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今から一年半前に右膝の前十字靭帯を再建手術しました。しかし、膝の引き出しテストをすると左膝よりも右膝の方が少し緩いんです。これは仕方ないことなんでしょうか・・・

A 回答 (1件)

 膝の前十字靱帯損傷の再建方法には幾つかの方法があります。

ゴールデンスタンダードとよく言われる‘骨つき膝蓋腱’を用いる方法をはじめ人工靱帯を用いる方法などです。いずれの方法でもすべての手術患者さんで完全に靱帯機能を修復することは困難でどんなに成績が良くても100人中95人程度の成功率でしょう。一般に前十字靱帯の機能は‘良い(正常)’か‘だめ(機能していない)’のどちらかに分かれます。つまり中間でまあまあ働いているという段階はあまり考えられません。ただ、前方引き出しテストは通常、膝を90゜曲げた状態で行いますが、これでは筋力低下があったりしても左右差がみられたりしてある程度の差では再建靱帯の機能の評価につながらない場合もあります。
 そこで整形外科の診療では様々な評価の機器をもちいて客観的に判断しようとしている先生がいっぱいいらっしゃいます。しかしこうした機器を使わなくても、実際の患者さんで再建靱帯の状態をみようとする際に極めて有効な診察手法として次の2つがあります。一つ目は‘ラックマンテストLacchman test’で、患者さんの膝上を片手で持ち、反対の手で膝下をもって膝を約30゜曲げた状態で前後のぐらつきを調べます。正常でもある程度個人差で前方引き出しがみられてもラックマンテストではこれはありません。もう一つはN-test:中島(エヌ)テストと呼ばれる方法で膝を強く曲げた位置で片手で足首を持ちもう一方の手で膝のすぐ下の後方包むようにして持って腓骨骨頭の付近を親指で前方に押しながら膝を伸ばしてくる方法です:このとき独特のいやな感じがあれば、残念ながら再建靱帯は機能していないと判断して良いでしょう。執刀された先生はこれらのことは当然承知されていらっしゃると思いますのでなんなら訊いてみても良いでしょう(ご自身でテストすることは困難ですから)。
 ただ、最初にも書きましたがどんな名医が執刀してもすべての患者さんで良い成績が得られるわけではありませんので、もし不幸ににして結果が良くなくてもどうか先生を恨んだりしないで下さい。きちんとした説明が得られることを一番にして下さい。
 それから、すでに1年半も経過しているのですからある程度のスポーツをやってみられたらいかがでしょうか。これで不安定感などがなければ、前方引き出しが少しぐらいあっても問題ないと考えて良いでしょうから。
 再建靱帯がちゃんと働いていると良いですね。幸運をお祈りします。
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