dポイントプレゼントキャンペーン実施中!

Die nun hierauf folgende Szene wird allen denjenigen, welche so glücklich waren derselben beizuwohnen, niemals aus dem Gedächtnisse schwinden.(Quelle; Die Presse,
23.April 1854)

この文で2行目のderselbenはSzeneを指すもので、「居合わせる、列席する」という動詞,
beiwohnenの3格目的になるということですが、このderselbeという語がぴんときません。
英語のsameに当たるような語であるように思え、文法書にもそのような用法が挙げられています。
しかし、この文脈で使われているというのがよくわからないのです。ここではこれを使うのは必然なのでしょうか?それとも他に表現がありますか?

A 回答 (1件)

古いドイツ語ですね。

derselbeは今までにお話ししている指示代名詞で、すぐ前に言われた人や物と同一(=selbe)の人や物を指し示します。もともと古いドイツ語ではselb-自体が代名詞だったのですが、それと定冠詞が結びついてderselbeという指示代名詞に変化しました。前半の代名詞部分と後半のselbeの語尾の両方が性、数、格に応じて変化するため、何を指すかが明瞭になります。derselbenをただの代名詞ihrに変えてもまちがいではないのでしょうが、その前にallen denjenigenという語があって、denjenigenもまた指示代名詞なので、Szeneをはっきり指し示すためにはこうなるのだと思います。ただ、derselbeという指示代名詞は今日でも使いますが、この時代から比べれば少ないです。当時の哲学書などの学術書を見ると、derselbeという指示代名詞は頻出しますが、今の標準のドイツ語では別の表現になるでしょう。
そもそも、glücklich sein etwas beizuwohnenのような語法が今では使われないので、derselbenを違う語で置き換えられるかどうかという問い自体にあまり意味がないということはあります。この時代のこの文体ならばderselbenがごく普通だと思います。
そういうわけで、今のドイツ語に即してほかの表現のしかたを考えるのならば、文全体が全く違った形になると思います。原文では、主文を途中で中断して複文を挿入していますが、こういう入り組んだ文を箱入り文といい、注意して使わないと悪文になります。必ずしも箱入り文=悪文ではありませんが、日常的な文では避けた方がよいので、複文全体を後置してみます。ほかの古い表現も全部取り除いて、標準的な表現のみを限定して使うと、次のようになります。

Die nun folgende Szene wird allen nie aus dem Gedächtnis schwinden, die darüber glücklich waren, ihr beizuwohnen (または dass sie ihr beigewohnt haben).

これでもSzeneとihrが大分離れるので、近づけた方がもっと平易になると思います。また、Szeneという語との組み合わせからいうと、現代ではbeiwohnenよりもerlebenを使う例の方が多いです。

Die nun folgende Szene wird allen Leuten nie aus dem Gedächtnis schwinden, die sie erlebt (= ihr beigewohnt) haben und darüber glücklich waren.
    • good
    • 4
この回答へのお礼

Tastenkasten先生、早速ありがとうございます。

指示代名詞につきましては先生に何度かご説明いただいていましたのに、わかりが悪く、恥ずかしく思います。

>古いドイツ語ですね。derselbeは今までにお話ししている指示代名詞で、すぐ前に言われた人や物と同一(=selbe)の人や物を指し示します。もともと古いドイツ語ではselb-自体が代名詞だったのですが、それと定冠詞が結びついてderselbeという指示代名詞に変化しました。前半の代名詞部分と後半のselbeの語尾の両方が性、数、格に応じて変化するため、何を指すかが明瞭になります


derselbe=gleich=sameという風な固定観念がありましたので、このderselbenにぴんとこない感じを持っていました。(汗)
指示代名詞の本来の役割を今更ですが、認識した次第です。

どうもderjenige,derselbeといった指示代名詞は苦手意識があり、何となくモヤモヤしていましたが、やっと納得できた気がしております。

ありがとうございました。

お礼日時:2016/01/27 22:42

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!