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酸性石鹸のような特殊なものを除き、一般的な石鹸は油脂若しくは脂肪酸と水酸化アルカリ金属を反応させる事で造られています。
その際、水酸化アルカリ金属として水酸化ナトリウムを使用すると硬質の固形石鹸になり、このナトリウム石鹸を水に溶かしても時間が経つとゲル状に変化してしまい液体石鹸とはならないのに対し、水酸化カリウムを使用した石鹸の場合は濃度があまり高くなければ液体石鹸となり、濃度を30%以上に高めても軟質の固形石鹸となるばかりで硬質の固形石鹸にはならないそうです。
【参考URL】
はなえハウスクリーニング > スタッフブログ > 固形石鹸と液体石鹸の違いとは?
https://hanaehc.com/staff-blog/11078/
七色石鹸 > Q&A
http://www.nanairo.co.jp/situmon.html
しかし、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムはどちらも1価の強塩基で、化学的性質にさほど違いは無さそうに思えます。
それにもかかわらず、硬質の固形と液体(或いは軟質の固形)という大きな違いが生じるのは、元素としてのナトリウムとカリウムの何の違いがどのように影響する事で生じるのでしょうか?
詳細をご存知の方のみ御回答願います。
A 回答 (20件中11~20件)
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No.10
- 回答日時:
今となっては、石鹸とは関係のないナトリウム原子のことで意見が噛み合いませんね。
(^_^)多分、イオン化エネルギーの事で、私が真空中でと限定していることで
私の中では、ナトリウム原子が他の分子、原子、対(たい)イオンの存在、影響がない状態を想定していて
質問さんは、真空と言えどもナトリウム原子1個になるのではなく、例えば2原子分子でイオン結合を形成すれば、原子状態よりも安定だからイオンで存在するという主張なのでしょう。
ナトリウム原子から電子を吹き飛ばして、無限に遠いところへ取り去ってしまうのにはエネルギーが必要で、その為に真空中で他の分子、対イオンが存在しない(影響がない)状態では、その分イオンの方が不安定です。
そして、塩素の電子親和力を計算に含めてもその不安定性は解消できず、イオン結合を形成することによる安定化エネルギーが重要だということは、質問者さんが指摘する以前から言及していると思います。
原子の方が安定だということに拘るのではなくて、イオンの安定性にはイオン結合の形成や水和などの結合の生成が大事なのだという方が主眼です。
>という事であれば、固体や液体の場合もイオンではなく原子の方が安定という事になってしまいますから
→現実的ではありませんが、もし、固体や液体の中でナトリウム原子1個が他の分子、イオンの影響を全く受けない、つまり真空中で原子1個が孤立していると同じ状況が存在すれば、その場合はやはりイオン化エネルギーの分だけイオンの方が不安定で原子の方が安定になると思いますよ。
繰り返しますが、そんな状況が実現するのかは非現実的ですけどね。
>イオン化エネルギーだけの問題ではない事は確かです。
>実際には陰イオンと陽イオンがイオン結合する際に解放されるエネルギーがありますから
→イオン結合する際に解放されるエネルギーの重要性は、これも繰り返しますが以前から述べています。
食塩の結晶は、ナトリウムイオンと塩化物イオンとからなるイオン結晶で両者間はイオン結合で結ばれているということに対して異論はありませんよ。
ただここで1つ訂正とお詫びがあります。
例えば食塩を水に入れると飽和溶液に達するまで溶解していきます。
それはイオン結晶でいるよりもナトリウムイオンと塩化物イオンが水和してバラバラになる方が安定(自由エネルギーが小さくなる)からです。
お詫びというのは、イオン結晶の中ではイオン結合が形成されています。
しかしながら、水溶液となってしまった(水和されている)ナトリウムイオンと塩化物イオンとの間にはイオン結合と言えるだけの結合が形成されていないと思います。勿論静電気的な相互作用はあると思います。
しかしながら、今までの議論では明確に分けず、全てをイオン結合という表現になってしまいました。
過去の投稿を修正はしませんが、読みながらその違いは認識してください。
石鹸水溶液中(K石鹸)で、お互いのイオンが水和している状況では食塩の水溶液のようにしっかりとしてイオン結合とまでは言っていないでしょうね。
Li石鹸(不溶性)>Na石鹸(硬いけど水溶性)>K石鹸(液体)という事実に対してアルカリ金属のイオン結合の強さの順番・・・という話になった時に
質問者さんが 塩化物の融点はLiが最も低く順番に合わないという話になり
Liはイオン結合の中に一部共有結合性があるという添付資料の話があり
そこで、水を含む状態(水和状態)ではLiの共有結合性は薄れるのでは・・・との話に続きました。
水和状態では、イオンが離れていて結晶中のイオン結合とは違う状況なので、もしリチウムのイオン結合の中の一部共有結合ということが問題になっても共有結合性は、やはり無視できると思います。
・イオン結合の中の一部共有結合性という用語は大丈夫ですよね?
石鹸の中の各アルカリ金属イオンの結合(挙動)の順番に関してそれぞれの塩化物の融点から考えるのであれば、それらの融点から得られるイオン結合の強さと石鹸中の(対イオン)も異なる流動における挙動とは(厳密に)同じことである根拠を示す責任は、質問者さんにあると思います。(^_^)
脱線続きですね、閑話休題、本題の石鹸の話に戻りましょう。
>との事ですが、水の存在下で石鹸分子が集まって形成するミセルやヘキサゴナル、ラメラでは、石鹸分子の中の金属原子がある側を全て同じ側に向けて配列しています。これでは陽電荷を帯びた金属原子同士が隣接する事になりますから、電気的には斥力が働く事になり、イオン結合になりません。実際にイオン結合では説明出来ない配列の仕方をしているという事は、石鹸分子同士の場合、支配的な力は別にあり、イオン結合の影響はどちらかと言えば弱いのではないでしょうか?
石鹸(特にカリウム石鹸)の中には水分が存在し、金属イオンは溶媒和していますからイオン結合というよりは食塩の濃厚溶液に近い状態なのかもしれません。
そして引力が働くのは当然カリウムイオン同士ではなく脂肪酸のカルボキシイオンですよね。
KとNaによって大きく物性が異なることから、やはりここが重要だと思います。
脂肪酸部分が結晶配列して液晶を形成しています。
当然液晶の大きさでも粘度や硬さは変わります。
でも、いまの前提は同じ脂肪酸を用いている。
脂肪酸の結晶が単結晶で容器全体が一つの結晶ならば、流動する場合その結晶を破壊しなければならないので
脂肪酸間の分子間力の強さやパッキング状態が重要となりますが、私の個人的な考えではNa石鹸とK石鹸での物性の大きな違いは、やはりイオンのところが重要だと思っています。
続く
御回答頂き有難う御座います。
>ナトリウム原子から電子を吹き飛ばして、無限に遠いところへ取り去ってしまうのにはエネルギーが必要で、その為に真空中で他の分子、対イオンが存在しない(影響がない)状態では、その分イオンの方が不安定です
>原子の方が安定だということに拘るのではなくて、イオンの安定性にはイオン結合の形成や水和などの結合の生成が大事なのだという方が主眼です。
それでは何故真空状態の場合の話を引き合いに出されたのでしょうか?
加えて回答者様は
>初めから真空中と明記してありますし、真空中ですから気化した際の蒸気の議論はもともとしていません
とも述べておられます。
しかしながら、その話は元々、アルカリ金属の塩化物塩の融点の高い順が、陽イオン半径の小さい順になっていない事に関する説明に関連して回答者様が言い出された話です。
“反対の電荷を持つイオンが近傍に存在している”塩類の液体の話をするのに、何故、
>真空中で他の分子、対イオンが存在しない(影響がない)状態
の話をされたのでしょうか?
>食塩の濃厚溶液に近い状態なのかもしれません。
いえ、塩化物塩とは異なり脂肪酸塩は電離度が小さいため、分子の状態になっているものもあると考えられますので、食塩とは状況が異なる筈です。
>そして引力が働くのは当然カリウムイオン同士ではなく脂肪酸のカルボキシイオンですよね。
いえ、負電荷を帯びているカルボキシ“イオン”であれば斥力が優勢になると思います。
引力が働くのは「カリウムと脂肪酸残基が結合し、電気的な偏りがある程度緩和されている脂肪酸カリウム分子」同士ではないでしょうか?
>脂肪酸の結晶が単結晶で容器全体が一つの結晶ならば
その前提は正しいのでしょうか?
単結晶で容器全体が一つの結晶ならば、石鹸は透明で、硬質なものとなる筈ですが、勿論、実際にはそんな事にはなっておりません。
微小な結晶や非晶質の微粒子が無数に集まっていて、粒界がずれる事によって変形すると考えた方が良いのではないでしょうか?
No.9
- 回答日時:
>塩化ナトリウムは水に溶かすとナトリウムイオンと塩化物イオンに電離します。
>水の中では水和現象によりイオンが安定するからです。
→この表現に間違いはないと思います。
>水が存在していなくても、塩類を高温で液化した溶融塩中では陰イオンと陽イオンの形で存在していますから・・・
→はい、溶融しなくても塩化ナトリウムは固体状態でもイオン結合の結晶です。
→まさか、無水では共有結合になるとは誰も思わないでしょう。
>「水があるからイオンの状態で安定」、「水が無ければ原子の方が安定」とは必ずしも言えないのではないでしょうか。
→そうですね。私もそうは思いません。
→「水が無ければ原子の方が安定」と言った覚えはありません。
→ナトリウムが原子の方が安定なのは、周りに対イオンや水のような溶媒和できる化合物がいない状態、主に真空中ではないでしょうか。
水を含まないゴムなどに食塩を練り込んでも、ナトリウムイオンがナトリウム原子になることはありません。
食塩の結晶が細かくなって、ゴム中に分散するだけです。
無水の油に食塩を溶かしても、食塩の結晶はそのままで油に溶解することはありません。常にナトリウムイオンの周辺には対イオンの塩化物イオンが存在します。
Liでは、イオン結合においても一部共有結合性がある話が出ていたと思うので、真空中では原子の方が安定(イオン化エネルギーから分かるように本質的には原子の方が安定。)
しかし、溶媒和すればイオンの方が安定。
(勿論、対イオンとのイオン結合が生じればイオンの方が安定。)
水分がある石鹸においてはイオン結合が主体で一部共有結合性を示すリチウムであっても溶融状態に比べ、さらにイオン性が増すのではないか?ということです。
この一部共有結合性の話は、私が添付した資料の中に書かれていました。
>それと石鹸の場合、水の有無にかかわらずイオンではなく分子の状態となっている割合が多いので、イオン結合の強弱だけではなく、他の分子間力も考慮する必要があるのではないでしょうか?
質問者さんの基本的で単純な疑問
ナトリウムとカリウムはよく似てるのに・・・
という事柄に関して、もっと・・・「なるほど・・・」と理解できないか?
私なりにいまだに調べています。
さらにイメージは固まりつつあります。
イオンの「水和」という現象はキーになりそうです。
塩析というのも多分説明に出てくるワードです。
No.7で回答した
>添付資料、石鹸の化学 p19 には同一脂肪酸における陽イオンの種類の差による抱水能の順番が書かれています。
> NH4>K>Na>Li>Mg の順のようです。
も重要になりそうです。
でもいい加減なことを書くと質問者さんの鋭い指摘が返ってくるので、次回投稿には時間がかかると思いますし、投稿できないかもしれません。(^_^)
御回答頂き有難う御座います。
>真空中では原子の方が安定(イオン化エネルギーから分かるように本質的には原子の方が安定。)
とされているのは何故なのでしょうか?
>イオン化エネルギーから
という事であれば、固体や液体の場合もイオンではなく原子の方が安定という事になってしまいますから、イオン化エネルギーだけの問題ではない事は確かです。
実際には陰イオンと陽イオンがイオン結合する際に解放されるエネルギーがありますから、少なくとも固体や液体ではイオンの方が安定であるのは勿論、気体においてもイオンの方が1個の陰イオンと1個の陽イオンがイオン結合によって結び付いた2原子分子の方が安定なのですから、真空においても2原子分子の方がエネルギー的には安定ではないでしょうか?
>水分がある石鹸においてはイオン結合が主体で
との事ですが、水の存在下で石鹸分子が集まって形成するミセルやヘキサゴナル、ラメラでは、石鹸分子の中の金属原子がある側を全て同じ側に向けて配列しています。これでは陽電荷を帯びた金属原子同士が隣接する事になりますから、電気的には斥力が働く事になり、イオン結合になりません。実際にイオン結合では説明出来ない配列の仕方をしているという事は、石鹸分子同士の場合、支配的な力は別にあり、イオン結合の影響はどちらかと言えば弱いのではないでしょうか?
No.8
- 回答日時:
食塩の気化の話は、現時点本来の石鹸の話からずれていますので、気に触るのであれば忘れてください。
ただ、少しだけ補足させていただきます。
>という事は、その本の話は塩化ナトリウムが気化した場合の話(周囲に液体の塩化ナトリウムから放出された塩化物イオンとナトリウムイオンの双方が存在する場合の話)ではなく、何が源なのか不明な塩化物イオンと何が源なのか不明なナトリウムイオンが個別に存在する場合の話という事ではないでしょうか?
→真空中なので塩化物イオンが十分離れた距離に行ってしまっているということだと思います。
>1個の塩化物イオンと1個のナトリウムイオンが電気的な力で結び付いた際に解放されるエネルギーが計算に入っていませんから、
はい、そうです。
だから、その後に
→でも、実際にはNaClは安定して存在します。
→これは、電子の受け渡しだけでなく、その後にイオン結合を形成して安定化するエネルギーが大きいからです。
と書いています。
水中における水和による安定化を説明するというのが本来の目的なので、水和やイオン結合つまり質問者さんが書かれた「電気的な力で結び付いた際に解放されるエネルギー」の重要性を読者に認識させたいということだと思います。
>粘性流体や連続流体ではないのですから、それは塩化ナトリウムの気体とは言えませんので、塩化ナトリウムが気化した際の例としては些か不適切なように思えます。
質問者さんが気にしている元々の表現は、水和の話をした後に
→ところが真空中で加熱していくとナトリウム原子と塩素原子となって蒸発します。この時はイオンよりも原子の方が安定なのです。
ということですね。
初めから真空中と明記してありますし、真空中ですから気化した際の蒸気の議論はもともとしていません。
質問者さんが否定した添付資料の中にリチウムにおけるイオン結合、共有結合の話があって、アルカリ金属といえども原子一つの時にはイオンよりも原子の方が安定(イオン化エネルギー参照)だが、石鹸のように水分を含んでいる状況では、イオンの方が安定だ。
この「原子一つの時にはイオンよりも原子の方が安定(イオン化エネルギー参照)だが」の事例として、真空中での挙動を書いたわけです。
どうしても気になるようでしたら、この回答には間違いが書かれているということで、その部分を削除してください。
>ただし、かなり古い本なので真空中でも分子状態なのかもしれませんね。
>今後は注意するとしましょう。
私も前の回答で反省しているのですから・・・(笑)
御回答頂き有難う御座います。
>初めから真空中と明記してありますし、真空中ですから気化した際の蒸気の議論はもともとしていません。
失礼しました。確かに蒸発後の状態が気体と言えるかどうかの話は的外れでした。
>質問者さんが気にしている元々の表現は、水和の話をした後に
>→ところが真空中で加熱していくとナトリウム原子と塩素原子となって蒸発します。この時はイオンよりも原子の方が安定なのです。
>ということですね。
はい、そうです。塩化ナトリウムが蒸発する際には1個の塩化物イオンと1個のナトリウムイオンが結び付いた分子様のNaCl粒子の形で蒸発するという事を以前から存じておりましたし、回答No.5のお礼欄に貼ったURLのページにも類似の内容が記されていましたので
>→ところが真空中で加熱していくとナトリウム原子と塩素原子となって蒸発します。
という話自体が事実ではないおそれがあると考えられましたので、その事実ではないおそれがある話を補強材料にして
>この時はイオンよりも原子の方が安定なのです。
としておられる事には同意しかねたわけです。蒸発の際にNaCl分子として空中に飛び出すとすれば、真空であるか否かは関係ない事になります。
元々、原子状態の方が安定であるとする話は、
>しかし実際には、塩化カリウムの融点は776℃、塩化ナトリウムは800.4℃であるのに対し、塩化リチウムの融点は613℃であり
という話に対する続きの話である
>塩化ナトリウムは水に溶かすとナトリウムイオンと塩化物イオンに電離します。
>水の中では水和現象によりイオンが安定するからです。
という事に関しての話でしたが、水が存在していなくても、塩類を高温で液化した溶融塩中では陰イオンと陽イオンの形で存在していますから、「水があるからイオンの状態で安定」、「水が無ければ原子の方が安定」とは必ずしも言えないのではないでしょうか。
それと石鹸の場合、水の有無にかかわらずイオンではなく分子の状態となっている割合が多いので、イオン結合の強弱だけではなく、他の分子間力も考慮する必要があるのではないでしょうか?
No.7
- 回答日時:
次に、ナトリウム石けんは高濃度水溶液でなぜゲル化してしまい液体石鹸にできないのか?
https://kumaguma-soap.blog.ss-blog.jp/2008-10-16
https://kumaguma-soap.blog.ss-blog.jp/2008-10-19
ナトリウム石鹸の高濃度水溶液を放置しておくと徐々にゲル化してしまい液体石鹸製品にできません。
まず、石鹸水溶液の濃度を変化させた時にどのように変化していくかを見てみましょう。
すぐ上の添付資料 図1に石鹸(ナトリウム)水溶液の相図が載っています。
石鹸が低濃度の場合はミセル溶液、濃度上昇に従い ヘキサゴナル液晶→ラメラ液晶→水和固体相へ変化します。
カリウム石鹸ではどうでしょうか?
https://www.sccj-ifscc.com/library/glossary_deta …
この添付資料では、パルミチン酸カリウムにおいて ミセル溶液→ヘキサゴナル液晶→ラメラ液晶→水和固体相へ変化すると書かれています。
つまり、石鹸水溶液中のナトリウム石鹸、カリウム石鹸の相転移形態は同じであるということです。
ただし、ミセル溶液から液晶に転移する濃度がカリウム石鹸の方が高いため、液体石鹸を作ることができるのだ!ということだと思います。
ミセル溶液では、水溶液内の分散相がミセル、水が連続相になるので粘度は低くなります。
濃度が上がり液晶になってしまうと液晶が連続層となってミセル溶液に比べ粘度が高まります。
(液晶間に相互作用が発生し相互位置関係変化を拘束している。ただし相互作用点の数(密度)や強さは水和固体相や固体(結晶状態)に比べて少なくなっている。)
石鹸濃度が低い場合は球状のミセル構造ですが、濃度の上昇により繊維状ミセルに変化し表面積が増えることから隣のミセルと相互作用する可能性が高くなります。
そして、液晶中に石鹸繊維が網目組織を形成する。
しかし、カリウム石鹸では長繊維を作らずV字または、板状の結晶(液晶)を形成するようです。
水中では繊維構造を作るナトリウム石鹸も非極性溶液中では、カリウム石鹸水溶液と同じように薄板を作る。
添付資料(石鹸の化学)p13 参照
ミセル溶液の粘度は低いですが、カリウム石鹸ではナトリウム石鹸に比べ、高濃度まで液晶にならずに見せる構造を保っているのか?比較的低い濃度での液晶状態がナトリウムの場合と液晶構造が違うため比較して粘度が低いのか?
カリウム石鹸が超繊維形状を作らず、網目組織(ネットワーク)を作らないため、後者の可能性が高いように思えます。
なぜ?カリウム石けんは柔らかいのか?結晶構造や液晶・ミセル構造の違いがあるからのようですが、
本来の疑問、ナトリウムとカリウムは同じアルカリ金属であまり差がないのに・・・という
直接の答えにはなっていません。
添付資料、石鹸の化学 p19 には同一脂肪酸における陽イオンの種類の差による抱水能の順番が書かれています。
NH4>K>Na>Li>Mg の順のようです。
カリウム石鹸の方がナトリウム石鹸よりも抱水能が高いことが水中での液晶・ミセル構造・結晶強度に影響してるのかもしれません。
そして、抱水能の違いがイオン結合の強さの差に由来していれば、一番最初に戻るのですが(笑)
その判断は、質問者さんにお任せします。
以下は、質問者さんのコメントに対する回答です。
1)>融点の高低とは、厳密に一致する訳ではありません。
>どういう事でしょうか?塩類の融点とは熱エネルギー(熱振動の激しさ)がイオン結合の強さを上回り始める温度ではないのですか?
融点の高低がイオン結合の強さの指標となることを否定しているわけではありません。
→融点近傍でのアルカリ金属塩化物におけるイオン結合の強さが、そのまま陰イオンの種類も違い、温度も違う石鹸内での流動阻止時のイオン結合の強さと厳密に一致する保証はないということです。
2)>真空中で加熱していくとナトリウム原子と塩素原子となって蒸発します。 >この時はイオンよりも原子の方が安定なのです。
との事ですが、それはどこから来た情報なのでしょうか。
→学生時代に読んだ溶媒和に関する本からの情報だと記憶しています。
質問者さんが示された事例は真空中ではなく常圧ではないでしょうか?
周りに対となるイオンが存在しない真空中での話だったと思います。
この本が言いたかったのは
ナトリウムのイオン化エネルギーは495.8kJ/molです。
ナトリウム原子に比べ、ナトリウムイオンの方が495.8kJ/mol 不安定です。
塩素原子の電子親和力は349kJ/molです。
塩素原子に比べ塩化物イオンは349kJ/mol 安定です。
Na原子がCl原子に電子1個渡したとして、495.8kJ/mol - 349kJ/mol =146.8kJ/mol
146.8kJ/mol だけ、まだ不安定です。
でも、実際にはNaClは安定して存在します。
これは、電子の受け渡しだけでなく、その後にイオン結合を形成して安定化するエネルギーが大きいからです。
同じように、水中におけるイオンも単独でいる訳ではなく、イオンの周りに水分子が存在し溶媒和していることが重要という趣旨だったと思います。
ただし、かなり古い本なので真空中でも分子状態なのかもしれませんね。
今後は注意するとしましょう。
https://kou.benesse.co.jp/nigate/science/a13q03b …
(回答No.6のお礼欄からの続きです)
とは言え、今回頂いた回答No.6及びNo.7のおかげで新たに知る事が出来た知識も多く、本件の疑問の解決にまた一歩近づく事が出来たように思えます。
それでも
>本来の疑問、ナトリウムとカリウムは同じアルカリ金属であまり差がないのに・・・という
直接の答えにはなっていません。
という事は確かですので、今暫く質問を締め切らずに新たな御回答を待ちたいと思います。
No.6
- 回答日時:
>水酸化カリウムを使用した石鹸の場合は濃度があまり高くなければ液体石鹸となり、濃度を30%以上に高めても軟質の固形石鹸となるばかりで硬質の固形石鹸にはならないそうです。
カリウム石鹸とナトリウム石鹸の物性の違いにおいて、濃度を高めて(水分を減らした時に)ナトリウム石鹸に比べてカリウム石鹸が軟質の固形石鹸にしかならない理由と30%以下の濃度で液体石鹸にできる理由とは分けて考えた方が良さそうです。
石鹸ですから、普通の感覚ならば水で希釈すればナトリウム石鹸でも液体石鹸にできそうです。
しかしながらナトリウム石鹸では長時間の放置でゲル化してしまう。
ゲル化しないくらいに希釈してしまうと石鹸としての商品力に問題が出る。
なぜ、カリウム石鹸が液体石鹸になるのかよりもなぜナトリウム石鹸が30%程度の希釈倍率ではゲル化してしまうのか?を考えた方が良さそうです。
まず、水分を含まない(水分が少ない)固形状態での硬さについてです。
外力がかかっても分子の相対位置が変化しにくい方が硬い(弾性率が高い)というのが原則です。
固形石鹸の構造を調べてところ、無定形(非晶質)というよりは、結晶構造をしているようです。(ナトリウムの場合、完全に無水ではなく、結晶水を持っています。)
https://kumaguma-soap.blog.ss-blog.jp/2008-08-28
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nogeikagaku …
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nogeikagaku …
当然結晶構造が変われば、分子の拘束形態は変わります。
ナトリウム石鹸の場合、作り方によってオメガ相とベータ相を作るらしいですね。
ちなみに添付資料によるとベータ相の方が硬いようです。
カリウム石鹸から水を除去した際(固形状態)の結晶構造は調べてもよく分かりませんでしたが、
下記添付資料p7 から、おそらく、斜方晶系に属する板状の結晶形なのかもしれません。
また、ナトリウム石鹸に比べカリウム石鹸は結晶しずらいようです。
このことから、カリウム石鹸の方が結晶がルーズになっていることが想像できます。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nikkashi189 …
カリウム石鹸もナトリウム石鹸も同じような結晶構造だとして
カリウム石鹸の方が柔らかい(分子の相対位置が変化しやすい)理由は、2つの可能性が考えられます。
まず一つは、カリウム石鹸の方が結晶がルーズになっている可能性があるので、結晶構造自体での分子の拘束が弱く結晶自体が変形しやすい。
なぜルーズなのか?イオン結合の強さの違いも要因の一つになっている可能性は否定できません。
もう一つは、結晶と言っても単結晶ではなく多結晶構造でしょうから結晶と結晶間の結合がカリウムの場合は特に弱く結晶同士の相対位置が変化しやすい。ということです。
無水状態の想定ですが、カリウム石鹸の場合通常どうしても絶乾状態にできず、水の影響を受けている。結晶間に弱い水の層の存在を想定すれば説明できます。(根拠なし)
この場合、カリウム石鹸は固体の状態で微量の水分による可塑化効果を受けやすいということになります。
可塑化効果というのは、分子間に水などの低分子が入ることによって、本来動きにくい(相対位置を変化させにくい)分子が動きやすくなることです。
硬質のプラスチックであるポリ塩化ビニルに液状のDOP(ジオクチルフタレート)を入れれば入れるほど柔らかいポリ塩化ビニル樹脂になることが代表的事例です。
添付資料にあるようにナトリウム石鹸だけは、他の金属石鹸(Li、K)とは異なり、結合水を持っています。
結合水を持たないカリウム石鹸は逆にナトリウム石鹸よりも水分による可塑化を受けやすいのかもしれません。
リチウムやカルシウム石鹸の場合、水に不溶ですからこのような水の層はできないでしょう。
上記2つの想定が両方ともカリウム石鹸の柔らかさに寄与している可能性もあります。
*回答が長くなってしまったので、2つに分けます。
次に続きます。(申し訳ありません。)
色々と調べて頂き大変有難う御座います。
済みません。回答No.7の内容に関する話なのですが、文字数制限を超えてしまうため、こちらに書かせて頂きます。
>周りに対となるイオンが存在しない真空中での話だったと思います。
という事は、その本の話は塩化ナトリウムが気化した場合の話(周囲に液体の塩化ナトリウムから放出された塩化物イオンとナトリウムイオンの双方が存在する場合の話)ではなく、何が源なのか不明な塩化物イオンと何が源なのか不明なナトリウムイオンが個別に存在する場合の話という事ではないでしょうか?
>この本が言いたかったのは
>ナトリウムのイオン化エネルギーは495.8kJ/molです。
>ナトリウム原子に比べ、ナトリウムイオンの方が495.8kJ/mol 不安定です。
>塩素原子の電子親和力は349kJ/molです。
>塩素原子に比べ塩化物イオンは349kJ/mol 安定です。
>Na原子がCl原子に電子1個渡したとして、495.8kJ/mol - 349kJ/mol =146.8kJ/mol
1個の塩化物イオンと1個のナトリウムイオンが電気的な力で結び付いた際に解放されるエネルギーが計算に入っていませんから、
>塩化物イオンとナトリウムイオンが1個ずつイオン結合によって結びついたNaCl分子の形で存在している
という状態が不安定なのか否かはそのお話では分かりません。直感的には1個の塩化物イオンと1個のナトリウムイオンが電気的な力で結び付くと余剰エネルギーを放出し、陽イオンと陰イオンが個別に存在している場合よりも安定化するように思えます。
つまり
>146.8kJ/mol だけ、まだ不安定です。
という結論は、塩化物イオンとナトリウムイオンが別々に存在する事が可能なほど体積あたりの原子の個数が少ない場合にしか成り立たず、そこまで原子や分子の空間密度が低いと原子や分子が熱エネルギーによって運動する際に他の原子や分子に衝突する事が殆ど無くなるため、原子や分子の流れを粘性流体の流れ(連続流体の流れ)と見做す事が出来なくなります。そのような高真空状態の事を分子流領域と言います。
粘性流体や連続流体ではないのですから、それは塩化ナトリウムの気体とは言えませんので、塩化ナトリウムが気化した際の例としては些か不適切なように思えます。
No.5
- 回答日時:
>>相対位置が変化し移動してしまえば流動 ・・・
>という事は、イオンの相対位置が変化しにくければ流動し難く、容易に変化すれば流動しやすいという事になると考えられ・・・
はいその通りです。
>陰イオンが同じであれば陽イオンの半径が小さいほど流動し難く、陽イオンの半径が大きいほど流動しやすいという事になり、Li>Na>K という順番で流れ難い事になる筈です。
イオン結合の強さがLi>Na>Kであり、その順番で相対位置の変化が阻害されているのであれば
>Li>Na>K という順番で流れ難い事になる筈です・・・
はい、質問者さんが示した上記順番になるはずです。
>しかし実際には、塩化カリウムの融点は776℃、塩化ナトリウムは800.4℃であるのに対し、塩化リチウムの融点は613℃であり・・・
例えば、650℃では塩化リチウムだけが融解した状態ですから、他の塩化物に比べイオンの相対位置が変化しやすく流動しやすい状態であると言えます。
この特異的(例外的)挙動について、イオンの拘束が弱く相対位置が変化しやすい方が流動しやすいということを疑うのではなく、融点近傍のような高温下での塩化アルカリ金属では、高校化学で示される陽イオンの半径が小さいほどイオン結合が強くなるということがリチウムに関して成り立っていないと考えるべきだと思います。
それは、リチウムにはナトリウムやカリウムに比べ共有結合性が幾分存在するということらしいですね。
塩化ナトリウムは水に溶かすとナトリウムイオンと塩化物イオンに電離します。
水の中では水和現象によりイオンが安定するからです。
ところが真空中で加熱していくとナトリウム原子と塩素原子となって蒸発します。
この時はイオンよりも原子の方が安定なのです。
石鹸のように水分を含んでいる状態では当然イオンの方が安定でしょう。
リチウムも共有結合性があると言っても水分があればイオン性が優先されると思いますよ。
水分子によって水和され安定化するというは、結晶状態に比べ陽イオンとインイオンの距離が離れているということです。
>石鹸の場合、結晶状態(結晶が溶ける温度が融点)よりも陽・陰イオンが離れているものと考えられ、共有結合性の効果は小さくなっているのではないでしょうか?と前の回答で書いた理由です。
ですから石鹸では、順当に流動し難さはLi>Na>K という順番で流れ難い事になっているのではないでしょうか。
御回答頂き有難う御座います。
>真空中で加熱していくとナトリウム原子と塩素原子となって蒸発します。
>この時はイオンよりも原子の方が安定なのです。
との事ですが、それはどこから来た情報なのでしょうか。
少なくとも私は塩化ナトリウムは気化した際の気体の中では、塩化物イオンとナトリウムイオンが1個ずつイオン結合によって結びついたNaCl分子の形で存在しているという話を学童向け化学の入門書で目にした事がありますし、下記のURLのページにも同様の事が掲載されています。
【参考URL】
塩化ナトリウムNaClはどんな状態で気体になるの? - ねこでもわかる化学
https://manabu-chemistry.com/archives/%E5%A1%A9% …
回答No.3を頂いた後で、私も自分なりに調べていたのですが、陰イオンの半径に比べて陽イオンの半径が小さ過ぎる場合、陽イオンの周囲にある陰イオン同士の距離が近くなり過ぎ、陰イオン同士の反発により陰イオンが陽イオンに接する事が出来なくなるため、結晶が不安定になるそうです。
【参考URL】
限界イオン半径比(定義・求め方・配位数との関係など) - 化学のグルメ
https://kimika.net/r3genkaihankei.html#index_id2
という事は、イオン結合の強さに関わるイオン結合の距離は、必ずしもイオン半径だけで決まるとは限らないという事になります。
石鹸の場合も、金属イオンよりも脂肪酸分子の方がはるかに大きいですし、そもそも石鹸はイオン性結晶ではなく、どちらかと言えば分子が集まって出来ている「結晶ではない物質」なのですから、陽イオンの半径の違いによるイオン結合の強さが液体と固形の違いを生むという考え方も検討し直す必要があるかも知れません。
No.4
- 回答日時:
>強い説得力を感じました。
ありがとうございます。
>しかし実際には、塩化カリウムの融点は776℃、塩化ナトリウムは800.4℃であるのに対し、塩化リチウムの融点は613℃であり、流動し難さはNa>K >Liという順番ですから、同じアルカリ金属の中で最もイオン半径が小さいリチウムの塩化物が最も流動しやすい(=イオン結合が弱い?)事になってしまいます。これはどう考えれば宜しいのでしょうか?
流動という現象自体が、分子や原子の相対位置の変化、位置の置き換えなのですから、イオンの相対位置が変化しにくければ流動し難くいのは間違えありません。
それと融点の高低とは、厳密に一致する訳ではありません。
氷の融点よりも低い融点を持つアイスクリームが溶けた状態では水の方が粘度が低いことはあり得ることです。
あくまでも流動状態が生じている温度、状態で流動しやすく粘度が低ければ
相対位置が変化しやすいということです。
(今回の場合、水分を含んだ状態)
ちなみにアルカリ金属塩化物の融点において、質問者さんが示されたように塩化リチウムは、特異的に融点が低いですね。
その理由は添付資料のようだそうです。
https://okwave.jp/qa/q9065923.html
石鹸の場合、結晶状態(結晶が溶ける温度が融点)よりも陽・陰イオンが離れているものと考えられ、共有結合性の効果は小さくなっているのではないでしょうか?
御回答頂き有難う御座います。
>融点の高低とは、厳密に一致する訳ではありません。
どういう事でしょうか?塩類の融点とは熱エネルギー(熱振動の激しさ)がイオン結合の強さを上回り始める温度ではないのですか?
>塩化リチウムは、特異的に融点が低いですね。
その理由は添付資料のようだそうです。
折角お調べ頂いたところ申し訳御座いませんが、頂いた添付資料にある
>リチウムイオンはイオン結合に加えて、共有結合の性質が強く現れます。
>共有結合の性質が交じることで話がややこしくなります。つまり、”LiCl"という分子として溶けるような挙動をイメージしてください。
という説は間違いだと思われます。
リチウムと塩素が結合してLiClという分子になる事があったとしても、それはLi+イオン1個とCl-イオン1個がイオン結合によって結びついているだけであって、共有結合による分子ではありません。
もし、塩化リチウムがそのような共有結合性分子の性質を強く持つのであれば、塩化リチウムの結晶構造が塩化ナトリウム等の結晶構造とは異なってくる筈ですが、実際にはそのような事にはなっておりません。
また、塩素とリチウムの電気陰性度の差から考えても共有結合になるとは考え難い事です。
そもそもその説を唱えている方は、
>有機リチウムは炭素とリチウム間に強い共有結合を持ちます。
と言っておりますが、イオンになり難い炭素を結合相手としている有機リチウムと、陰イオンになりやすい塩素を結合相手としている塩化リチウムを同列に扱っているのは間違いですので、その説は信用のおけないものだと分かります。
No.3
- 回答日時:
ナトリウム石鹸とカリウム石鹸との硬さの違いの原因は、ナトリウムとカリウムとではイオン結合の強さが違うことに由来しているものと思われます。
イオン結合の強さは2価>1価 イオン半径が小さい>イオン半径が大きい という関係にあります。
それ故 Ca>Li>Na>K という順番になります。
https://ko-ko-kagaku.net/kagakukiso/4_4_ionketug …
これらの陽イオンを用いた石鹸では、K以外硬い石けんとなり、Caでは水に不溶となってしまいます。
では、イオン結合の強さの違いで石鹸の強度が、なぜ変わるのでしょうか?
物が硬い、軟らかい、変形する、変形しないは、その物体を構成する膨大な数の分子(原子・イオン)の相対位置が外力によって移動しやすいか?移動し難いか?によって決まります。
当然、外力によって分子(原子・イオン)の相対位置が変化しにくければ硬い物質となり、容易に変化すれば柔らかい物質となります。相対位置が変化し移動してしまえば流動ということになります。
相対位置が変化し難い時は、物質全体を構成する膨大な数の分子(原子・イオン)間に分子間力・イオン結合などの結合によるネットワークが形成されているということです。
分子間の結合が1つだけでは、分子が2量化するだけでネットワークは形成されません。
ネットワークを形成するためには1分子(原子)当たり、2以上、複数の相互作用が生成する必要があります。
ところで、イオン結合の場合、共有結合とは異なり結合に方向性がありません。
1価だからと言ってイオン結合の生成が1本という訳ではありません。
NaClは陽イオンと陰イオンが共に1価ですが、NaClという分子があるのではなく、そのような1:1の組成で結晶が存在する組成式だということですね。
1つのNaイオンはその周りを取り囲む複数のClイオンとイオン結合をしていて、Clイオンもその周りを取り囲む複数のNaイオンとイオン結合をしています。
石鹸が水を含んだ状態においてもイオン結合が全て消失する訳ではありません。
イオン結合を介してたくさんのイオンが相互作用を及ぼし合っています。
しかしイオン結合が弱いと外力によって容易に相対位置が変化・移動してしまうため柔く感じたり、液状であったりと変化するのだと思います。
ところで、ゴム溶液などの高分子物質の溶液は通用の溶媒に比べ高粘度です。
これはたくさんの溶媒がゴム分子(高分子)の間に存在するにも関わらず、溶液中でも高分子ー高分子間に複数の分子間力が作用し、高分子間のネットワークが生成されていることを示しています。
ナトリウム石鹸では、ゲル化するそうですがゲル状態では固体に比べて密度は低いと思いますが、それでもネットワークが形成されているということだと思います。
御回答頂き有難う御座います。
なるほど!イオン半径によってイオン結合の強さが変わるためという事ですね。
確認されている事柄でないのが残念ですが、強い説得力を感じました。
ただ一点気になるのが
>外力によって分子(原子・イオン)の相対位置が変化しにくければ硬い物質となり、容易に変化すれば柔らかい物質となります。相対位置が変化し移動してしまえば流動ということになります。
という部分です。
>相対位置が変化し移動してしまえば流動
という事は、イオンの相対位置が変化しにくければ流動し難く、容易に変化すれば流動しやすいという事になると考えられ、陰イオンが同じであれば陽イオンの半径が小さいほど流動し難く、陽イオンの半径が大きいほど流動しやすいという事になり、Li>Na>K という順番で流れ難い事になる筈です。
しかし実際には、塩化カリウムの融点は776℃、塩化ナトリウムは800.4℃であるのに対し、塩化リチウムの融点は613℃であり、流動し難さはNa>K >Liという順番ですから、同じアルカリ金属の中で最もイオン半径が小さいリチウムの塩化物が最も流動しやすい(=イオン結合が弱い?)事になってしまいます。これはどう考えれば宜しいのでしょうか?
No.2
- 回答日時:
>>濃度を30%以上に高めても軟質の固形石鹸となるばかりで硬質の固形石鹸にはならないそうです。
根拠は何ですか?
濃度を高めると固まってしまう為、わざわざ水を加えて液状にしてますが・・・。
ここで言ってる(示されてるurlが言ってる)30%は、容器内の脂肪酸カリウムの割合の事であって、脂肪酸カリウム自体の濃度の事じゃ無いですよ。
>濃度を高めると固まってしまう為、わざわざ水を加えて液状にしてますが
では、何故ナトリウム石鹸は水を加えても液体石鹸にならないのですか?
それは水溶液の濃度の問題では無いという事を示していると考えられますが如何でしょうか?
>ここで言ってる(示されてるurlが言ってる)30%は、容器内の脂肪酸カリウムの割合の事であって、脂肪酸カリウム自体の濃度の事じゃ無いですよ。
意味不明です。「(脂肪酸ナトリウムを含んでいない)カリウム石鹸」の中の「脂肪酸カリウムの割合」が「脂肪酸カリウム自体の濃度」の事じゃ無いとはどういう意味なのでしょうか?
No.1
- 回答日時:
価数は同じでもイオン化傾向は異なります。
リチウムにまでなると不溶性になります。
確かにイオン化傾向は多少違いますが、その事が関係しているのかどうかは別の問題です。
本件は「ナトリウムとカリウムの相違点を挙げて下さい」などという質問ではなく、「石鹸において硬質の固形と液体(或いは軟質の固形)という大きな違いが生じるのは、元素としてのナトリウムとカリウムの何の違いがどのように影響する事で生じるのでしょうか?」という質問です。
その事をお間違え無きように願います。
>リチウムにまでなると不溶性になります。
リチウム石鹸がナトリウム石鹸と同様に固形であるのなら、何故イオン化傾向がリチウムとナトリウムの中間であるカリウムが使われているカリウム石鹸が液体なのでしょうか?
石鹸の固形と液体の違いはイオン化傾向によるものてあるとしたのでは説明が付かないのでは?
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