ナチスの後にイタリアやフランスで起きた浄化政策(過去の厳しい追求と報復)、およびレジスタンス神話の形

ナチスの後にイタリアやフランスで起きた浄化政策(過去の厳しい追求と報復)、およびレジスタンス神話の形成について、具体的にどのようなことが行われたのか、またその結果どうなったのかを知りたいです。どうかご教授の程お願いいたします。

No.1 回答者： drmuraberg 回答日時： 2018/12/11 14:18

＜ナチスの後にイタリアやフランス＞

回答が付かないようなので、敢えて回答してみます。

英語とドイツ語のWebサイトを検索しましたが、これと云う
ものは見つかりませんでした（残念ながら仏語と伊語は
できません）。

＜浄化政策(過去の厳しい追求と報復)＞は不徹底のまま
今日に至っています。その理由は、
１） フランスにもイタリアにも反ユダヤ主義を心情的に支持する
人が多かった、
２） 両国に於いては、「ナチ対反ナチ」の先鋭な構図では無く、
受容派（祖国の占領には不満）と抵抗派、およびファシスト（右派）
対レジスタンス（連合国側参加の民主派と左派）の違いだった、
３） 戦後に明らかに成ったナチスの残虐行為に対して、心情的
反ユダヤ主義者、受容派やファシストの何れもが距離を置き
自己の記憶から消し去ろうと努めた、
４） その周囲も、報復的な行為を控えた、からでしょう。（解放直後に、
ドイツ兵と恋愛関係にあったパリジェンヌたちが坊主頭にされ、
引廻され石を投げつけられている様な光景は、その後無く
なりました。）



以下は１）～４）と現在の状況の推測の基となる記述の例です。
（訳は拙訳。英語ではこれと云ったものは見いだせなかった。）

（仏）＜ésistance＞
レジスタンスは英雄化された。フランス郵政局郵便は1957～1961年に
切手シリーズとして、Héros de la résistanceのモットーの下に23枚の
切手を発行した。夫々の切手はレジスタンス闘士（男性20名、女性
3名）を肖像化したもので、彼らの内22名が抵抗で命を失っている。
・・・フランス大統領François Hollandeは４名のレジスタンス死者・・・
の死骸を2015年5月27日にパンテノンに移葬する事を宣言した。死後に
国家が贈る最高の栄誉である。
https://de.wikipedia.org/wiki/Résistance#Nach_dem_Krieg
Frankreich

地味に続けているようです。

（伊）Resistenzaの概念は、イタリアファシズムとイタリア国家社会主義
勢力に対し抵抗した、党派と政治運動の全体を表している。これらの
勢力は、1943年9月８日の連合国とイタリアの停戦後に、イタリアの
一部を占領した。重要な核は、様々な形のパルチザン活動、国家
解放委員会、CLN（国家解放の為の委員会）、GAP（愛国活動
グループ）およびSAP（愛国戦闘活動グループ）でした。
その様な抵抗活動に対する報復としてSSはArdeatinischen Höhlen
またはMarzabottoでの様な虐殺を行った。
戦後、これらのパルチザン運動を支援した一連の共同体に対して
全体として勇敢な金メダルが贈られた。見積もりでは、イタリア
レジスタンスの戦死者（戦闘での又は捕虜収容所での射殺）は
計約44,700人に上り、更に21,200人が障害を負うか廃人と成り
戻った。パルチザンの下で戦う婦人の割合は極めて高かった。
ユダヤ系イタリア人の強制連行は単に断片的に行われた。
収容所に強制収容されたユダヤ人の内約10,000人が殺された。
https://de.wikipedia.org/wiki/Widerstand_gegen_d …

免罪符が有りそうです。ムッソリニの孫娘が政治家として活動して
います。ご参考までに。