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最近位相空間の勉強を始めた者です。
ある本をもとに勉強を進めているのですが、
ユークリッド空間における距離、連続性、近傍、開集合の定義やそれらに関する定理が述べられており、開集合と連続性に関する定理を示した後で、

「開集合を全理論の基礎にすえる
ユークリッド空間で定義した開集合の性質(全集合と空集合は開集合である…など)を
位相空間で開集合とよばれるものの定義にする」

という旨の内容が出てきました。
ご質問したいことは、なぜ開集合(ひいては位相)の定義をあれにしたのか、ということです。
なぜ、開集合をこう定義すればうまくいく、と思えたのかを知りたいです。
つまり、ユークリッド空間から、どのような思考の流れで位相空間を考えだしたのかを知りたいです。
(位相空間はユークリッド空間をより一般化したもの、という解釈は合っているでしょうか…?)
よろしくお願いいたします。

A 回答 (1件)

> なぜ開集合(ひいては位相)の定義をあれにしたのか、ということです。


> なぜ、開集合をこう定義すればうまくいく、と思えたのかを知りたいです。
開集合の公理は、たしかにうまくできてるとは思いますが、なぜ、うまくいくと思ったのか?というのは、難しい質問ですね。
どの分野もそうですが、最初はなんでこんな定義なんだかさっぱりわからないのが、そこをこらえて、ある程度勉強を進めていくと、だんだん自分の中で「ああそういうことか」みたいなイメージができてくるとは思います。
そうですね。イメージとしては、何か集合が与えられたときに、そこに位相を入れる(=開集合を定義すること)というのは、つまり、
集合のうちの、どの要素とどの要素は区別ができる、あるいは、どの要素とどの要素は区別ができない(同じに見えてしまう)、
というのを決めるということなんですね。
・要素aと要素bと要素cは区別できるのであれば、要素Aと要素Bの集合は、要素Cとも区別できないとおかしい
・集合Aと集合Bが区別できるなら、その交叉部分も、区別できないとおかしい
みたいなことですかね。

>位相空間はユークリッド空間をより一般化したもの
うーん。少なくとも私のイメージは違います。
というか、ユークリッド空間に、位相を入れる方法は、別に普通のユークリッド距離を用いた距離空間だけではありません。
位相をいれるというのは、上で書いたように、どの点とどの点が区別可能かを決めるということです。
全ての実数が区別可能だと考えれば、通常のユークリッド距離を用いた空間になりますし、
たとえば、小数点以下が同じ実数は区別できない、みたいな空間も考えられますし、
あるいは、有理数は全て区別できるけど、無理数は区別できない、みたいな空間も考えられるでしょう。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

>・要素aと要素bと要素cは区別できるのであれば、要素Aと要素Bの集合は、要素Cとも区別できないとおかしい
>・集合Aと集合Bが区別できるなら、その交叉部分も、区別できないとおかしい

こういう発想から、共通部分と和集合に関する公理が考えられたわけですね。
開集合の公理が理論上あれで問題ないというのは、
いろいろ試した結果(定義を増やしたり減らしたり試行錯誤した結果)わかったことなのでしょうか?
それとも、「ユークリッド空間で考えた開集合をより一般化したかったらこうなってほしいよね」というように、ある種当たり前だと思えることなのでしょうか?(後者だとしても試行錯誤はしてるとは思いますが)
読んでいる本の流れが「ユークリッド空間→位相空間」となっているので、ユークリッド空間での開集合の定義(ε近傍を用いたもの)から考え出されているのかな…と思っているのですが。

>全ての実数が区別可能だと考えれば、通常のユークリッド距離を用いた空間になりますし、
>たとえば、小数点以下が同じ実数は区別できない、みたいな空間も考えられますし、
>あるいは、有理数は全て区別できるけど、無理数は区別できない、みたいな空間も考えられるでしょう。

んー、なるほど。確かにそうですね。
自分の中で「これだ!」と思えるイメージが持てるよう、勉強を進めてみます。

お礼日時:2016/01/31 18:43

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