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第二次世界大戦以前の世の中では、本当に白人は有色人種を完全に劣った存在だと本気で思ってたのですか?
日本が日露戦争に勝利して国際連盟の常任理事国になっていても、アジア人は猿だと思っていたのでしょうか?

A 回答 (8件)

有色人種と言っても、黒人やアメリカ原住民のような狩猟採集経済の段階にあった人達と、アラブ人や「オリエンタル」(=中国人や日本人)のように、ある程度の文明水準に達している人種を全く同じように劣った存在と見なしていたわけではありません。



日清戦争末期頃からドイツで「黄禍論」が唱えられるようになります。「黄禍論」とは、アジア人は人口が多く、低賃金での長時間労働にも甘んじているため、やがて力を持つようになれば白人にとって脅威となるという考え方です。日清戦争で、ヨーロッパが租借などで植民地化し、食い物にしていた中国に日本が割って入ってきたことで、やがて中国と日本が合体して白人にとって大きな脅威となるのではないかという警戒心が起こります。

更にドイツ皇帝ヴィルヘルム二世はロシア皇帝ニコライ二世の関心をバルカン方面ではなくアジア方面に向けるため、黄色人種が興隆するとキリスト教文明・ヨーロッパ文明の運命に暗い影をさす大問題となるため、ヨーロッパは一致団結して、この「黄禍」に対抗しなければならないと唱えます。そして、君こそが東アジアへ進出して白人世界の救世主となるべきだとニコライ二世を唆したのです(二人は親戚関係にあります)。かくしてロシア帝国はアジア方面へ進出し、やがて日露戦争が勃発するのですが、ロシアが勝つに決まっているという大方の予想が外れて日本が勝利したことから、黄禍論は余計に説得力を持つようになってしまいます。

完全に劣った猿程度の存在であるなら脅威を感じることも無いので、黒人などと同様に奴隷扱いしていれば良いのですが、日露戦争を契機として、白人はアジア人の中でも特に日本人を脅威と感じるようになっていきます。その警戒心が最も強かったのが米国とソ連でした。ソ連は日本がロシア革命に干渉しようとシベリア出兵を長期間続けたことから日本を憎み、最大の仮想敵国と見なすようになります。米国は「マニフェスト・デスティニー」という、米国は西へ向かって領土を果てしなく拡大していく使命を神によって与えられたという思想に基づいて西部開拓を行ってフロンティアの拡大を進め、更にはハワイを併合し、もっと西に進んでフィリピンまで植民地化しますが、日本もその延長線上にあり、究極の目的である中国を自国市場にするのに日本の存在が邪魔になります。そこでワシントン海軍軍縮条約で日本の海軍力を削減し、日英同盟を廃棄させようと画策するのです。

第一次世界大戦直後に日本は国際連盟で人種差別撤廃の提案を行いますが、米国の強い反対で却下されます。米国では当時、日本人移民に対する差別が激しくなっていました。日本人は勤勉で、低賃金での長時間労働にも文句を言わずに働くため、経済的発展がめざましく、稼いだ金を祖国に送金し、国籍も日本と米国やカナダとの二重国籍のままなので米国人は日本人移民に不信感を持っていました。現在とは違って当時は日本人の出生率が非常に高かったので、勤勉な日本人が蓄財して経済的に力を持つようになり、人口も増えていけば、やがて日本人によって白人社会が転覆されてしまうという危険を感じていたのです。そのため、日本人移民を制限する排日移民法が成立しています。こうした国内情勢から米国は人種差別撤廃に反対したのです。

このように、当時の日本人に対する人種差別は、根底に「黄禍論」があって、日本に力を持たせると白人支配秩序が壊される恐れがあるという感情から行われていた面が強かったのです。だからこそ、太平洋戦争で日本が敗戦した後、二度と軍事的に勃興できないよう、憲法第9条で「戦争の放棄」、「戦力の不保持」、「交戦権の否認」の3つで縛ったのです。日本に原爆を落としたのも黄禍論が影響しています。白人にとっての脅威は徹底的に排除したかったのです。
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中国=眠れる獅子と言い、本気になったら手強いと認識していました。


イエローというのも、肌の色ではなく、油断すると自分たちの地位を脅かす存在、警戒を意味する色として言ってたようです。
日本も幕末、サムライ、ロウニンの単語がそのまま使われたように、1対1の戦闘能力は高く評価していました。
当時の日本人の平均身長が低い点は、西洋人の中でも教養のない層には優越感を与えてたみたいです。
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たぶん違います。


NHKのドキュメンタリーに残っていますが、日露戦争後にアメリカが最も恐れ警戒していたのは日本だったようです。

太平洋戦争の開戦後に、日本人を強制収容したのは、上記のような背景があるようです。
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今でも有色人種を完全に劣った存在だと本気で思っている白人は多いでしょう。

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ドイツでは、「アジア人」である劣等民族のスラブ人は奴隷扱いでしたよ。


しかし、同じアジア人のはずのチベット人は「アーリア人の子孫」として白人扱いでしたけどね。
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その通りですが「白人だけが」と考えると間違いです。



大陸に住む人たちは、紀元前を含めた1万年ぐらいの間、民族紛争を繰り返してきました。

そしてあるルールができます。
それは「勝った方が負けた方を好きに処分してよい」ということで、勝った側が負けた側の民族を全滅させてもいいし、全員奴隷に売ってもいいし、男は子供も含めて殺して女はレイプして自分のモノにしてもいい、というルールです。

このルールがなんでできたかというと、民族というものが「自分たちだけ人間で、なんかよくわからないものを食っている連中は動物と同じ」という認識だったからです。

たとえば江戸時代までの日本人は肉を食べないので、南蛮人は「獣と同じ、あいつら人間じゃない」し、南蛮人から日本人を見ると「魚を生で食っている。あいつらサメと同じ程度の冷血動物だ」という認識だったのです。

お互いに相手が人間であることを認め、違いを尊重し理解しあう、というのは啓蒙思想ができるまで無かったからです。

なので、白人は西洋列強として世界を征服する際に「キリスト教を理解すれば一応人間の枠の中、キリスト教が理解できないなら道徳というものを理解できないということなので動物と同じ扱い」でしたし、その前のモンゴル人たちも白人たちを野蛮人として扱っていました。

別に白人だけでなくすべての民族や人種が「自分と違う価値観や文化を持っている人を差別していた」もので、現代で白人が有色人種を蔑視するのは単に西洋列強が植民地支配という形で他の人種・民族を征服したからにすぎません。
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そうです。


人間ではなく、感覚的に犬、猫、豚、鶏といった所でしょう。
大戦中に捕虜収容所の日本兵が、労務で女性住宅掃除の為に中に入ったら、女が素っ裸で座っていたのに、驚きもせずに特別な反応もなかったと言う話があります。要は、鶏が迷い込んだくらいの感覚です。もちろん、白人男性だったら大声え出すでしょう。黒人を好き嫌いと言う様なレベルとは、次元が違います。日本には人種差別が存在しないので、理解できない感覚です。
【参考文献:アーロン収容所 会田雄次(著)】
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そういうことになります。

白人は、白人以外を同じ人間だと考えていなかったのです。日本人だって白人と同じ扱いを受けるようになるまでにメチャクチャ苦労したのですけど。歴史の授業で習わなかったですか?
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