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下記の記述は正しいでしょうか
誤りがある場合には訂正お願いします。

1、日本国内の聴覚障害者(18歳以上)は、約35万人である。

2、日本国内の聴覚障害者(18歳未満)は、約15000人である。

3、日本の聴覚障害者の9割以上は、後天的(18歳以上に障害が出る)のものである。

(質問事項)
統計で18歳未満の聴覚障害者は約15000人とありましたが、どうして少ないのでしょうか?(日本国内全体で聴覚障害者が約35万いるにもかかわらず)


宜しく御願い致します。

A 回答 (1件)

平成18年度に厚生労働省が実施した「身体障害児・者実態調査」によると、以下のようなデータが出ているのですが、次のようなことに留意して読み解いてゆく必要があります。



ア この調査が、在宅の身体障害児・者(身体障害者手帳所持者)だけを対象として行なわれたこと
(= 就労している人や手帳所持に至っていない人などが反映されていないので、実数との開きがある)

イ 聴覚障害者とは、聴覚障害のみ、平衡機能障害のみ、音声・言語・そしゃく機能障害のみの、3種の障害を合わせた者を指していること

<データ>
〇 18歳以上の聴覚障害者 ‥‥ 343,000人
 ・ 聴覚障害のみ ‥‥ 276,000人
 ・ 平衡機能障害のみ ‥‥ 25,000人
 ・ 音声・言語・そしゃく機能障害のみ ‥‥ 42,000人
〇 18歳未満の聴覚障害者 ‥‥ 17,300人
 ・ 聴覚障害のみ ‥‥ 15,800人
 ・ 平衡機能障害のみ ‥‥ データなし
 ・ 音声・言語・そしゃく機能障害のみ ‥‥ 1,500人
〇 合 計 ‥‥ 360,300人
 ・ 聴覚障害のみ ‥‥ 291,800人
 ・ 平衡機能障害のみ ‥‥ 25,000人
 ・ 音声・言語・そしゃく機能障害のみ ‥‥ 43,500人

以上のことから、必ず、まず最初に、データの出どころ(出典)を「平成18年 厚生労働省 身体障害児・者実態調査」というように明示した上で、かつ、聴覚障害者数について「平衡機能障害、および音声・言語・そしゃく機能障害を除く」と書き添えて、次のように述べてゆかなければいけません。

1.日本国内の在宅聴覚障害者(18歳以上)は、約28万人である。
2.日本国内の在宅聴覚障害者(18歳未満)は、約1万6千人である。
3.日本国内の在宅聴覚障害者の9割以上が、18歳以上の者で占められている。

3に関しては、全体に対する割合しか言うことができません。
障害発生年齢に関するデータが上記のデータの中には存在していないため、1と2から導かれた3という結果を「日本国内の聴覚障害者の9割以上は、後天的(18歳以上で障害が出る)なものである」と言い切ってはいけません。

18歳未満の人が少ないのは、もともと先天的な聴覚障害など(ろうあ、高度口蓋裂などによる音声・言語・そしゃく機能障害)がごくわずかだからです。
そのような先天的な聴覚障害をもたらす薬物などが市中に出回ることは皆無になりましたし、また、同じく、胎児に先天的な聴覚障害をもたらす妊婦の風疹も徹底的に予防対策が採られています。
その上で、法定の乳幼児スクリーニングという先天性聴覚障害対策も採られており、きわめて徹底した対応がなされています。

なお、実際問題として、聴覚障害の大部分は言語獲得後の疾病や薬物の影響などによるもので、後天性なものがほとんどです。
ただし、先ほど記したとおり、上記の統計数(人数)だけではそれを言うことはできず、別途、障害発生年齢に関する統計データが用意されなければダメです。その点にはくれぐれも注意して下さい。
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この回答へのお礼

丁寧且つ詳細な御回答ありがとうございます。
大変勉強になりました。
よく理解出来ました。

お礼日時:2020/08/30 03:37

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