌道を小さくしていく。このためには、最初に周回軌道に入るときのタイミングと軌道が非常に正確でなくちゃなりません。極めて高度な技術です。
 冥王星の表面近く(たとえば数百キロ)を周回するところまで行ったらいよいよ着陸です。この段階では、一気に急減速しないと冥王星に激突してしまいます。が、探査機が重いために減速は大変。なので、軽量の着陸機だけを切り離し、着陸機は化学ロケットで急減速して着陸します。濃い大気があれば着陸機は摩擦熱で燃えちゃうかも知れない。逆に大気がうんと薄ければパラシュートは役に立たない。着陸できる平らな場所がそもそもあるのかどうか。そういった現場の状況に合わせた着陸方法をあらかじめ用意して出発しなくちゃならないわけです。で、そのあたりの状況は今回の探査でだいぶ分かったと思われます。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

専門的な分析、参考になりました。

お礼日時:2015/08/07 01:28

技術的に可能ですよ



 日本の小型衛星が小惑星に着陸してまた地球に帰ってきてますし
http://www.isas.jaxa.jp/j/enterp/missions/hayabu …

ニューホライズンは着陸できるように作られていませんから、無理ですけどね
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この回答へのお礼

毎度ありがとうございます。

今回はへそが曲がっていませんね。(笑)

お礼日時:2015/08/06 22:55

>今回は ニューホライズンズは冥王星に最接近しただけでしたが、月や火星のように


>探査機が表面に着陸するのは 物理的には可能なんでしょうか?

 それは可能でしょう。
 今回が「初対面」でしたので、星の状態や表面がどうなっているか、今回初めて分かったわけです。次にどうするのかは、今回のデータを見て考える、ということなのでしょう。

 これまで会ったこともないのに、結婚まで考えることはないでしょう。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

木星や土星(海王星や天王星も含めて)は無理だろうけど、冥王星の表面は固体ですよね。

>これまで会ったこともないのに、結婚まで考えることはないでしょう。
物理的には可能では 技術的には あと一歩かもしれませんね。

お礼日時:2015/08/06 22:49

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