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≪複数のオンライン辞書で調べた結果≫
 ●2つの意味
  「以後」=「以降」  (⇔「以前」)
  (時間について)基準の時を含んで、ある時よりも後。

 ●2つの用法の違い (大辞泉より)
  ◇ その時を含んで過去・未来を表すことでは相通じて用いられる。
   ・ 五時以後(以降)、この門は閉まる
   ・ 以後(以降)、体力が衰えた
   ・ 来月以後(以降)の予定
  ◇ 「以降」は、ある時点からの時の経過に重点を置くことが多い。
   ・ 明治維新以降、日本の近代化は急速に進んだ

≪私の考え≫
  ・ 「以降」については、「○ページ以降」「○番目以降」などの言い方もありますが、「○ページ以後」「○番目以後」とは言わない気がします。
  ・ どの辞書でも"時間について"と定義されていますが、「○ページ」や「○番目」のなどの場合は"順序"を表わしているのではないでしょうか。

★質 問★
上記の2点から、「以後」「以降」には何か用法に違いがあると思うのですが、どなたかお教えいただけないでしょうか。

A 回答 (5件)

文化庁編『言葉に関する問答集―総集編―』(p.316~p.317)に、


「以後」と「以降」の違い・使い分けに関する「問い」があります。
その「答え」を要約すると…。

----------------------------------------------------------------------
「以後」も「以降」も、基準となる時点を含むことでは同じ用い方になる。

しかし、「後」が「のち」という名詞であるのに対し、「降」の方は「くだる」
という動詞の意味を持っている。
そのため、「以後」はその時点を含んでそのあとに続く部分を名詞的に捉える
のに対し、「以降」はそれを動詞的にとらえるところが異なっている。
「以後」はそれよりあとの時代・時点という立場での区切りとなるのに対し、
「以降」はそれよりあとに特定の事柄が継続して行われる場合に用いられる。

また、「以後」と「以降」は文法的な用法に異動が見られることも注意を要する。
たとえば、「以後」には「今後」の意味で「以後、気をつけなさい」のような
独立した用法がある。そのあとの状態が継続することから考えれば「以降」の
方が適しているように思えるが、「以降、気をつけなさい」のような用法はない。
この点では、この「以後」も単に「今まで」と「これから」を区切るだけの副詞
と考えるべきである。
----------------------------------------------------------------------

ということです。
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この回答へのお礼

疑問が全て解決できました。私は中国のある企業で日本語の指導をしておりますが、これで皆の細かい疑問にも納得・理解できるよう説明することができます。
本当にありがとうございました!<(__)>

お礼日時:2005/08/19 13:11

何ページ以後、何番目以後と言わないのは、その前と後での内容としての比較の違いが起こらないためだと思います。

もちろんこれは時間的なものではないですよね。順番というか区切りのように思えます。このことから分かるのは、「以後」はある点を境にして何らかの変化が起こっていることを多少なりとも強調して表現しているものだと思えます。それに対し「以降」は、その地点から後という表現でしかないように思います。

僕も専門化ではないので、ただの私の考えに過ぎませんが・・・。
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この回答へのお礼

なるほど、おっしゃる通りですね。
“変化”という点には気が付きませんでした。
どうもありがとうございます!

お礼日時:2005/08/18 18:58

 角川書店「類語国語辞典」の注釈欄によれば、



 「以降」は年・月・日などに使い、「何時より後」などの場合は、普通「以後」を使う。
 なお「以降」は、継続的な場合に使われるが、「以後」は話題が瞬間的なものであってもよい。
 
 また、小学館「類語例解辞典」では、
 「以来」は過去のある時点から現在までを表わすのに対し、「以後」「以降」は、過去にも未来にも用いられる。
 「以降」は「三時以降」「来年以降」のように、いつも他の語と一緒に使う。

 「以後(已後)」は一般に、時制のある時点、もしくは年齢を起点にしたりしますが、「以後いたしません」などの「現時点よりのち」を表わす用法に限っては持続性の意識があるようで、その点だけは「以降(已後)」と同義と見做せるのではないでしょうが、こちらは「自今以降」など文語的表現に留まり、一般には「今後は」「これからは」「今日ただいまからは」など他の表現が使われるケースが多いでしょう。
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この回答へのお礼

いくつかの要点を上げていただき、おかげで曖昧だった理解が纏まりすっきりました。
ありがとうございます!

お礼日時:2005/08/18 19:05

『以後』は、が現在以降の事象に用います。



『以降』は、過去の事象を表現したり説明したりするときにも使えます。

つまり、『以降』は、「1992年以降地震の発生件数が多くなった」「パレスチナ問題が、解決されるのは、2007年以降になるであろう」と、いうふうに、過去のことにも、現在のことにも、未来のことにも、適用できます。

これに対し、『以後』は、現在以降のことに対してしか使えません。「1992年以後地震の発生数が多くなった」というとしっくりきません。
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この回答へのお礼

ほかの方からのご回答と合わせてみると、
「以来」→過去から現在まで
「以後」→現在以降
「以降」→過去・現在・未来すべてに適用
ということですね。
分かりやすいご回答ありがとうございました。

お礼日時:2005/08/18 19:33

時間の表現に関して、以下の記述がありました。



http://www.geocities.jp/niwasaburoo/05meisiku.ht …
時間の表現に使われる接辞をいくつかかんたんに紹介しておきます。

[以前・以後]
 「以前」は単独で副詞としても使われますが、他の語の後につけられる用法もよく使われます。
  あの人とは、以前会ったことがあります。
入学以前に教科書をそろえてください。
  十時以前に来ていました。
「以後」も同様で、副詞としての用法と接辞としての用法があります。
     卒業以後、彼とはあっていません。
     電話は8時以後にしてください。
 文脈を受けて、「それ以前・それ以後」という言い方もあります。


[以来・以降]
 「以来」は過去から現在までのことだけを表し、将来のことは表せない点が、他のものと大きく違います。
     (それ)以来、ずっと一人です。
     入社以来、同じ課で働いています。
 「以降」は副詞としては使えません。接辞用法のみです。
     来月以降は、この住所に変わります。
     5時以降は個人の時間です。
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この回答へのお礼

非常に分かりやすくご解説いただき、大変勉強になりました。「以後」「以降」のほかに調べている言葉についても、ご紹介くださったページの中でかなり解決でき、本当に助かりました。
どうもありがとうございました。

お礼日時:2005/08/18 19:22

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