
LM曲線が水平のとき、貨幣供給量の増加でGDPがどう変化するという問題で、教科書ではLM曲線が動かないのでその政策は無効となっています。しかし、問題を解くとLM曲線が下に移動してしまいます。この現象をどう説明すればいいのでしょうか?
問題.
C = 8 + 0.6Y, I = 8 - 0.4r, L = 8 - 0.3r, G = 0
このとき、貨幣供給量(M)が2のときから5のときに変化したときのIS-LM曲線を書くのですが、IS曲線は変更がないのでそのままで、貨幣供給量が変わったので計算すると、水平のまま下に移動してしまいました。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
金融政策が効力がなくなるのは、LM曲線が水平かどうかというよりは、Mの増加によってLM曲線が右方に/下方にシフトするかどうかでしょう。
シフトすれば、金融政策は効果があることになる。貨幣需要量Lが無限に利子弾力的で、Mを増やしても利子率が下がらないなら、金融政策は有効ではない。与えられた貨幣需要関数LはL= 8 - 0.3r
あるいは逆需要曲線の形にして
r = 80/3 - (10/3)L
となるが、ある利子率、たとえばr=20でLが無限に利子弾力的なら
貨幣需要曲線はL-r平面上で
r = 80/3 - (10/3)L 0≦L≦2
= 20 2≦L
となる。ことのきrが20まで下がると、貨幣需要曲線はr=20で水平となる。このとき、貨幣供給量がM=2ならば、L=M=2とおいて
r= 80/3 - (10/3)・2 = 20
と、LM曲線は、Y-r平面(縦軸にr、横軸にYをとった平面)において縦軸のr=20のところで水平となる。このときIS曲線は
r=40 - Y
となる(なぜ?)一方、LM曲線は
r = 20
だから、均衡水準のYとrはどちらも20となる。Mを、たとえば、5に増やしても、利子率は20で下がらず、均衡のYとrには何の影響をあたえない。
このように、LM曲線が単に水平かどうかではなく、貨幣需要関数がある利子率のもとで無限に弾力的になる(このときもLMはこの利子率のもとで水平となる)かどうかということが、金融政策の有効性にとって重要。
No.3
- 回答日時:
もう1点付け加えておくと、均衡のY、C、I、rを解くために、この問題の経済ではわざわざISーLM曲線を導出する必要はない。
貨幣の市場は財市場の影響を受けず、独立しているので、M=Lを解くだけで、均衡利子率が直ちに求まる。このrを投資関数に代入すると、Iが求まる。すると、Y=C+I+Gより、Yが求まる、という具合に、貨幣市場から財の市場へ因果関係が一方的に流れるからだ。もっと、複雑なモデルでは、貨幣需要の決定要因として利子率と所得の2つがはいっているので、因果関係が一方的ではなく、貨幣市場と財市場の同時決定だからだ。No.2
- 回答日時:
回答1ですが、修正した貨幣需要曲線ですが、見にくいので書き直します。
貨幣需要曲線はL-r平面上で
r = 80/3 - (10/3)L 0≦L≦2のとき
= 20 L≧2のとき
となる。つまり、修正した貨幣需要曲線はrが無限大から80/3まではL=0で、rが低下して80/3から20まではr=80/3 - (10/3)Lで表され、r=20に達すると、水平の直線(貨幣需要はこの利子率のもとで無限に弾力的)となる。rを縦軸、Lを横軸にとってグラフを描いてみてください。貨幣供給量がMのとき、利子率がいくらになるかはこの貨幣需要曲線のLのところにL=Mを代入すればよい。0≦M≦2の範囲では、Mが増えるとrは下がるが、Mが2を超えると、rは20以下には下がらないことを確かめてください。
貨幣供給量(M)が2の時の説明は大変よく分かりました。この時、r=20 で横軸Lは水平になり、以後、貨幣供給量が増えてもr=20は下がらないことまでは図を書いて納得しました。ここで一つ疑問なのですが、単純に式として、Mに5を入れると80/3 - (10/3)*5=10と、r=10まで下がってしまいますが、これはどう理解すればいいのでしょうか?
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