大学病院の検査入院結果

Question

血管全てに裂けていると都度大きくなったら手術要
今回は弓部の部分をカテを入れ人工血管に置き換え？
位置が背中腰の部分と言っていたけど弓部は首の周辺では？
次回の診察で執刀医の先生に聞きます
現状順番待ちの状況
謎の腰痛は改善されるのか？１年様子見で再手術の可能性もあると
もう疲れた

Jehanne-elfe · Accepted Answer

心臓から全身に血液を送るための一番太い血管を大動脈（主動脈）と
言います。

この大動脈は一旦上方に行き、Ｕターンの如く下方に走行してし鼠径
部で二股に分岐し、両足まで伸びて行きます。

Ｕターンしている部分が弓の形に見える事から、大動脈弓部（弓部大
動脈）と言う名前が付けられています。

弓部動脈は更に３つに分岐されて腕部、頸部、鎖骨へと伸びて行きま
す。

大動脈解離は、上記弓部のどの箇所に発症したかにより、緊急度や術
式も異なります。

３つの分岐した動脈の手前（より心臓に近い箇所）で発症した物をス
タンフォードＡ型と言い、非常に緊急性が高く、生命に及ぼす危険度
も高い物であり、緊急手術を要するものです。

スタンフォードＡ型の術式は同箇所には心臓からの大きな圧力が掛か
る事から、基本的に人工血管置換術を治療第一選択肢にします。

３つの分岐した動脈より下流で発症した物はスタンフォードＢ型と言
い、同血管に掛かる圧力は緩徐な事から、緊急性を要する事は少なく
軽度な場合は、お薬による内科的治療や様子見と言う事も屢々ありま
す。

同型式の場合に於いても、解離箇所が広範に及んでいる（及ぶ可能性
がある）場合は、外科手術を考慮します。

術式は、ステントグラフト挿入術や、解離が先述の３つの分岐動脈に
及ぶ場合（及ぶ可能性がある）場合や解離が広範に及ぶ場合などの病
態には、ステント術に加え人工血管置換術の併用を考慮します。

＞位置が背中腰の部分と言っていたけど弓部は首の周辺では？

弓部は心臓から出て直ぐに下方にＵターンしている部分なので、首の
周辺の動脈は、弓部から枝分かれした３つの動脈です。（総頚椎動脈
と言う）

＞謎の腰痛は改善されるのか？１年様子見で再手術の可能性もあると
＞もう疲れた

大動脈瘤や解離の発症箇所が、下行大動脈、若しくはそれよりもっと
下流の腹部大動脈に及んでいる場合、同箇所からの関連痛発症は否定
出来ないと思いますので、手術により改善される可能性は十分にある
と思います。

ステンドグラフトや人工血管置換術に於いても、同箇所、または近傍
箇所からの再発は否定出来ないので、術後サーベイランス（追跡検査）
は十分考慮しなくてはいけないでしょう、。

長きに渡る辛い症状や、苦しい検査などで、治療を前向きに受け入れ
る事が出来得ず、刹那的になるお気持ちは痛いほど良く理解出来ます。

しかし、手術を受けると必ず良くなるんだと信じ、また以前の生活に
戻れるんだと希望を持ち、どうか前向きなお気持ちで治療に臨んでく
ださい。

心臓から全身に血液を送るための一番太い血管を大動脈（主動脈）と