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現在研究でEDXを使ったX線分析をしているのですが、EDX使用時どうして液体窒素を補充する必要があるのでしょうか?もしよろしければその詳細を教えてください。

A 回答 (2件)

>かなりの熱が生じるのでしょうか?



いえ、アンプ自体にそれほどの発熱は無いと思います。
熱ノイズは導体や半導体素子中の電子の不規則な運動から生じるのですが、
常温であってもそれなりにノイズがのりますので、それを強力に冷却することで
徹底的に抑えているのだと思います。

近年では液体窒素を必要としないEDXも開発されたというお話を聞きました。
これはシリコンドリフト検出器という新しい検出器をペルチェ素子で
冷却すると言う構成になっているそうです。
軽元素の検出では従来の検出器にやや劣るそうですが、液体窒素を
調達できない環境下では活躍しそうです。

>EDXのスペクトルは結構精度が低いと文献で見たのですが、
>やはり低いのでしょうか?

私の経験上では、無機物の定量測定において±2%程度の誤差は
仕方ないと考えました。
また1%以下の軽元素は検出できないと思います。
これはノイズが大きいことと、スペクトルのピークの半値幅が広いために
複数の元素のピークが重なってしまうことが主な理由です。
定性測定であれば、特に問題はないと思います。

EDXより精度の高い測定を行える装置としてWDXがあります。
EDXはエネルギー分散型X線元素分析装置の略で、
WDXは波長分散型X線元素分析装置の略になります。

EDXではX線のエネルギー値ごとにカウント数を割り振って測定をしますが、
WDXではまずX線を分光して、特定の波長ごとにX線の強度を測定します。
そのためシャープなピークを持つスペクトルが得られます。
無機物であれば±1%以内で定量が可能だと思います。
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EDXではシリコン半導体の検出器で特性X線をキャッチします。


シリコン半導体中で特性X線のエネルギーがパルス電流に変換され、
その強弱を読み取ることになります。
しかし特性X線として検出されるエネルギーはとても小さいので、
パルス電流をアンプで増幅してやらないといけません。
このアンプの生じる熱によるノイズを抑えるために、液体窒素で
冷却してやる必要があるのです。
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この回答へのお礼

わかりやすい解答ありがとうございます。
かなりの熱が生じるのでしょうか?-196℃くらいまで下げないとやはりかなりのノイズが出てしまうのですね。
素朴な質問なのですが、EDXのスペクトルは結構精度が低いと文献で見たのですが、やはり低いのでしょうか?

お礼日時:2005/08/03 09:57

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