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東洋(アジア)と西洋(ヨーロッパ)での専制君主制及び絶対君主制の馴染みやすさについて質問です。

以下の動画は、古代ローマについての解説を取り上げている動画なのですが、ディオクレティアヌス帝の場面の解説セリフで、
『元老院は機能せず、ローマは完全に東洋的専制君主制国家となったのだった』
と書かれているのですが、ここで以下の質問です。

1.『元老院は機能せず、ローマは完全に東洋的専制君主制国家となったのだった』というセリフで気になるのが、議会が機能しないあるいは存在しないなら、なぜ『東洋的専制君主制国家』になったと書かれていますよね。
なぜ、この動画には議会の有無が、『東洋的専制君主制国家』として扱われているのでしょうか?

2.この動画で、『元老院は機能せず、ローマは完全に東洋的専制君主制国家となったのだった』というセリフで気になるのが、君主制、つまり専制君主制及び絶対君主制が馴染みやすいのは、東洋(アジア)と西洋(ヨーロッパ)の二つの内、どちらが専制君主制及び絶対君主制の馴染みやすいのでしょうか?


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「東洋と西洋での専制君主制及び絶対君主制の」の質問画像

A 回答 (1件)

1. ローマやギリシャなどの古代の共和制というのは近代民主主義とは少し違うものの、民主的な手続きつまり「選挙による議員選出」とか「君主とは異なる合議体制」などをいいます。


 ローマの場合は、選挙による平民議会と貴族を中心とした合議体制である元老院の二つが国家運営の主体でした。

なので議会(と元老院)が機能しないなら、それは「絶対君主制と同じである」と言う意味になります。

ただ「専制君主」という言葉は主にローマ皇帝制に用いられる言葉で「ローマ皇帝の権力が強化されたため、平民議会と元老院の機能が停止した」という前提で用いられる言葉で、皇帝の即位方法などが君主とは異なることを踏まえて歴史学者が「ドミナートゥス: Dominatus(専制君主)」という言葉で表しているのです。

なので権力としては専制君主と絶対君主は同じシステムである、と言っていいです。

2.東洋(アジア)と西洋(ヨーロッパ)の二つの内、どちらが専制君主制及び絶対君主制の馴染みやすいのでしょうか?

この時に注意が必要なのはローマと対比される「東洋」が中国や日本などのアジアではない、ということです。

この場合の「アジア」とはボスポラス海峡よりも向こうの中近東のアラブ諸国のことで、ローマと敵対していた絶対君主国でした。

ボスポラス海峡は当時、オリエント(東洋)とオチデント(西洋)の境目になっていて、オチデントはギリシャの都市国家など共和制の伝統があり、オリエントは絶対君主しかない、という違いがありました。

ローマは建国当初こそ王政でしたが、すぐに王を追い出して共和制になります。なのでローマは本来筋金入りの君主嫌いだったのですが「皇帝が事実上の君主になった」という点を『元老院は機能せず、ローマは完全に東洋的専制君主制国家となったのだった』という言葉で表しているのです。

で、ローマ崩壊後はヨーロッパにも絶対君主制が広がります。なので、ヨーロッパで絶対君主制がなじまない、ということはないでしょう。
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