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No.5
- 回答日時:
ご質問は実に真っ当で、「積分範囲の下限が0からー♾に変化する」のは明らかに変ですよね。
どうも、ご参照になっている教科書は、細かいところを色々ゴマカシているようです。「ディラックのデルタ関数」は関数じゃなくて、超関数です。これをガウス関数の極限で定義することが多い。どうやるかというと、平均0,分散s^2の正規分布の確率密度関数(ガウス関数)を考えておいて、s^2→0にした極限をδ(t)とする。なので、
t≠0 ならば δ(t) = 0
∫{-∞〜∞} δ(t) dt = 1
という性質を満たすわけです。(なお、ご質問の不法コピーにおいて、色付きの部分にある「δ(0) = ∞ 」というのは、初学者のためのゴマカシです。)
しかし、ラプラス変換の話の場合には、t≧0で定義される関数f(t)だけを相手にしている。そもそもt<0の部分は一切関係ない(んで、しばしば「t<0の時はf(t)=0」という風に定義域を拡張することによって、積分範囲の細かい心配を無視できるようにする)。
というわけで、上記の定義では(積分範囲が本質的に-∞〜∞になってて)具合が悪い。ですから、ラプラス変換でデルタ関数を導入するには、上記とは異なる、
t>0 ならば δ(t) = 0(t<0の場合は、定義域を拡張して、δ(t) = 0)
∫{0~∞} δ(t) dt = 1(拡張した定義域まで考えれば∫{-∞~∞} δ(t) dt =1 )
となるような「別のデルタ関数」を持ってこなくちゃいけません。(それには例えば、
t≧0ならば g(T,t) = (1/T) exp(- t/T)
(t<0の場合は、定義域を拡張して、g(T,t) = 0)
という関数でT→0 の極限をδ(t)と定義すればいいわけです。)この時、
t0≧0 ならば ∫{t0〜∞} f(t)δ(t-t0) dt = f(t0)
になる。この式の本来の意味は、T→0 の極限で
t0≧0 ならば ∫{t0〜∞} f(t)g(T,t-t0) dt → f(t0)
だということですが、「δ(t)なる関数っぽいものがあって、上記の性質を満たす」ということを認めてしまえば、(「本来の意味」の心配をしなくても)
t0≧0 ならば ∫{t0〜∞} f(t)δ(t-t0) dt = f(t0)
という計算ができる、ってことです。で、fとδの定義域を両方とも拡張して考えれば、(t0がいくらだろうと)
∫{t0〜∞} f(t)δ(t-t0) dt =∫{-∞〜∞} f(t)δ(t-t0) dt = f(t0)
である。
ちうわけで、ご参照になっている教科書は、細かいところを色々ゴマカシている。ま、それが絶対いけない、というわけでもないのは、細かいところを丁寧にやっているとギブアップしちゃう読者がどっさり出る。むしろ、計算技能だけを身につけてもらいたいから、細かいところはゴマカシてすっ飛ばす、というスタンスの教科書なのでしょう。
ゴマカシが気に入らなくてホンキで勉強したければ、超関数論にチャレンジすればいいんです。特別難しいわけではないし、それに、面白いですよ。
No.4
- 回答日時:
あ、書き方が悪かった。
∫[-∞<t<0] e^(st) δ(t) dt = ∫[-∞<t<0] 0 dt = 0 です。
∫[-∞<t<0] e^(st) δ(t) dt と
∫[-∞<t≦0] e^(st) δ(t) dt の区別が、ここでは重要だものね。
No.3
- 回答日時:
t_0 って、何か定数を置いてあるように見えるけど、
実際 t_0 = 0 としてあるんですよね。 t_0 は気にしないほうがいい。
t_0 を 0 に戻して考えれば、積分範囲の変更は
∫[0,+∞] e^(st) δ(t) dt
= ∫[-∞,+∞] e^(st) δ(t) dt
だけのことです。 これは、 t < 0 で δ(t) = 0 であることから
∫[-∞,0] e^(st) δ(t) dt = ∫[-∞,0] 0 dt = 0 によって示されます。
No.1
- 回答日時:
下から3行目が、時刻t0で無限大になるラプラス変換で
e^(-st0)
のはずだが、何やってんだろうね?
でe^(-st)はラプラス変換の定義の一部で、
勝手に時刻をずらしたら駄目です。
積分範囲はt0が含まれていれば同じなので
どうにでも変えられます。単に最初に示した積分と
積分範囲を同じにしたかったのでしょう。
無意味な配慮だけど、δ関数の理解の足りない人でも
解った気になるかもしれないですね(^-^;
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