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今、総需要YがY=C+I+Gで与えられ、消費曲線CがC=a+b(Y-T)(a>0,0<b<1)で与えられています。ここから政府支出乗数はΔY/ΔG=1/(1-b)と計算で導くことができました。
ここで、T(政府の租税収入)を所得水準に依存する時、TはT=cY(0<c<1)で表すことが出来、このときの政府支出乗数がΔY/ΔG=1/(1-b+bc)と計算出来ました。多くの国では政府の税収入が所得水準に依存する課税体系(後者のパターン)を取りいれてるらしいのですが、これが景気管理の為にどのような効果があるのかが分かりません。
私なりに、二つの政府乗数指数から考えてみたのですが、
0<(1-b)<(1-b+bc)なので、前者の政府乗数指数の方が大きくなり、前者の方が効果が期待されるので後者の利点が分かりません。前者より後者の方が景気管理においては意義があるのでしょうか?

A 回答 (3件)

後者の場合、税がビルトインスタビライザー(自動安定化装置)としての役割を持つという利点がある(とよく言われる) 。



例えば、景気が過熱気味で投資が増大すると、乗数が大きい前者の場合はGDPを大きく引き上げさらに景気の過熱をもたらすのに対し、後者の場合は税の増加を通じてGDPの増大を抑え気味にしてくれる。逆に、景気が後退気味で投資が減少したとき、乗数が大きい前者はGDPを大きく引き下げるが、後者の場合は税の減少を通じてGDP の下げ幅を小さくしてくれる。こんなように、後者のケースでは、政府支出を操作しなくても、GDP(景気の変動)が安定化されるようなメカニズムが働くことになる。

景気管理が不景気時に政府支出の増大によってGDPを増大させることのみを目的とするなら乗数の大きい前者が望ましいかもしれないが、景気の安定化という目的も持つのなら後者のケースも意義があるんでないかい。

もっとも、現実の政策において税が所得水準に依存するようになっているのは、ビルトインスタビライザーやら景気管理うんぬんという話はほとんど関係なくて、単に「公平性」(貧乏人の税は少なくし、金持ちからいっぱいとるべき)を保つためという理由が大きいからだと思うが(単なる推測)。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。なるほど、税がビルトインスタビライザーの役割を果たすんですね。納得出来ました。

お礼日時:2005/02/02 09:15

Tが所与の場合


(いわゆる人頭税みたいな感じやね)、
政府が操作できうる変数は
政府支出のみであり、
限界消費性向によって、
所得の増減が決定されることになる
そうなると
景気の動向を
政府支出の増減でしか操作できない。

Tが操作可能な変数の場合
(所得税、間接税、固定資産税などなど)、
政府が操作できうる変数が増えるため、
景気動向を操作しやすくなる
ってことじゃないでしょうか?
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。参考にさせていただきます。

お礼日時:2005/02/02 09:18

それは単に、モデルの複雑度の違いの話だと思いますよ。



マクロ経済学入門のテキストの冒頭では、初めからいきなり
Y=C+I+G+NX
という式を使わずに、まずは簡略化した
Y=C+I
という単純なモデルから学び始めましたよね。で、そこから少しづつ、複雑なモデルに発展させていったでしょう…。

Tを所与の定数(外生変数)とするか、所得に依存した変数とするかも、同じ事です。
所得に依存しない政府支出ができる国なんて、現実上あるはずがないわけで、まずはTを一定とする単純なモデルで概要を勉強してから、より発展したモデルとして、T=cYといった制約式を付け加えて、より現実的なモデルにしていくわけです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。参考にさせていただきます。

お礼日時:2005/02/02 09:17

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